授業コード 20030700 クラス
科目名 カルチュラル・スタディーズA 単位数 2
担当者 野村 浩也 履修期 前期授業
カリキュラム *下表参考 配当年次 *下表参考

授業題目 文化と差別の社会学
授業の概要  カルチュラル・スタディーズは、人種差別に抵抗する文化的闘争のなかで誕生した。音楽・映像・文学・思想等を通した文化的運動が、差別に対抗する手段として、きわめて重要な役割をはたしてきたことは、「文化を武器にする」ということばで表すことができる。特に、黒人文化においてその傾向は顕著であり、ステュアート・ホールという黒人研究者によって創始されたカルチュラル・スタディーズは、「運動する学問」「学問する運動」として発展してきたといえよう。よって、「文化」と「差別」がキーワードである。
 差別をなくす方法はひとつしかない。それは、差別と闘うことである。本講義では、黒人差別、女性差別、沖縄差別を具体的な事例に、音楽・映像・思想を通した差別と闘う文化的方法について社会学的に探究する。
学習の到達目標 ① 差別とは何かを理解し、差別の原因を説明することができる。
② 差別の構造を社会学的に分析し、説明することができる。
③ 自らの政治性を問題化し、問題解決の方法を考えることができる。
授業計画 第1回 4/14  イントロダクションー黒人音楽におけるサンプリングと学問的方法の共通点
第2回 4/21  差別と闘う音楽: A Change Is Gonna Come
第3回 4/28  差別と選択: Anti-Racist Baby
第4回 5/12  黒人差別と公民権運動: Sister Rosa
第5回 5/26  差別と暴力: Mississippi Goddam
第6回 6/2  自由のためのディスカッション:To Be Young, Gifted And Black
第7回 6/3(土)インターセクショナリティと女性差別:***Flawless
第8回 6/9  女性差別の原因は男性である:I Wish I Knew How It Would Feel To Be Free
第9回 6/16  差別を認識するための実践的基礎ー沖縄差別: This Is My Country
第10回 6/23  沖縄人は日本国のなかの黒人である: Babylon System
第11回 6/30  平等を前提してはならない: Backlash Blues
第12回 7/7   マジョリティとしての特権を認識するためのディスカッション: Old Jim Crow
第13回 7/8(土)逆差別は不可能である: We're A Winner
第14回 7/14  民主主義と市民的不服従: We Shall Not Be Moved
第15回 7/21  無知の知: Man In The Mirror
授業外学習の課題 授業中に配布する資料を精読すること。また、指示された課題を期限を厳守して提出すること。
履修上の注意事項 ① 授業期間中に数回のリアクション・ペーパー提出を求める。
② 私語は他者の学問の自由を奪うがゆえに厳禁とする。デジタルの私語も同様。
成績評価の方法・基準 リアクション・ペーパー40%、期末レポート60%により総合的に評価する。
テキスト 授業時間中に関係資料を配布する。
参考文献 野村浩也, 2019, 『無意識の植民地主義』松籟社
主な関連科目 カルチュラル・スタディーズB
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
(1)授業中に質問の時間を設ける。
(2)授業時間終了後は教室および研究室にて随時質問を受け付ける。
(3)期末レポート模範解答を教学センターの教材用ボックスを使って配布する。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次
人文学部人間関係学科社会学専攻(社会学専門科目) FHHS23220 2017~2023 2・3・4