授業コード 20102700 クラス
科目名 社会学特殊演習Ⅱ(モード/ファッション/トレンド/ブーム) 単位数 2
担当者 中根 光敏 他 履修期 後期授業
カリキュラム *下表参考 配当年次 *下表参考

授業題目 流行現象をめぐる社会学
授業の概要  本演習では、流行現象を社会学的な視角から捉え、現代社会における流行現象を考察していく。「モード/ファッション/トレンド/ブーム」という4つの言葉は、いずれも「流行」を意味する日本語として定着している一般的なカテゴリーであるにも関わらず、4つの言葉は微妙なニュアンスで使い分けられている。例えば、モードは方法・様式・形式を、ファッションは装い・見せかけを、トレンドは趨勢・傾向を、ブームは爆発・構造を、それぞれ使い分けられることがあります。演習では、これらの4つの一般的なカテゴリーを手掛かりとして、現実の流行現象を「集合行動」「相互行為」「共同的主観性」「ディスタンクシオン(卓越化)」「ハビトゥス」など社会学の分析概念より理解する方法について、議論していきます。また、「流行には関心が無い」「流行とは無関係」と言う「無知な人々」を含めて、市場経済が支配する消費主義化が浸透した現代社会において「流行と無関係で生活することは不可能」であり、流行現象を理解しようとする社会学的視角からは、新型コロナウイルスに感染しても「重篤化する/無症状」者がいるのと同様に、「知識/無知」「自覚/無自覚」などの人々が存在するだけで、誰も「流行の力から逃れられない」という現実の社会について考えていく。

※コロナウィルス感染症の状況次第では、本講義は「Zoomでのオンライン」と「Moodleを使ったオンデマンド」で実施せざるを得ない可能性があります。その場合、詳細は、教学センターへ問い合わせなさい。
学習の到達目標 流行現象を社会学的に説明できるようになる
授業計画 第1回 演習の進め方
第2回 流行現象の社会学——滴り理論、集合的差別化、差異化、ナルシシズム、卓越化
第3回 モードとは——方法・様式・形式
第4回 モードの力——ロラン・バルト『モードの体系』
第5回 モードにとって、その破壊力の強さこそ創造力の源となる
第6回 ファッションとは——人はなぜ衣服を選ぶのか
第7回 ファッションの生成条件——保守性(ダサい人たち)と革新性(変人たち)
第8回 トレンドとは——集合行動と流行現象
第9回 ブームとは——流行現象に認められる爆発的・構造的特徴
第10回 ファッションと戦争——「いのちがけ」の戦場から生まれたモード
第11回 ファッションとアイデンティティ——人は見た目が何割か? 「どっちが残酷?/ルッキズム(外見至上主義)orパーソナリズム(内面至上主義)?」という不適切な問題設定。
第12回 服を「着熟す」/服に「着られる」——高級ブランドを身につけてもor身につけているからこそ……(T_T)ハビトゥスとディスタンクシオン
第13回 トレンドに「乗る」or「乗らない」or「乗れない」……さぁ、どっち
第14回 ブームを巻き起こす/ブームに巻き込まれる——共感消費から考える
第15回 総括討論
授業外学習の課題 受講生は、毎回、指示された課題レポートをMoodleに提出すること。
履修上の注意事項 (1)毎授業後、課題レポートをMoodleに提出する。
(2)期末試験は行わない。

※コロナウィルス感染症の状況次第では、本講義は「Zoomでのオンライン」と「Moodleを使ったオンデマンド」で実施せざるを得ない可能性があります。その場合、詳細は、教学センターへ問い合わせなさい。
成績評価の方法・基準 演習における議論への参加度と課題レポートを100点満点として総合的に評価する。
テキスト 使用しない
参考文献 講義中に適宜指示する
主な関連科目 社会学特殊演習Ⅰ
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
毎授業後、メールでも受け付ける。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次
人文学部人間関係学科社会学専攻(自専攻科目) 2014~2016 2・3・4
人文学部人間関係学科社会学専攻(特殊演習科目) FHHS36217 2017~2022 2・3・4