授業コード | 20082600 | クラス | |
科目名 | 国際社会学演習B(関係) | 単位数 | 2 |
担当者 | 高田 峰夫 | 履修期 | 後期授業 |
カリキュラム | *下表参考 | 配当年次 | *下表参考 |
授業題目 | 「国」を可視化する―移民問題を手掛かりに |
授業の概要 | 今の世界は「国民国家」を基本的な単位とする国民国家体制で成り立っています。グローバル化と共に国家の役割は縮小してゆく、との言説が一部にあります。しかし、それが誤っていることは、コロナ禍による国境封鎖と国内での国民に対する行動制限がほぼ全世界共通に実施されたことで、皮肉にも証明されてしまいました。 ただ、グローバル化が目に見えにくいのと同様に、「国家」は私たちの目に見えません。しかし、一部の事柄の中には国家がその姿を現すことがあります。その典型的な事例が移民問題です。この授業では、移民問題を手掛かりに、国とは何か、私たちにとっての国の意味、を考えてみたいと思います。 授業は、テキストを使用し、それを全員で読み込む形で進めます。 ただし、事前に各自が個別に読んでおき、当日は、回り持ちの報告者がレジュメを作成・配布し、報告。それを基に参加者の間での質疑応答、議論へと進む形を取ります。 |
学習の到達目標 | 移民問題を手掛かりに国を理解すること。そのことにより、国が私たちにとって持つ意味を捉えなおすこと。 |
授業計画 | 第1回 | 演習ですから、講義のように明確な授業計画が事前に立てられるわけではありません。ともあれ、おおよそは以下のような内容で進める予定です。ただし、これはあくまで大まかな目安と考えてください。 1.教員からの概要説明。 |
第2回 | 2.移民とは何か | |
第3回 | 3.「移民国家」と化する日本 | |
第4回 | 4.外国人労働者 | |
第5回 | 5.定住者 | |
第6回 | 6.差別と反差別 | |
第7回 | 7.移民管理 | |
第8回 | 8.入管 | |
第9回 | 9.在留資格 | |
第10回 | 10.人権 | |
第11回 | 11.国家の意思 | |
第12回 | 12.国籍 | |
第13回 | 13.移民は他人事か | |
第14回 | 14.隣人としての移民 | |
第15回 | 15.まとめ 参加者がどこまで自分の問題として深く取り組むことが出来るかにより、内容は変化してゆきます。また、実社会の動きによって、変更が加えられることも考えられます。 |
授業外学習の課題 | 授業には事前の準備が欠かせません。報告者がレジュメを用意することはもちろん、全ての出席者が事前にテキストをしっかりと読み込んでくることが求められます。また、授業後には、授業で登場した話題、問題等について各自が改めて調べ直すことが望まれます。 また、授業の全回数が終了する時点で、一定のレポートをまとめて提出してもらう予定です。 ゼミですので時間を明示することは難しいですが、通常の授業以上の予習復習に時間を費やすことが前提です。 |
履修上の注意事項 | 出席は最低限の条件ですが、それだけでは困ります。きちんと考え、積極的に議論に参加し、理解を深める意思を持って授業に参加してください。 授業は対面で始めます。 ただし、コロナ感染状況等を見て、場合によってはオンラインにすることもありえます。 |
成績評価の方法・基準 | 授業に取り組む姿勢(約20%)、毎回の授業に臨む準備状況(約20%)、報告担当時の資料と報告の内容(約20%)、議論への参加の度合い(約20%)、レポート(約20%) |
テキスト | とりあえず、以下の本から取り上げることにします。その後は、参考文献に掲げた図書を中心に、場合によっては授業開始時点までに新たに出版される図書も含めて、徐々に決定することにします。 宮島喬『「移民国家」としての日本』岩波新書 |
参考文献 | 多数ありますが、とりあえずいくつか紹介しておきます。 この他は授業中に紹介します。 平野雄吾『ルポ入管』ちくま新書 陳天璽『無国籍と複数国籍』光文社新書 安田浩一『団地と移民』角川新書 鳥居一平『国家と移民』集英社新書 田中宏『在日外国人』(第三版)岩波新書 佐々涼子『ボーダー』集英社インターナショナル 他 |
主な関連科目 | 国際地域論演習A、エリア・スタディーズ演習A・B |
オフィスアワー及び 質問・相談への対応 |
少人数の授業ですから、質問は授業中にしてください。質問は歓迎しますから、恥ずかしがらず、どんどん質問して下さい。また、授業に関連した相談もは、授業中ないしは授業の前後にして下さい。 なお、プライバシー等に関わる相談は、別途受け付けます。直接、またはメール等を通じて、教員まで連絡を下さい。 |
所属 | ナンバリングコード | 適用入学年度 | 配当年次 |
人文学部人間関係学科社会学専攻(専門演習科目) | FHHS34234 | 2017~2023 | 2・3・4 |