授業コード 50021800 クラス
科目名 基礎特殊講義(東アジアの科学史) 単位数 2
担当者 宮川 卓也 履修期 後期授業
カリキュラム *下表参考 配当年次 *下表参考

授業題目 東アジアの科学と社会 History of Science in East Asia
授業の概要 中国を中心とする東アジア社会は、二千年以上にわたって高度な文明を築き上げてきた。その土台にはヨーロッパをはじめ他の文明社会とは異質の、そして現代科学技術文明の恩恵に授かるわれわれにとっても異質の自然哲学、独自の思想、自然観にもとづいた科学と技術があった。しかしながら、東アジアの科学思想・自然観は、われわれの考え方や暮らしから完全に消え去った過去のものではなく、現代社会にもさまざまな形で息づいている。本講義は、古代から近代まで中国を中心とする東アジアの科学・思想を歴史的に概観し、われわれが知るものとは別のかたちの科学や自然観を知ることで、現代の科学技術文明の抱える諸問題について再考する機会としたい。
学習の到達目標 東アジアの科学と思想、自然観を理解し、長い歴史の中でわれわれの中に根付く思想に考えをめぐらすことで、現代文明・文化・社会と自然の関係について議論できるようになることを目標とする。
授業計画 第1回 イントロダクション:「東アジア」と「科学」
第2回 東アジアの歴史と科学
第3回 気と陰陽五行(1):気
第4回 気と陰陽五行(2):陰陽五行
第5回 天の学と思想(1):天地人の思想
第6回 天の学と思想(2):天文と暦学
第7回 地の学と思想(1):地理と風水
第8回 地の学と思想(2):地誌と地図
第9回 人の学と思想:医学・医術と身体
第10回 東西文明の出会い(1):イエズス会と科学
第11回 東西文明の出会い(2):天文学と暦
第12回 東西文明の出会い(3):世界地理と中華的世界観
第13回 西欧の衝撃(1):清朝の改革と科学技術
第14回 西欧の衝撃(2):日本の改革と科学技術
第15回 20世紀東アジアの科学技術と社会
授業外学習の課題 事前に配布資料に目を通すこと。
各講義で提示される「問い」について復習しておくこと(計15-30分程度)。
履修上の注意事項 1. 高校世界史の教科書のうち、中国に関する部分を読むことを勧める。
2. 授業計画は受講生の反応や理解度に応じて変更する可能性がある。
3. 大人の分別をもって講義に臨むことを期待する。
成績評価の方法・基準 リアクション・ペーパー(10%x4)と期末試験(60%)で評価する。
テキスト
参考文献 岡本さえ『イエズス会と中国知識人』山川出版社、2008年
ジョゼフ・ニーダム『文明の滴定』法政大学出版会、1974年(2015年)
ジョゼフ・ニーダム『中国の科学と文明』
薮内清『中国の科学文明』岩波新書、
薮内清『中国の科学と日本』朝日新聞社、
山田慶兒『気の自然像』岩波書店、2002年
主な関連科目 総合教養講義a(科学史)、入門特殊講義(日本の科学技術)
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
月曜日3限(必ずアポをとること)。他の曜日・時間については応相談。
質問は常時受け付ける。
期末試験についての講評はMoodle上にて行う。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次
人間環境学部人間環境学科(基礎科目) 2011~2016 1・2・3
人間環境学部人間環境学科(基礎科目) FHES23151 2017~2017 1・2・3
人間環境学部人間環境学科(基礎科目) FHES23151 2018~2022 2・3・4