授業コード 20083000 クラス
科目名 ボーダー・スタディーズ演習(地域) 単位数 2
担当者 高田 峰夫 履修期 後期授業
カリキュラム *下表参考 配当年次 *下表参考

授業題目 生き方を再考する
授業の概要 IT時代、AI革命の時代、デジタル時代。言い方は様々ですが、私たちは急激に変化する時代に生きている。これはまさにその通りなのですが、だからこそ、変化に追われ、多くの人は未来に不安を感じているようです。他方、生物学的な意味での人類は(数え方は色々ですが)8千年前、1万年前から、ほとんど何も変わっていない、とも言われます。だとすれば、急激な変化に戸惑いと不安を感じるのも、無理のないことでしょう。
そんな時代だからこそ、非常に素朴な見方、考え方に立ち戻ってみることは重要なのではないでしょうか。そもそも、私たちが生きるとはどういうことか、今の生活に戸惑いを感じ未来に不安を感じているのであれば、今当たり前(フツー)と考えている生活とは「別の」生き方がありうるのかどうか。
何人かの普通の人から見れば「極端」な生き方、考え方を見て、参考にすることで、自分たちの生き方について考え直してみてはどうか。この授業では、このような視点から、自分たちの生き方、ひいては現在の日本社会のありかたを再考することを試みてみたいと思います。
学習の到達目標 今の生き方を相対化してみること。そこから自分自身の生き方の手がかりを得ることができれば、それが望ましい。
授業計画 第1回 大体、以下のような線で授業を進める予定です。ただし、演習ですので、受講者というよりは「参加者」の関わり方によって、具体的な進め方は変わるということを、あらかじめ了承しておいてください。

1.教員からの簡単な予備知識の説明。
第2回 2.生きることとモノの所有
第3回 3.モノを所有しない生き方
第4回 4.ミニマリズム
第5回 5.本当のところ、何が必要なのか
第6回 6.生活と習慣
第7回 7.習慣は変えられるのか?
第8回 8.あえて習慣を変えてみたら
第9回 9.ダウン・シフト
第10回 10.ダウン・シフター
第11回 11.小さな家の思想
第12回 12.日本史の1つの系譜
第13回 13.タイニーハウス、スモールハウス
第14回 14.住む、暮らす
第15回 15.まとめ
授業外学習の課題  順次テキストを輪読しながら議論を進めます。そのため、各回の報告担当者だけでなく、参加者全員が事前に十分テキストを読み込んでくることが不可欠になります。また、報告担当者は、分担する報告部分に関連する事柄を独自に図書館やインターネット等を利用して調べておくことが求められます。
 なお、授業の全回数が終了する時点で、各自レポートをまとめ、提出してもらう予定です。

ゼミですので時間を明示することは難しいですが、通常の授業以上の予習復習に時間を費やすことが前提です。
履修上の注意事項 特別の予備知識は必要ありませんが、自ら「知ろう」、「考えよう」とする姿勢が求められます。

授業は対面で始めます。
ただし、その後は、コロナ感染状況等を見て、場合によってはオンラインに戻すこともありえます。
成績評価の方法・基準 授業に取り組む姿勢(約20%)、毎回の授業の準備状況(約20%)、報告担当回の報告内容(約20%)、議論への参加程度(約20%)、レポート(約20%)
テキスト 佐々木典士『ぼくたちに、もうモノは必要ない。』(増補版)、ちくま文庫

これを最初に取り上げます。
以後のテキストは議論の進み具合と出版状況を比べつつ決定しますが、以下の参考文献に挙げるものは有力な候補になります。
参考文献 佐々木典士『ぼくたちは習慣で、できている。』(増補版)、ちくま文庫
高坂勝『次の時代を生きる』ちくま文庫
長尾重武『小さな家の思想』文春新書
鴨長明『方丈記』(各種あるが、光文社古典新訳文庫の蜂飼耳のものが読みやすい)
坂口恭平『0円ハウス』リトル・モア
村上慧『家を背負って歩いた』夕書房、
主な関連科目 エリア・スタディーズ演習A
ボーダー・スタディーズ
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
 少人数の授業ですので、授業に関連する質問等は授業中にして下さい。他の受講生と質問・疑問をシェアすることで、むしろ「学び」は深まるはずです。もちろん、授業の前後に直接質問してもらってもかまいません。
 なお、プライバシー等の点で、他の受講者の前では言い出しかねる事柄については、教員に直接、授業後に声をかけてください。また、メール・アドレスを授業の最初にお知らせしますから、そちらから連絡をすることも可能です。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次
人文学部人間関係学科社会学専攻(専門演習科目) FHHS34238 2017~2023 2・3・4