授業コード | 30038003 | クラス | 03 |
科目名 | ゼミナールⅢ | 単位数 | 2 |
担当者 | 柳迫 周平 | 履修期 | 前期授業 |
カリキュラム | *下表参考 | 配当年次 | *下表参考 |
授業題目 | フランスの法、フランスの民法・家族法に触れる前編-フランス法の基本構造 |
授業の概要 | 今年度のゼミナールⅢ・Ⅳでは、フランスの法、特にフランスの民法(とりわけ家族法に関する領域)に触れることを通じて、①フランスの法制度や民法・家族法の特徴、フランスという国やその文化について大まかなイメージをつかむと同時に、②フランス法というツールを使って、日本法を相対的に眺める視点を獲得することを目指します。 前半パートであるゼミナールⅢは、これまで学んだことのないフランス法の基本構造を学習します。つまり、外国法に触れる意味やフランス法の歴史、フランスの法制度の概要、フランス法と日本法の接点などについて学び、Ⅳで行うテーマ学習の準備をします。 また、ゼミナールⅢ・Ⅳ双方を通じて、適宜フランス「法」だけではなく、食・芸術・ファッションなどのフランス文化にまつわるトピックについて、参加者の関心も考慮しながら触れていく機会を設けられればと考えています。 |
学習の到達目標 | ①フランス法の基本的な枠組み(特に統治機構、司法制度の概要)について基礎的な知識を有している。 ②とりわけ民法分野における日本法とフランス法の関係性について基本的な理解を有している。 |
授業計画 | 第1回 | ガイダンス |
第2回 | 外国法を学ぶ意義、フランス法を学ぶ意義 | |
第3回 | フランス法の歴史的展開(1)-古法・中間法時代 | |
第4回 | フランス法の歴史的展開(2)-ナポレオン法典の成立とその後 | |
第5回 | 小テスト①、フランス文化に触れる① | |
第6回 | 現代フランス法の基本構造(1)-統治機構の概要、行政府と立法府 | |
第7回 | 現代フランス法の基本構造(2)-裁判制度と法専門職 | |
第8回 | 現代フランス法の基本構造(3)-フランス憲法と違憲審査制 | |
第9回 | 現代フランス法の基本構造(4)-ヨーロッパ法とフランス法 | |
第10回 | 小テスト②、フランス文化に触れる② | |
第11回 | フランス法における法源-制定法と判例、その他(オンデマンド) | |
第12回 | フランス民法典の構成(オンデマンド) | |
第13回 | 日本法とフランス法(1)-日本におけるフランス法との出会い | |
第14回 | 日本法とフランス法(2)-日本におけるフランス民法研究の現状 | |
第15回 | 小テスト③、フランス文化に触れる③ |
授業外学習の課題 | 予習として、毎回事前に指定するテキストの記述や資料を熟読したうえで、記述内容を正確に理解し、またよくわからなかった点を整理してきてください。復習として、授業内での説明等を踏まえて改めてテキスト等を読み直して、予習の段階で十分理解できなかった点を中心に知識等を再確認しておいてください。 |
履修上の注意事項 | 本授業ではブレンド型授業を実施します。オンデマンド授業実施回については、対面授業回と同様にslackにレジュメをアップするとともに、該当回の授業日までに授業動画をYoutubeに限定公開の形でアップしますので授業日から1週間以内に視聴するようにしてください。動画のURLについては、該当回授業日までにslackを通じて通知します。 フランス法を扱いますが、使用する文献は基本的に日本語文献なので、フランス語ができる必要はありません。また、初修外国語としてフランス語を選択していなかった者でも構いません。ただし、希望する者に対しては適宜仏語文献の紹介もします。また、本ゼミナールをきっかけにフランス語を勉強してみたいという者も歓迎します。 日本の財産法・家族法双方を含めた民法全般に関して、学部レベルで扱われる基本的事項については一定の理解を有していることを求めます。また、世界史、特にヨーロッパ近現代史について初歩的な知識があると理解が深まりやすいと考えられます。 少人数授業なので、原則毎回出席してください。やむを得ず、欠席する場合は、初回授業の際に伝える担当者の連絡先に必ず事前に連絡をし、無断欠席がないようにしてください。 |
成績評価の方法・基準 | 教員からの質問への応答など授業への参加態度(20点)、授業内で2~3回実施する小テストの得点状況(50点)、予習課題への取り組み状況(30点)により評価します。ただし、無断欠席、正当な理由のない欠席が2回以上あった場合は、その他の点数の状況に関わらず単位取得を認めません。 |
テキスト | 滝沢正『フランス法』(三省堂、第5版、2018) また、必要に応じて別途資料を配布します。 |
参考文献 | 主要な参考文献(書籍に限定)として以下のものを挙げておきます。その他の文献については適宜授業内で紹介する予定です。 ・山口俊夫編『フランス法辞典』(東京大学出版会、2002) ・中村紘一、新倉修、今関源成監訳『フランス法律用語辞典』(三省堂、第3版、2012) ・山口俊夫『概説フランス法(上)』(東京大学出版会、1978)、同『概説フランス法(下)』(東京大学出版会、2004) ・岩村正彦、大村敦志、齋藤哲志編『現代フランス法の論点』(東京大学出版会、2021) ・山本和彦『フランスの司法』(有斐閣、1995) ・辻村みよ子、糠塚康江『フランス憲法入門』(三省堂、2012) ・稲本洋之助『フランスの家族法』(東京大学出版会、1985) ・山口俊夫『フランス債権法』(東京大学出版会、1986) ・北村一郎編『フランス民法典の200年』(有斐閣、2006) ・大村敦志『フランス民法-日本における研究状況-』(信山社、2010) ・フランソワ・アンセル、ベネディクト・フォヴァルク=コソン(齋藤哲志・中原太郎訳)『フランス新契約法』(有斐閣、2021) ・幡野弘樹、齋藤哲志、大島梨沙、金子敬明、石綿はる美『フランス夫婦財産法』(有斐閣、2022) ・≪Droit de la France≫, LGDJ, 2016 |
主な関連科目 | 民法に関する講義科目、比較法、外国法、西洋法制史 |
オフィスアワー及び 質問・相談への対応 |
質問については、授業後に対応します。また、相談や時間がかかることが予想される質問については、オフィスアワーの時間帯に対応するほか、メールをいただければ個別に日程調整の上、対応します(オフィスアワーの時間帯・場所、担当教員のメールアドレスについては、初回授業時にお伝えします)。 |
所属 | ナンバリングコード | 適用入学年度 | 配当年次 |
法学部法律学科(演習) | - | 2015~2016 | 3・4 |
法学部法律学科(演習) | FLLA20805 | 2017~2017 | 3・4 |
法学部法律学科(演習) | FLLA30803 | 2018~2022 | 3・4 |
法学部法律学科(演習) | FLLA30803 | 2023~2023 | 4 |