授業コード | 32017100 | クラス | |
科目名 | 国際ジャーナリズム論 | 単位数 | 2 |
担当者 | 船津 靖 | 履修期 | 後期授業 |
カリキュラム | *下表参考 | 配当年次 | *下表参考 |
授業題目 | 国際報道を理解する~知識・実務・使命 Understanding International News: Knowledge, Practice and Mission |
授業の概要 | ロシアのウクライナ侵略、中国の軍拡で「新冷戦」とも呼べる状況です。日本は人口が減少し、財政赤字が積み上がっています。女性の社会進出も遅れています。「核兵器なき世界」が叫ばれる中、ロシアは核兵器使用で威嚇し、核廃絶への現実的な可能性はほぼゼロ。AI(人工知能)やEV(電気自動車)、先端半導体を軸にビジネス環境が急変しています。 授業の柱は①国際ニュースの知識と時事英語、②事実確認、言論の自由の重要性、③教員の海外での取材・報道経験~です。 ①知識がないと国際ニュースを理解できません。英単語を知らないと英文が読めないのと同じ。②ジャーナリズムはリベラル・デモクラシー(自由・民主主義)と不可分。国際報道を主導してきた米英の主要メディアを主に取り上げます。③ジャーナリズムは実務。時間との闘い、字数との闘い、他社や同僚との競争。取材の経験や実務の工夫をお話しします。 毎回、最新の国際ニュースを解説します。何が起きるかわかりません。授業計画はそれ以外の講義内容の目安です。例年より分量を減らしました。学生の質問や意見などを素材に多様な視点を紹介し「協創」を目指します。表現の技術を講義します。「知識(量)」を重視します。「量」が増えると「質」も向上します。「思考」より「調査」「確認」。知識がないと突飛な推測や的外れの主張に。国際理解では無知な人ほど「個性的」「独創的」、「下手な考え休むに似たり」。精神分析で高名なユングは、「事実が少ないと、人の心は憶測に走ってしまうものだ」と述べています。自分が属する共同体(日本、広島)の常識をいったん離れ、「他者」が渦巻く国際社会の現実を学びましょう。 【実務経験】 共同通信社の記者として国内3支局で事件・事故、県政や国政選挙を取材後、モスクワ、エルサレム、ロンドンの特派員、ニュースセンター総合関門、ニューヨーク支局長、国際局幹部、編集・論説委員などを務めてきました。著書『パレスチナ 聖地の紛争』(中公新書)。共著に『世界年鑑』『20世紀 未来への記憶』『アメリカ文化事典』 |
学習の到達目標 | ディプロマポリシーが掲げるThink Globally、世界の諸問題への知識、国際社会の多様性とダイナミズムを理解する能力を養うのが到達目標。 具体的には、①国際ニュースを習慣として随時点検できるようになる、②国際常識を身に着けられるようになる、③重要情報を選び出し要点をまとめられるようになる、④フェイクニュースに騙されなくなる、⑤建て前と本音、看板と実態の違いを指摘できるようになる、⑥心情や理想からだけではなく、利害や価値観が異なる他者の視点を含む多角的な現実分析ができるようになる、⑦具体的で明快な文章が書けるようになる、⑧英語のニュース記事が徐々に読めるようになる(目標は英検準1級以上)です。 |
授業計画 | 第1回 | ①the Latest News, Mainstream Media, Fact Checks, Verification, Marketplace of Ideas |
第2回 | ②Putin, Trump, Xi Jinping: Authoritarian Leaders, Fake News, Populism, | |
第3回 | ③Stereotype, Agenda Setting, Spiral of Silence, Cognitive Dissonance | |
第4回 | ④the Nobel Prizes: Science, Literature, and Peace | |
第5回 | ⑤New York Times v. Sullivan, Pentagon Papers, Watergate Scandal | |
第6回 | ⑥the Holocaust: Beyond Belief, Buried by the Liberal NY Times | |
第7回 | ⑦Foreign Correspondent: Personal Accounts | |
第8回 | ⑧Intermediate Summary | |
第9回 | ⑨Deaths of Journalists, Scoops, | |
第10回 | ⑩Wars and Nuclear Weapons, Pragmatism and Idealism | |
第11回 | ⑪Pearl Harbor Surprise Attack, Imperial Japan's Propaganda | |
第12回 | ⑫Holocaust Denial, Anti-Semitism, Conspiracy Theory | |
第13回 | ⑬Questions and Answers, Preparation for Examination | |
第14回 | ⑭2024: A Happy? New Year!, | |
第15回 | ⑮Cool Head, Warm Heart. Final Summary |
授業外学習の課題 | 共通の情報インフラとしてNHKのニュース防災アプリhttps://www3.nhk.or.jp/news/(無料)の国際・外交ニュースに目を通す。1日10分以上。日本経済新聞(電子版含む)など全国紙や中国新聞の国際面や民放の報道番組に接する。速読すれば15分で主要記事を読める。Moodleに掲載するレジュメや参考記事、国際関連の「週間リポート」を通読する。Moodleで質問や意見を出す(任意)。 |
履修上の注意事項 | 対面授業を実施。専用ノートに板書や講義のメモに取る。メモの技術は勉強でも実務でも基本。シラバスは暫定的。大ニュースが飛び込めば臨機応変に変更する。 欠席や遅刻の多い学生は歓迎しない。私語は迷惑。出席登録は厳正に。不正行為には厳格に対処する。努力する気のない学生は履修しないでほしい。向学心のある学生にはできる限り支援する。 前期メディア論との違いは英語メディアや国際ニュース中心であること。前期と後期でニュースの内容は異なること。学生の質問を重視することで内容は変化すること。重複する箇所は基礎的・原理的で重要事項。 |
成績評価の方法・基準 | 受講状況約20%、期末試験約80% 期末試験受験は原則10回以上の出席が条件。事前に相談すれば個別の事情に柔軟に配慮する。 |
テキスト | レジュメや関連記事、「週間リポート」などをMoodleに掲載する。各自、地図帳を準備してほしい。 |
参考文献 | スヴェトラーナ・アレクシエービッチ『戦争は女の顔をしていない』、パトリック・モディアノ『1941年。パリの尋ね人』(いずれもノーベル文学賞受賞)。ワシントン・ポスト紙ボブ・ウッドワード記者の一連の著作。適宜紹介する |
主な関連科目 | 総合教養講義b(メディア論)、政治と社会(アメリカ)、政治と社会(中東) |
オフィスアワー及び 質問・相談への対応 |
授業中・授業後やMoodleでの質問を歓迎し評価する。相談などはメール(funatsu@shudo-u.ac.jp)や個人面談で。勉強法、留学、就活、就業などについての相談にも応じる。期末試験についてはMoodle上に正解や講評などを掲載する。 |
所属 | ナンバリングコード | 適用入学年度 | 配当年次 |
法学部国際政治学科(C群) | - | 2014~2016 | 2・3・4 |
法学部国際政治学科(C群) | FLIP20311 | 2017~2017 | 2・3・4 |