授業コード 64001000 クラス
科目名 生化学Ⅱ 単位数 2
担当者 山内 有信 履修期 後期授業
カリキュラム *下表参考 配当年次 *下表参考

授業題目 生化学(応用) Advanced Biochemistry
授業の概要 「生化学Ⅰ」では,代謝反応の場である細胞の構造と働きを学び,各種栄養素(糖質,脂質,タンパク質,ビタミン,ミネラル)や核酸,酵素に関する基礎的な生化学的性質と代謝反応について学んできた。本授業では,生体内における動的な物質代謝や生体の恒常性維持に関するより高度な生化学的事象を学修する。まず,栄養素代謝の各論として,生体エネルギー学(高エネルギリン酸化合物,生体酸化,呼吸鎖と酸化的リン酸化)や三大栄養素の相互変換である中間代謝の概要について学び,さらに核酸の代謝から遺伝情報の複製・修復・発現のメカニズムや環境変化や生理的状況変化に対応する生体の恒常性を保つシステムを情報伝達や生体防御の面から学修する。生化学の学修により,栄養成分の体内動態が理解でき,生体を健康に維持するための栄養素の役割が分子・細胞・個体レベルで理解できるようになる。
学習の到達目標 ①細胞におけるエネルギー産生のしくみや三大栄養素のエネルギー産生のための中間代謝のつながりを理解する。
②ヌクレオチド(核酸)の合成・分解および遺伝情報の複製・修復から遺伝子発現の制御について理解する。
③生体の恒常性を保つしくみである細胞間・細胞内の情報伝達と免疫系による生体防御の機構を理解する。
授業計画 第1回 三大栄養素のエネルギー利用(生化学Ⅰの復習)
第2回 生体エネルギー学
第3回 中間代謝の概要-①(糖質代謝と脂質代謝の相互関係)
第4回 中間代謝の概要-②(糖質代謝とアミノ酸代謝)
第5回 ヌクレオチドの代謝(プリン・ピリミジンヌクレオチドの生合成、核酸の分解等)
第6回 栄養素代謝のまとめワーク
第7回 遺伝子発現とその制御-①(生命の基本原理,核酸合成等)
第8回 遺伝子発現とその制御-②(遺伝子とたんぱく質合成等)
第9回 遺伝子発現とその制御-③(遺伝子の発現調節,DNA損傷と修復,遺伝子病等)
第10回 遺伝子発現とその制御-④(栄養素と遺伝子発現,遺伝子と多型,遺伝子工学等)
第11回 個体の調節機構とホメオスタシス-①(情報伝達の機序と役割,情報伝達物質と細胞応答等)
第12回 個体の調節機構とホメオスタシス-② ホルモンと生体調節A(下垂体後葉,甲状腺,消化管,膵臓)
第13回 個体の調節機構とホメオスタシス-③ ホルモンと生体調節B(副腎,性腺,脂肪組織,松果体他)
第14回 生体防御機構-① 免疫機構とその特徴A(特徴と器官,B細胞とT細胞,体液性免疫と細胞性免疫)
第15回 生体防御機構-②免疫機構とその特徴B(抗体,粘膜局所免疫,能動・受動免疫),アレルギー,自己免疫疾患と免疫不全
授業外学習の課題 授業の予定範囲についてテキストで十分に予習しておくこと(最低30分)。
講義当日の内容については,必ずテキストや講義ノート,復習問題等を使って復習すること(最低30分)。
数回の小テストを実施する予定ですので必ず受けるとともに授業後の復習とノートの整理をすること。
履修上の注意事項 授業は対面で行います。
2/3以上の出席がない場合は評価対象外となります。
基本的な受講マナーを厳守すること。
Moodleを使って単元ごとに小テスト形式演習を実施します。
成績評価の方法・基準 2/3以上の出席者について評価します(2/3以上の出席がない者は評価対象外)。
評価は次の①・②のいずれかの方法で実施します(評価区分のバランス等によっていずれになるかは未定)。
① 期末試験を基本点(100%)としますが,期末試験の得点誤差,数回実施する小テスト課題等に一定の係数を乗じた点数を加算するなどの補正を行って最終評価とします。
② 数回実施する小テスト課題と期末試験の合計点の得点率を基本点(100%)としたうえで,授業や課題への取組による係数を乗じたりして最終評価とします。
テキスト 薗田勝 編『栄養科学イラストレイテッド 生化学(第3版)』(羊土社)
※前期購入のテキストを継続して使用します。
参考文献 各種生化学テキストが利用可
主な関連科目 解剖生理学、臨床医学、食品学、基礎栄養学、臨床栄養学
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
 授業終了時を含めて随時受け付けます。また,理解精度を上げるために授業中であっても重要な質問に対してはその場で補足説明を行いますので積極的に質問をしてください。
 Moodleで実施した小テスト課題は,その解答解説もフィードバックとして閲覧できるようにします。
 期末試験については,採点・評価後にその総評を一斉送信します。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次
健康科学部健康栄養学科(人体の構造と機能及び疾病の成り立ち) FHNU20202 2017~2022 1・2・3・4