授業コード 30068209 クラス 09
科目名 ゼミナール基礎 単位数 2
担当者 柳迫 周平 履修期 後期授業
カリキュラム *下表参考 配当年次 *下表参考

授業題目 事例演習から学ぶ民法(財産法)の基礎
授業の概要 皆さんは2年次の前期までに民法に関するいくつかの授業を履修したと思います。もっとも、そこで学んできた諸規定が、具体的な事案に対してどのように適用されるのかということについては、なかなかイメージすることができず、定期試験などで苦労した人も多いのではないでしょうか。また、知識としては身に付いているとしても、それを具体的に自分の言葉で表現するとなると、なかなかうまくできないと感じている方もいると思います。

そこで、本演習では、皆さんが2年次までに学ぶことになる民法(特に財産法)の各分野について、ごく簡単な事例問題を素材として、当該分野に関する基礎知識を再確認すると同時に、その知識を具体的な事案に適用する方法を学ぶことを目指していきます。

具体的には、毎回2つの事例問題を扱い、各問題につき1名(受講者数によっては2名)の答案作成者を指定し、実際に答案を作成してもらいます。作成してもらった答案について、授業の前日までに他の受講者にも配布し、事前に内容を確認しておいてもらいます。そして、授業では、まず答案作成者から自身の答案のポイントと作成時に困ったことについて、5分程度で報告してもらい、次いで、他の受講生からその答案の優れている点、不十分な点について指摘してもらいます。そのうえで、授業の最後に担当教員から出題の意図などについて解説を行います。

なお、以下の授業計画は履修者数や参加学生の関心・習熟度により、扱うテーマや1つのテーマにかける時間・順序に変更があり得ます。
学習の到達目標 ①:民法(財産法分野)に関する基本的な事案に対して、各種規定を解釈・適用することで適切な法的処理を行うことができる。

②:①に関する法的処理を、論旨を明快にし、適切かつ簡明な表現で記述することができる。
授業計画 第1回 ガイダンス、担当問題の決定
第2回 事例問題の取り組み方(教員による講義)
第3回 民法総則に関する問題演習①(法律行為)〔オンデマンド〕
第4回 民法総則に関する問題演習②(代理)
第5回 民法総則に関する問題演習③(時効、一般条項)
第6回 契約法に関する問題演習①(契約総論)
第7回 契約法に関する問題演習②(売買)
第8回 契約法に関する問題演習③(賃貸借、請負)〔オンデマンド〕
第9回 物権法に関する問題演習①(物権的請求権、動産物権変動)
第10回 物権法に関する問題演習②(不動産物権変動)
第11回 債権総論に関する問題演習①(債務不履行)
第12回 不法行為に関する問題演習①(一般不法行為の成立要件)
第13回 債権総論に関する問題演習②(責任財産の保全)
第14回 不法行為に関する問題演習②(一般不法行為の効果、他人の行為に関する責任)
第15回 債権総論に関する問題演習③(債権譲渡、債権の消滅)
授業外学習の課題 予習として、答案作成を担当する回では、民法に関する各授業で指定された教科書などを参照しつつ答案を作成・提出してください(2時間程度)。また、答案作成を担当しない回では、民法総則や契約法の授業での教科書の関連する項目を確認しておくと同時に、事前に配布された答案に目を通し、優れている点や物足りないと思う点について整理しておいてください(1時間半程度)。復習としては、提出された答案とそれに対する授業内での指摘を踏まえつつ、答案作成を担当した者はどのように修正をする方がよいか、また答案作成を担当しなかった者は、自分ならどのように答案を書くか検討しておいてください(30分~1時間程度)。
履修上の注意事項 2年次前期までに配当されている民法関連科目(民法総則、契約法、物権法)に関しては、基礎的な知識を有していることが求められます。また、原則として2年次後期に開講される債権総論及び不法行為法を同時に履修するようにしてください。

なお、本授業ではブレンド型授業を実施します。オンデマンド授業実施回については、対面授業回と同様にmoodleにレジュメをアップするとともに、該当回の授業日までに授業動画をYoutubeに限定公開の形でアップしますので授業日から1週間以内に視聴するようにしてください。動画のURLについては、該当回授業日までにmoodleを通じて通知します。

答案作成を担当する者は、授業実施日の5日前までに作成した答案の下書きを教員に事前提出してください。簡単な添削の上、返却しますので、教員からのコメントを参照しながら修正をし、授業日の前日の午後9時までに、指定の方法により答案を教員・受講者間で共有できるようにしてください。作成した答案の教員・受講者間での共有方法、答案の事前提出方法は、初回授業時に説明します。

六法は、最新版のものを毎回必ず持参してきてください。また、民法総則や契約法の授業において指定された教科書については、予習・復習の際に参照できるように、可能な限り購入しておいてください。

少人数授業なので、原則毎回出席してください。やむを得ず、欠席する場合は、初回授業の際に伝える担当者の連絡先に必ず事前に連絡をし、無断欠席がないようにしてください。
成績評価の方法・基準 出席状況、提出物の期限の厳守状況など平常点(20点)、答案作成を担当しない回における積極的な発言、質問の内容など授業への貢献度(40点)、答案作成担当回における答案の完成度(40点)により評価します。なお、無断欠席、正当な理由のない欠席が2回以上あった場合は、その他の点数の状況に関わらず、単位取得を認めません。
テキスト 特になし
参考文献 井田良・佐渡島紗織・山野目章夫『法を学ぶ人のための文章作法』(有斐閣、第2版、2019)

また、民法に関する授業において指定された教科書。その他、随時紹介します。
主な関連科目 民法総則、契約法、物権法、債権総論、不法行為法
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
質問については、授業前後に対応します。また、相談や時間がかかることが予想される質問については、オフィスアワーの時間帯に対応するほか、メールをいただければ個別に日程調整の上、対応します(オフィスアワーの時間帯・場所、担当教員のメールアドレスについては、初回授業時にお伝えします)。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次
法学部法律学科(演習) FLLA20802 2018~2023 2