授業コード 90307800 クラス
科目名 国際社会学Ⅰ 単位数 2
担当者 高田 峰夫 履修期 前期授業
カリキュラム *下表参考 配当年次 *下表参考

授業題目 「グローバル世代」を考える
授業の概要  20世紀末から世界中がグローバリゼーションの波に洗われています。それと共に世界中で急激な変動が生じているようです。その中でも顕著な動きが、人の移動の加速、です。
 人はなぜ動くのか。これは、極めて難しい問題です。ただし、一つだけ明らかなことは、人類史で最も古くから続く現象が「移動」であることです。しかも、21世紀に入り、人の移動は世界的に加速しています。ここで取り上げるテキストの著者は、今の若い世代が人類史上で初の「グローバル世代」である、と指摘しています。それはどのような意味なのか。
 ここでは、この著者の著作を詳しく検討することで、その意味するところを考えていきたいと思います。

なお、コロナ禍を受けて、必要な内容の補足を毎回行います。
学習の到達目標 転換期の今の世界と「グローバル世代」について正確に理解し、その上で自分なりの考え方を持つようになること。
授業計画 第1回 概要説明
第2回  以下、ほぼテキストに沿う形で個別のトピックを取り上げる。
1.移動力が運命を決める
第3回 2.若い人材の争奪戦
第4回 3.移動世代
第5回 4.次のアメリカンドリーム
第6回 5.ヨーロッパ連邦
第7回 6.地域をつなぐ地域
第8回 7.北方主義
第9回 8.「南」は生き残れるか
第10回 9.アジア人たちが来る
第11回 10.太平洋アジアの後退と再生
第12回 11.量子のように動き回る人々
第13回 12.都市がもたらす平和
第14回 13.文明3.0
第15回 まとめ
授業外学習の課題  1回目は、授業終了後に、授業内で論じられた事柄について復習することを求めます。
 第2回から第14回に関しては、授業前に、当日授業で取り上げる章について熟読しておくことを求めます。また、疑問点等についても、あらかじめメモにまとめておいてください。第15回は、全体について、再度詳しく検討してくることが授業の前提になります。
履修上の注意事項 特に予備知識を必要としませんが、毎回きちんとテキストを読んでくること、その上で積極的に議論に参加することが求められます。

授業は「対面形式」で行います。

コロナ禍のため、進行方式等に変更がありえます。状況が流動的なため、事態の推移を見つつ判断することになることを承知しておいてください。
成績評価の方法・基準 事前の準備状況(10%)、発表の様子(30%)、授業への参加姿勢(20%)、議論の内容(10%)、レポート(30%)等から総合的に評価します。なお、割合は大体の目安です。
テキスト パラグ・カンナ『移動力と接続性』(上・下)、原書房
参考文献 同じ著者の前著は、ぜひ読んでみて欲しいです。

パラグ・カンナ『接続性の地政学』(上・下)、原書房

他は必要に応じて講義の中で指示しますが、とりあえず以下の文献が手ごろではないかと思います。

伊豫谷登士翁『グローバリゼーションとは何か』平凡社新書
同『グローバリゼーション‐移動から現代を読み解く』ちくま新書

もっと本格的に知りたい人は、以下の文献に挑戦してみてください。

ジグムント・バウマン『グローバリゼーション-人間への影響-』法政大学出版局
主な関連科目 国際社会学Ⅱ
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
 少人数の授業ですので、授業内に質問をしてください。答えるのに時間が必要な場合は、翌週の授業時間内に答えるようにします。積極的に質問する姿勢を期待し、なおかつ質問は歓迎します。
 授業に関連した相談事項は、可能な場合には授業前後に相談に応じます。ただし、プライバシー等の観点から必要と思われる場合には、それ以外の時間に、事前に時間調整の上で、相談に来てください。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次
人文科学研究科M社会学専攻 2017~2022 1・2