授業コード 30006100 クラス
科目名 政治思想史 単位数 2
担当者 林 嵩文 履修期 前期授業
カリキュラム *下表参考 配当年次 *下表参考

授業題目 政治思想史と革命
授業の概要 本講義は、革命(revolution)の概念に焦点を合わせて西洋政治思想史に登場する重要な思想を概観する。革命とは(政治)体制の根本的な転換を指す言葉であるが、ある歴史的事件を革命として把握するかどうか、そして革命という事象にいかなる評価を下すのかは、多くの政治哲学者にとって重要な問題であった。そしてこの問題は、何らかの革命を経験しその正当性を訴えることで、革命後に成立した政治体制の正当性を担保してきた現代の民主主義諸国に生きる人々にとっても縁のないものではない。そこで本講義は、体制の根本的転換を出発点として思考を深めた何人かの思想家を取り上げることで、政治について思考するということはいかなることなのかを受講者に考えてもらうことを目指す。
学習の到達目標 ・政治思想の重要な考え方を説明できる。
・革命の歴史的意義への様々な評価基準を説明できる。
授業計画 第1回 イントロダクション(講義全体の概要・受講に際しての諸注意・成績評価について)
第2回 古代ギリシアと政治思想①――古代ギリシア史とデモクラシーの価値
第3回 古代ギリシアと政治思想②――アリストテレスの政治学
第4回 ローマの歴史と政治思想①――共和政ローマとポリュビオスの混合政体論
第5回 ローマの歴史と政治思想②――古代ローマの遺産
第6回 近代イギリスの動乱と政治思想①――トマス・ホッブズとイングランド内戦①
第7回 近代イギリスの動乱と政治思想②――トマス・ホッブズとイングランド内戦②/ジョン・ロックと名誉革命①
第8回 近代イギリスの動乱と政治思想③――ジョン・ロックと名誉革命②
第9回 18世紀啓蒙主義と歴史哲学――進歩の思想
第10回 フランス革命と政治思想①――ジャン=ジャック・ルソーの人民主権理論
第11回 フランス革命と政治思想②――人民主権をいかに解釈するか
第12回 フランス革命と政治思想③――革命的統治の思想
第13回 19世紀ヨーロッパ世界とカール・マルクス①
第14回 19世紀ヨーロッパ世界とカール・マルクス②
第15回 革命の意義(講義全体のまとめ)
授業外学習の課題 ・各講義についてのコメントペーパーの提出を受講者に求める。課題に取り組むには各回おおよそ1~2時間を要する。
・第12回講義終了後、受講者に復習課題を配布する。この課題に取り組むにはおおよそ2~3時間を要する。
履修上の注意事項 1. 講義の資料配布はMoodleコースを通じて行なうが、必要に応じて紙媒体でも配布する。
2. 課題の提出先・提出期限は初回講義時に案内する。
3. コメントペーパーで提示された意見や質問を講義中に取り上げる場合がある。もちろん誰のものなのかは秘匿される。
4. 講義の性質上、西洋史に関連する話題が多くなるため、高校レベルの世界史の知識があるとより理解が容易になる(ただし履修の前提ではない)。
成績評価の方法・基準 試験70% コメントペーパー30% 授業中の私語は厳禁とする。コメントペーパーへのフィードバックは講義日の冒頭で口頭で行なう予定である。
テキスト 指定しない。
参考文献 宇野重規『西洋政治思想史』、有斐閣、2013年。
主な関連科目
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
質問・相談は、授業の前後やEメールで受け付ける。なお担当教員のメールアドレスは初回講義時に案内する。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次
法学部法律学科 2013~2016 2・3・4
法学部法律学科 FLIP20504 2017~2017 2・3・4