授業コード 63001300 クラス
科目名 心理学史 単位数 2
担当者 古満 伊里 履修期 第1学期
カリキュラム *下表参考 配当年次 *下表参考

授業題目 現代心理学の歴史の解説 A History of Modern Psychology
授業の概要 現代心理学は,19世紀末ドイツのヴントによる心理学実験室開設の年をその起源とし,その後ゲシュタルト心理学,行動主義,認知心理学といった様々なアプローチの興隆をみて現在の発展へとつながってきた。本講義では,その時々の時代精神に触れながら,なぜそのような研究が必要とされ,そしてどのように次の時代へと受け継がれていったのかという観点から,現代心理学のメインストリームについて解説する。
学習の到達目標 1.心理学史に登場する主要な人物(研究者)の業績ならびにその後の時代への影響について,自らのことばで解説することができるようになる。
2.心理学検定の心理学史を意識した問題に正答できるようになる。
授業計画 第1回 心理学史の展望:現代心理学以前の心理学から現代まで
第2回 イギリス連合主義心理学:ロック,バークレイ,ヒュームの経験論哲学と心理学
第3回 感覚・知覚研究:色覚研究,ミューラーの特殊神経エネルギー説,ヤング=ヘルムホルツの3色説
第4回 精神物理学と構成主義:精神物理学の歴史的背景とその影響,ウェーバー=フェヒナーの法則
第5回 心理学の独立:心理学の祖・ヴント心理学の体系とその後の心理学への影響
第6回 19世紀末の心理学:エビングハウスの忘却曲線,ブレンターノの作用心理学,アメリカ心理学の父,ウィリアム・ジェームズによるプラグマティズムと機能主義心理学
第7回 比較心理学:ダーウィンの進化論と表情研究,動物研究と心理学
第8回 個人差研究:知能の個人差,性格の個人差
第9回 精神分析学:フロイトの業績,フロイト理論?,精神分析学の影響
第10回 ゲシュタルト心理学:要素から全体へ,仮現運動,ゲシュタルトの法則
第11回 行動主義:ソーンダイクの問題箱実験,パブロフの条件反射学,ワトソンの行動主義宣言
第12回 新行動主義:トールマン,ハル,スキナーの立場
第13回 認知心理学:行動主義への反省と認知心理学の展開
第14回 ヒューマニスティック心理学:マズローによる健康な人間とは,ロジャーズと来談者中心療法,臨床心理学史
第15回 日本の心理学史:心理学の導入期から行動主義の導入まで
授業外学習の課題 1.講義で使用する資料はあらかじめMoodle上で配布するので,各自で印刷してその空欄を埋め,講義に備えること。
2.各回の最後の10分間でその日の授業内容について小テストを実施する。したがって先述したように,各回の講義内容を十分に予習しておくことが必要である。
3.配布資料に記載したキーワードについては各自で調べてノートにまとめておくこと。たとえ資料に詳述しなくても小テストに出題することがある。
4.以上の課題を行うために,1回の講義につき少なくとも90分を予習・復習に費やしてください。
履修上の注意事項 1.各授業回の最後の10分で10問から15問程度の小テストを実施する。小テストはMoodle上で実施するので,パソコンやスマートフォン等,Moodleにアクセス可能な情報端末を授業に持参すること。なお小テストの出題形式は心理学検定に準ずる。
2.本講義の最終課題として「心理学が心理学であるための必要条件と心理学の課題」というテーマで最終講義日にレポートを提出すること。字数は指定しないが,講義内容を十分に踏まえたものであること。提出方法は別途指示します。
成績評価の方法・基準 小テスト(15回分)の結果 (80%) + レポート課題(20%)。
テキスト 大山 正(著)「心理学史-現代心理学の生い立ち-」サイエンス社,修大生協
参考文献 高橋 澪子(著)「心の科学史 西洋心理学の背景と実験心理学の誕生」 講談社学術文庫
サトウ タツヤ・高砂 美樹(著)「流れを読む心理学史-世界と日本の心理学」有斐閣アルマ
主な関連科目 心理学概論Ⅰ・Ⅱ,その他心理学専攻の一連の専門科目
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
質問や相談はMoodle上のメール機能を利用してください。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次
人文学部人間関係学科社会学専攻(関連科目) FHHS27202 2017~2022 2・3・4
健康科学部心理学科(専門基礎) FHPS23001 2017~2022 2・3・4