授業コード 20065500 クラス
科目名 コア心理学講義A (犯罪心理学) 単位数 2
担当者 古満 伊里 履修期 第3学期
カリキュラム *下表参考 配当年次 *下表参考

授業題目 司法・犯罪心理学 Forensic and Criminal Psychology
授業の概要 犯罪は特殊な社会に暮らす特殊な人間が引き起こすものではない。犯罪の原因を社会環境に求めようとも,あるいは人々のこころのあり方に求めようとも,それは通常の社会システムの中で,普通の人々のこころの延長線上で生起する事象である。本講義では犯罪の個体要因,社会的要因を順次解説し,次に罪種による犯罪者の特徴を眺め,さらには犯罪捜査の方法や矯正教育,犯罪被害者支援について述べる。これら一連の講義を通じて,犯罪が極めて特殊な事象であるという私たちの認識を改め,私たち自身の身近な問題として犯罪ならびに防犯対策を考える。
学習の到達目標 犯罪・非行の実態とその原因について知り,犯罪防止策について自らの視点で意見を述べることができるようになる。
授業計画 第1回 ガイダンス:犯罪とは何か,司法・犯罪心理学の目的
第2回 犯罪の生物学的・心理学的原因論:犯罪と遺伝,犯罪とパーソナリティ,犯罪と家族
第3回 犯罪の社会学的原因論:アノミー理論,分化的接触理論,社会的絆理論,漂流理論,ラベリング理論
第4回 犯罪の様相1:暴力犯(殺人・傷害)
第5回 犯罪の様相2:性犯(レイプ,子どもに対する性犯罪)
第6回 犯罪の様相3:ドメスティック・バイオレンス,ストーキング,子ども虐待
第7回 犯罪捜査1:プロファイリング(犯罪者プロファイリングと地理的プロファイリング)
第8回 犯罪捜査2:ポリグラフ検査(いわゆるウソ発見の理論と犯罪捜査への応用)
第9回 犯罪捜査3:目撃証言の信憑性を左右する心理学的メカニズム,子どもの証言
第10回 成人犯罪者の処遇:刑事司法システムの概要,再犯防止のための対策
第11回 少年非行の現状と少年法の変遷
第12回 少年司法システムの概要:警察,家庭裁判所,少年院,少年鑑別所,自立支援施設等
第13回 犯罪被害者支援:犯罪被害者の実態,犯罪被害者等基本法,被害者のトラウマ
第14回 防犯:環境犯罪学の考え方
第15回 裁判員制度:制度の理解とその問題点,裁判と心理学との関係
授業外学習の課題 1.講義で使用する資料はMoodle上(司法・犯罪心理学_2020)で配布するので,各自で印刷し,教科書等を参考にしてその空欄を埋めてから授業に臨むこと。
2.各回の授業の最後には,その日の授業内容について10分間の小テストを実施する。小テストは5肢選択問題が中心となるが記述問題も含まれる。各回の講義内容を予習しておくことが必要である。
3.授業中に提示されたキーワードについては,各自で調べてノートにまとめておくこと。授業では触れないが,小テストに出題することがある。
4.上記の課題を行うために,1回の講義につき約2時間程度を要する。
履修上の注意事項 1.講義では殺人や性犯罪など不快な事件を取り上げざるを得ない。そのことを十分に理解して履修登録を行うこと。
2.各回の小テストはMoodle上で実施する。したがって、Moodleにアクセス可能なパソコンあるいはスマートフォン等を授業に必ず持参すること。
成績評価の方法・基準 小テストの結果(全15回,50%)及び期末試験(50%)。
テキスト 越智啓太(著)「司法犯罪心理学」サイエンス社 修大生協
参考文献 公認心理師を目指している人は,以下の書籍も参考にするとよいでしょう。
岡本吉生編『司法・犯罪心理学』遠見書房
生島 浩編著『司法・犯罪分野-理論と支援の展開』創元社
主な関連科目 心理学概論Ⅰ・Ⅱ
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
1.質問はMoodle上で行ってください。可能限り答えるようにします。
2.必要とあればZoomによる面談も実施します。その際は電子メールにてあらかじめアポイントメントを取ってください。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次
人文学部人間関係学科心理学専攻(自専攻科目) 2014~2016 1・2・3・4
人文学部人間関係学科社会学専攻(他学科及び他専攻科目) 2014~2016 1・2・3・4