授業コード 64000800 クラス
科目名 地域包括ケア論 単位数 2
担当者 木村 安美 履修期 前期授業
カリキュラム *下表参考 配当年次 *下表参考

授業題目 地域包括ケア論(Community-based integrated care)
授業の概要 わが国の高齢化率は28.7%(2020年、総務省統計局)となり、20年後の2040年には35.3%になると見込まれています。高齢者に対する社会保障給付費の費用も過去最高水準で、今後も増加すると推計されています。
現在、高齢者が個人として尊重され、可能な限り住み慣れた地域で自分らしい暮らしを安心して送ることが出来るよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築が推進されています。そこで、地域包括ケアの基本概念、在宅における療養や介護を行う上での制度と法的枠組みや制度、多職種間の連携について学ぶことにより、年金・医療・福祉に関する基本的知識や介護予防・生活支援についての知識を身に付けます。
学習の到達目標 ・地域包括ケアシステムにおける制度や基本的な事柄を理解する。
・在宅訪問に関わって特に留意すべき事柄を理解する。
・介護予防に関する方法論とその実践方法を理解する。
・福祉・介護における管理栄養士の役割を理解する。
・地域包括ケアにおける多職種間連携とその実践についての理解を深める。
授業計画 第1回 地域包括ケアとは何か
 医療政策・介護政策の変遷と課題
 医療と介護の一本化
 地域医療体制の構築と地域包括ケア
第2回 地域包括ケアと地域福祉 
 地域福祉の考え方と地域包括ケア
 地域包括ケアにおける地域づくりと地域福祉
 地域包括ケアシステムと地域包括支援体制づくり
第3回 地域包括ケアを支える制度(1)
 地域支援事業 
 介護予防・日常生活支援総合事業
 地域包括支援センター
第4回 地域包括ケアを支える制度(2)
 介護保険と地域包括ケア 
 高齢者の住まいの現状と政策
 成年後見制度と日常生活自立支援事業
第5回 社会福祉の基本理念 
 ノーマライゼーション・インテグレーション
 エンパワメント・ストレングス
 自立支援
第6回 地域包括ケアを支える専門職 
 保健・医療・各専門職の連携
 医師・看護師・保健師
 管理栄養士・薬剤師
第7回 在宅療養生活と医療・介護
 在宅生活を支える医療サービス
 在宅生活を支える介護サービス
 食べることを支える多職種連携
第8回 保健予防と介護予防
 介護予防の概念
 フレイル・ロコモ・サルコペニアと介護予防
第9回 認知症の人を支える地域包括ケア
 認知症の人を支えるための政策
 認知症の人の生活支援
 認知症予防のための地域づくり
第10回 脳卒中の人を支える地域包括ケア
 急性期から慢性期へ、病院から在宅への支援
 摂食嚥下の医学的知識の概要 
 継続的なリハビリテーション
第11回 対象者別在宅栄養支援①
 摂食機能の障害と栄養支援
第12回 対象者別在宅栄養支援②
 心身の機能の障害と栄養支援
第13回 対象者別在宅栄養支援③
 高齢者にみられる障害への栄養支援
第14回 対象者別在宅栄養支援④
 慢性疾患への栄養支援
第15回 対象者別在宅栄養支援⑤
 人生の最終段階への支援
授業外学習の課題 メディア等の関連情報に関心を持って基礎知識を身に付け、地域包括ケアの現状への理解をもとに自分の考えが述べられるように普段から心がけること
履修上の注意事項 対面授業の予定ですが新型コロナウイルス感染拡大状況によっては非対面授業に変更もあります。
講義は教科書以外にパワーポイントを活用します。
成績評価の方法・基準 原則として授業実施回数の2/3(10回)以上の出席者を成績評価の対象とします。
【期末テスト】有
定期試験(60%)、レポート・小テスト(20%)、授業態度(20%)
テキスト 隅田好美編『よくわかる地域包括ケア』ミネルヴァ書房
参考文献 国民の福祉と介護の動向
寺本房子編『演習で学べる在宅栄養支援ー地域共生社会における管理栄養士の役割ー』建帛社
国民衛生の動向
主な関連科目 社会福祉概論、公衆栄養学Ⅰ、公衆栄養学Ⅱ
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
メールにて質問・相談に応じます。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次
健康科学部健康栄養学科(社会・環境と健康) FHNU20104 2017~2022 3・4