授業コード | 20029400 | クラス | |
科目名 | 応用社会学B | 単位数 | 2 |
担当者 | 田中 慶子 | 履修期 | 後期授業 |
カリキュラム | *下表参考 | 配当年次 | *下表参考 |
授業題目 | 労働と日常生活における応用社会学 |
授業の概要 | 応用社会学とは、大きく三つの分野にわけられる。第一に、社会政策など実社会に応用されている知識を社会学的に分析する学問である。第二に、社会的な問題への対処および解決策を策定するために、社会学的知識や方法を用いて、それらを社会政策や社会制度へと応用していく学問である。第三に、社会生活を営む人々が日常生活で直面しているトラブルや問題、課題に対処するために、社会学的知識を応用する学問である。 本講義では、派遣法改正によって拡大する非正規労働者に関する問題とそれに伴う接客サービス労働者の増加による問題性とを、社会政策と日常生活を結びつけながら考察することを目的とする。 |
学習の到達目標 | 現代社会における労働の変容とそれに伴う「精神医療化/心理学化する社会」について、社会学的知識を応用して捉えることができる。 |
授業計画 | 第1回 | イントロダクション(講義の概要、履修上の注意点について) |
第2回 | 社会問題と社会政策に関する社会学的応用について | |
第3回 | 「非正規労働者の拡大」という社会問題──派遣労働の登場と正規雇用の比較検討 | |
第4回 | 「非正規労働者の拡大」という労働施策──労働者派遣法の改正と社会情勢 | |
第5回 | 「非正規労働者の拡大」という労働施策──学生の非正規雇用と日雇い派遣原則禁止をめぐって | |
第6回 | 「労働者の権利」と「資本の効率性」 | |
第7回 | 「非正規労働者の拡大」、「労働者の権利」、「資本の効率性」における問題点の整理 | |
第8回 | 現代社会における「精神医療化/心理学化」する労働──対人サービス業を事例に | |
第9回 | 対人サービス業とクレーム問題──カスタマーハラスメントを中心に | |
第10回 | 対人サービス業における心的負荷 | |
第11回 | 感情管理と感情労働──接客業の実態を事例に | |
第12回 | 接客業における感情コントロールとメンタルヘルス対策 | |
第13回 | メンタルヘルス対策と「精神医療化/心理学化する社会」──医療現場の言説を中心に | |
第14回 | 現代社会における労働の変容と「精神医療化/心理学化する社会」 | |
第15回 | 総括 |
授業外学習の課題 | 講義中に指定された文献を読んで、授業に臨むこと。 授業に関連した小テストやレポートを実施することがあるため、準備を怠らないこと。 予習復習など、事前に2時間程度行うことが望ましい。 |
履修上の注意事項 | 本講義には、精神疾患・性・暴力などに関する描写や情報も含まれる。精神疾患・性・暴力に関する情報に苦手意識や嫌悪感、アレルギーのある人は、履修しないように注意すること。 本講義は連続で受講することによって理解を深めていくため、毎回出席をとる。いかなる理由の欠席も欠席扱いとなるので、自身の学生生活を踏まえたうえで履修するか否か検討すること。 授業開始前に教室内のICカードリーダーに学生証をかざすこと。 他の受講生に迷惑になるような私語やスマートフォンなど携帯電話の使用は厳禁(単位を落とすことになる)。 配布物がある場合、必ず持ってくること(欠席した場合、再配布は行わないので注意すること)。 数回のレポートを講義時間内外において、Moodleを使用して提出(提出期限厳守。締め切り後は受け付けない)。 状況によって、シラバスの授業計画が前後することがあるので、シラバス内容に変更が生じる可能性を理解した上で履修すること。 |
成績評価の方法・基準 | 複数回の課題レポートおよび小テストを総合的に100%で評価する。受講態度や欠席によって減点する場合もある。 |
テキスト | 特に使用しない。必要に応じて、適宜資料およびレジュメを配布する。 |
参考文献 | 田中慶子『どんなムチャぶりにも、いつも笑顔で?!』松籟社 アーリー・ホックシールド『管理される心──感情が商品になるとき』世界思想社 武井麻子『ひと相手の仕事はなぜ疲れるのか──感情労働の時代』大和書房 今野晴貴『ブラック企業──日本を食いつぶす妖怪』 講義内で、適宜指示する。 |
主な関連科目 | 応用社会学演習B |
オフィスアワー及び 質問・相談への対応 |
講義終了後、質問や相談に応じる。 |
所属 | ナンバリングコード | 適用入学年度 | 配当年次 |
人文学部人間関係学科社会学専攻(社会学専門科目) | FHHS23225 | 2017~2023 | 2・3・4 |