授業コード 20102400 クラス
科目名 現代社会学特殊講義A(クィア・コミュニティとメディアの社会学 単位数 2
担当者 花房 吾早子 履修期 前期授業
カリキュラム *下表参考 配当年次 *下表参考

授業題目 現代社会学特殊講義A Sociology of Queer Communities and Media
授業の概要  この授業では、「クィア・コミュニティ」(LGBTQ+など多様な性を生きる人たちの集合体やそうした人々のつながり)が現代社会でどのように表象されているか、メディアというフィルターを通して考えます。報道機関の記者としてクィア・コミュニティを取材してきた講師と、報道の受け手である受講者との間で積極的に意見交換をし、メディアが報じるクィア・コミュニティとクィア・コミュニティ自身による発信の差異などについて考察を深めることを目指します。
 各回では、主に2000年以降の実社会で議論となってきたトピックを取り上げます。授業開講中に世の中でニュースとなっているテーマも取り入れ、受講者の希望があれば授業計画にはないトピックも扱います。ひとつのトピックを授業2回分で学ぶこととし、1回目は講師による問題提起、2回目はそれを踏まえた受講者による発表とクラスでの議論とします。
学習の到達目標  現代社会で今まさに起きている具体的な事例をふんだんに使うことで、そもそも「クィア・コミュニティ」とは何か、誰かという問いに、あらゆる角度から考察できるようになることを目指します。また、メディアが伝える情報を「クィア的視点」で分析できるようになることも目標とします。自ら事例を発見、分析して発表するというプレゼンテーション力、他の受講者と議論し多様な考えと折り合いをつけるコミュニケーション力の向上もゴールとします。
授業計画 第1回 イントロダクション:クィア・コミュニティとメディア
第2回 LGBTは生産性がない?①:杉田水脈議員の雑誌寄稿とその影響
第3回 LGBTは生産性がない?②;受講者による発表と議論
第4回 トランスジェンダーとフェミニズム①;ネット空間で煽られる対立
第5回 トランスジェンダーとフェミニズム②;受講者による発表と議論
第6回 同性カップルと子ども①;YouTuber「ふたりパパ」と視聴者
第7回 同性カップルと子ども②:受講者による発表と議論
第8回 ゲイ男性とオシャレ①;Netflix 「Queer Eye」旋風
第9回 ゲイ男性とオシャレ ②;受講者による発表と議論
第10回 特別ゲスト(未定);サンフランシスコとオンライントーク
第11回 クィア映画祭①;制作者・出演者の当事者性
第12回 クィア映画祭②;受講者による発表と議論
第13回 レズビアンとメディア①:同性パートナシップ制度と同性婚への道のり
第14回 レズビアンとメディア②:受講者による発表と議論
第15回 まとめ
授業外学習の課題 授業中に参考として示す文献、記事、動画などはできる限り目を通してください。特に、自分が発表の担当となったトピックの参考資料は熟読が必須です。発表担当ではない回の資料も、議論に貢献できるよう準備してください。
履修上の注意事項 積極的な質問や発言を求めます。他の受講者との違い、事実の正誤などを恐れ過ぎず、議論を盛り上げることに貢献しましょう。
成績評価の方法・基準 授業中の発表・議論への貢献(30%)
中間レポート(30%)
最終レポート(40%)で総合的に評価します。
テキスト
参考文献 みっつん著「ふたりぱぱ―ゲイカップル、代理母出産(サロガシー)の旅に出る」(2019, 現代書館)
ANTONI他著「Queer Eye LOVE YOURSELF LOVE YOUR LIFE」(2020, オークラ出版)
菅野 優香編著「クィア・シネマ・スタディーズ」(2021, 晃洋書房)
北丸雄二著「愛と差別と友情とLGBTQ+: 言葉で闘うアメリカの記録と内在する私たちの正体」(2021, 人々舎 )
主な関連科目
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
授業中あるいは授業後に質問を受け付けます。メールでの質問・相談も歓迎します。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次
人文学部人間関係学科社会学専攻(自専攻科目) 2014~2016 1・2・3・4
人文学部人間関係学科社会学専攻(社会学専門科目) FHHS23120 2017~2022 1・2・3・4