授業コード 70008305 クラス 05
科目名 基礎演習 単位数 2
担当者 船津 靖 履修期 後期授業
カリキュラム *下表参考 配当年次 *下表参考

授業題目 世界の都市と書物 Cities and Books in the World
授業の概要  この演習で選んだ都市や国に留学する学生もいます。
 学生は自分が関心のある海外ニュースなどと関連する都市、あるいは聖書をはじめとする古典的書物を、教員と相談の上で一つ選びます。都市の場合はその特徴や歴史、現状や課題などを、書物の場合は要旨や意義、著者などについて発表します。 
 教員はまずゼミ生の関心を聴き取り、①学生の研究の発展可能性、②社会的、学術的な意義、③教員の助言・指導の有効性~などの観点から候補となる都市や書物を示し学生が選びます。
 2021年度は都市と地域だけを対象としました。学生11人の選択はニューヨークとバグダッドが各2、フロリダ州、サンフランシスコ、テルアビブ、香港、サンクトペテルブルク、ベルリン、ロンドンが各1でした。教員はエルサレム、パリ、ローマ、ポンペイ、ワシントン、北欧・バルト・中東・中央アジア・カフカス・東南アジアの都市なども推奨します。
 今年はキーウ、リヴィウ、クリミア半島、モスクワ、サンクトペテルブルクなども当然、有力候補でしょう。
 期末のレポートは都市から国際政治や経済に発展しました。レポートのテーマはニューディール政策、湾岸戦争、イラク戦争、トランプ前米大統領、米中対立とシリコンバレー、福音派とトランプ、香港の国家安全維持法、ロシアのクリミア併合、メルケル前独首相などでした。
 今回のタイトルの「書物」は主に『聖書』を意味します。一昨年度までは『聖書』を読むゼミでした。『聖書』の知識なしで国際政治や西洋の音楽・美術・文芸を深く理解するのは困難です。教員は1年生対象の異文化理解論の授業でユダヤ・キリスト教やホロコースト、日本のキリスト教の概説を担当しています。この分野に関心を持つ学生の受け皿にもします。『聖書』はエルサレムやバチカン、ガリラヤ地方、モスクワなどその他の聖地とも重なるでしょう。
 『聖書』以外の書物も、教員の専門領域と関係する重要な書籍であれば認めます。『ホロコースト』『国際紛争』といった本の輪読をした年度もありました。可能なら課外授業を実施します。コロナ前はローマ・カトリック教会などを訪問し、その後は大型書店、ピザ店、ステーキハウスなどに行っていました。
 授業では学生間の質疑応答を重視します。
 授業計画は極めて暫定的なものです。学生の選択や必要性を第一とし、実情に沿って柔軟に対応します。
【実務経験】 教員は共同通信社の地方3支局で警察や裁判所、県庁などを取材後、モスクワで米ソ核軍縮交渉やソ連崩壊、エルサレムで米仲介の中東和平交渉や自爆テロ、暗殺、ロンドンやバグダッドで英国社会や米英軍のイラク侵攻・核査察、ニューヨークでアメリカ社会や国連を取材しました。著書『パレスチナ 聖地の紛争』(中公新書)。編著『世界年鑑』。共著(寄稿)『アメリカ文化事典』『20世紀 未来への記憶』。
学習の到達目標  自分が関心を持つ都市や地域、書物、テーマを見出せるようになる。日本語の表現力、英語の読解力を伸ばせるようになる。10~20分程度の発表、質疑応答をこなし、3000-4000字程度の論文を書く基礎的な調査能力、構成力、表現力を身に着けられるようになる。
授業計画 第1回 前期・夏季の成果報告、国際情勢概観
第2回 前年度の授業内容の解説
第3回 教員の居住・訪問都市紹介(モスクワ、エルサレム、ロンドン、ニューヨーク等)
第4回 関心分野の聴取
第5回 関心都市・書籍の聴取
第6回 発表都市・聖書の章・書籍の決定
第7回 初回の発表(1)既発表都市等
第8回 初回の発表(2)未発表都市等
第9回 初回の発表(3)書籍関連等
第10回 構成・文章の技術
第11回 中間まとめ、相談
第12回 期末レポート用発表(1)既発表都市等
第13回 期末レポート用発表(2)既発表書籍等
第14回 期末レポート用発表(3)未発表書籍・都市等
第15回 最終まとめ
授業外学習の課題  発表担当者は、キーワード、年表、要約や引用、地図などからなる発表資料(ワードでもパワポでも可。パワポの場合も配布資料が必要)を発表前日までに教員に送る。発表や授業への感想や質問を書いた課題を毎回提出する。地図をよく見る。新聞記事や報道番組で毎日30分程度は国際ニュースに触れる。他の学生が作成した資料を授業の前後に熟読する。日本語と英語の地道な勉強を続ける。
履修上の注意事項  やむをえず欠席する場合はメールで連絡すること。発表当日のドタキャンは厳禁。特段の事情なく欠席が続けばゼミ離脱と見なす。個人的な事情にはできる限り配慮する。教員、他のゼミ生とのコミュニケーションをしっかりとる。
 新型コロナウイルス感染症が現時点(8月末)猛威を振るっている。くれぐれも注意を。
成績評価の方法・基準  発表や質疑応答、レジュメなど授業への貢献を約30%、期末レポート(小見出しと註を伴い3000-4000字程度)を約70%で評価する。
テキスト  『2022年版 世界地図』(成美堂出版)。最新版でなくとも可。事情があれば普通の地図帳で代替可、財布と相談。教員もレジュメ、記事、資料を適宜配布する。
参考文献  『聖書』。学生個人の関心や必要性、出版事情を見ながら随時紹介する。
主な関連科目  政治と社会(アメリカ、中東)、国際ジャーナリズム論、メディア論
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
 授業の前後など、できる限り対応する。就活や進路、英語の勉強法なども相談に乗る。メール(funatsu@shudo-u.ac.jp)で都合を打診してくれると調整が容易。問い合わせには個別にもメールなどで対応する。試験・レポートへの評価はMoodleのアナウンスメントによる総評、Moodleや個別メールで対応する。個別の問い合わせにも対応する。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次
国際コミュニティ学部国際政治学科(演習科目) FGGP20801 2018~2022 2
国際コミュニティ学部地域行政学科(演習科目) FGRA20801 2018~2022 2