授業コード 10024300 クラス
科目名 会計学演習Ⅰ 単位数 2
担当者 山﨑 敦俊 履修期 前期授業
カリキュラム *下表参考 配当年次 *下表参考

授業題目 会計学演習1:Accounting Workshop1
授業の概要 本講義は、日商簿記1級(会計学)の範囲のうち、損益計算書、工事契約、一般商品売買、特殊商品販売、会計上の変更・誤謬の訂正、貸借対照表、貸倒引当金(一般債権、貸倒懸念債権、破産更生債権、キャッシュ・フロー見積法、財務内容評価法)、有価証券(満期保有目的債券(利息法を用いた償却原価法)、子会社株式、その他有価証券)、デリバティブ取引、本支店会計、連結会計Ⅰ・Ⅱ、Ⅲの内容を学習する。
日商簿記1級試験(商業簿記・会計学)をイメージすれば、例えば前T/Bから膨大な分量の決算整理事項の処理を加味して財務諸表を作成していく「商業簿記」と、個別の会計論点を深く掘り下げた計算問題と理論が中心となる「会計学」から構成されるが、このうち商業簿記については膨大な決算整理資料をもとに短時間で正確に解答を導き出すテクニカルなアウトプットの知識が要求され、会計学では理論と計算問題を解答するための深く正確な知識が要求される。
一般に、簿記学習においてはインプットとアウトプットの作業が必要とされ、インプットとは会計処理方法や計算方法を習得することであり、アウトプットとはインプットされた知識を用いて実際の検定レベルの問題を解いていける技術(能力)を意味する。
本講義では最終的な検定レベルの問題を解けるようになるアウトプット技術の習得のためのインプットを行う講義となる。
インプットされた知識を定着化させるため、理論と会計処理方法の解説の後に演習問題を解いていく形式で講義を進める。
本講義では日商簿記2級(商業簿記)の内容が完全に理解できていることを前提に講義を行う。また、毎回の講義前には必ず該当する「テキスト」の範囲の予習をしてくること。
学習の到達目標 日商簿記1級(会計学)の内容の理解を目標とする。
具体的には理論と計算問題について日商簿記1級のテキストを使用して講義を行っていく。
前期(会計学演習Ⅰ)では日商簿記1級(会計学)の前半部分の範囲を学習し、後期(会計学演習Ⅱ)では残りの後半部分の範囲を学習する。
授業計画 第1回 ガイダンス
会計学の基礎知識(会計とは、企業会計原則、損益計算書原則、貸借対照表原則)
第2回 損益計算書の基礎(商業簿記と会計学の違い、損益計算書の仕組み)
収益の認識基準(収益認識基準の基本、収益認識の5ステップ、契約資産・契約負債、本人と代理人の区分)
第3回 工事契約【建設業会計】(工事契約とは、収益と原価の認識、勘定科目、工事収益の計算、工事進行基準の会計処理、工事収益総額、工事原価総額を変更した場合、工事契約から損失が見込まれる場合の処理)
第4回 一般商品売買(利益率と原価率、返品・割戻しと割引、他勘定振替高、総記法、棚卸資産、期末商品の評価方法、棚卸減耗損と商品評価損、売価還元法)
第5回 特殊商品売買(特殊商品売買、割賦販売、収益認識基準における割賦販売の会計処理、委託販売、収益認識基準における委託販売の会計処理、積送諸掛の会計処理、試用販売、収益認識基準における試用販売の会計処理、対照勘定法の会計処理)
第6回 会計上の変更・誤謬の訂正(会計上の変更・誤謬の訂正、会計上の変更の会計処理、誤謬の訂正の会計処理)
第7回 貸借対照表の基礎(貸借対照表の仕組み、流動・固定の分類、貸借対照表の配列、現金預金、金銭債権、貸倒引当金の設定、時間価値、貸倒引当金の表示、為替手形、自己受為替手形と自己宛為替手形、手形の裏書き、手形の割引き)
第8回 有価証券(有価証券の分類、売買目的有価証券の評価、満期保有目的債券の評価、子会社株式・関連会社株式の評価、その他有価証券の評価、市場価格のない株式等、有価証券の減損処理、有価証券を計上すべき時期)
第9回 デリバティブ取引(先物取引、スワップ取引、ヘッジ会計)
第10回 本支店会計(本支店会計とは、本支店間の取引、本支店合併財務諸表の作成、帳簿の締切)
第11回 企業結合・事業分離(吸収合併の会計処理、交付株式数の算定、株式交換、株式移転、事業分離)
第12回 連結会計Ⅰ(連結財務諸表、連結財務諸表の作成方法、支配獲得日の連結、支配獲得日後1年目の連結、支配獲得日後2年目以降の連結)
第13回 連結会計Ⅱ(段階取得、支配獲得後の追加取得、子会社株式の一部売却)
第14回 連結会計Ⅲ(連結会社間取引の相殺消去、内部取引高・債権債務の相殺消去、貸倒引当金の修正、手形の割引、未実現損益の消去、繰延税金資産・負債の表示、連結会計の総合問題の解き方)
第15回 まとめとその他論点
授業外学習の課題 第1回から第15回の授業は、指定した「テキスト」のChapterに従って進める。
したがって、授業の前には必ず該当箇所の予習(問題)を行ってから授業に出席すること。
復習においては、知識の定着化のために類似問題を解くことが必要である。
授業中に指示・配布する検定レベルの問題を解答して提出すること。
本講義での予習・復習等の目安時間は2時間/週を要する。
履修上の注意事項 本講義では日商簿記2級(商業簿記)の内容を理解できていることを前提に講義を行う。
また、毎回の講義前には必ず該当する「テキスト」の範囲の予習をしてくること。
毎回電卓を持参すること(CASIO社製が望ましく、12桁の電卓)
テキストは以下の2冊を使用します。
<第1回~第9回講義まで>
滝澤ななみ監修/TAC出版開発グループ著『みんなが欲しかった! 簿記の教科書 日商1級 商業簿記・会計学1 損益会計・資産会計編』TAC出版
<第10回~第15回講義まで>
滝澤ななみ監修/TAC出版開発グループ著『みんなが欲しかった! 簿記の教科書 日商1級 商業簿記・会計学3企業結合会計・連結会計ほか編』TAC出版
成績評価の方法・基準 期末試験:有
平常点、小テスト・レポート(30%)、期末試験(70%)を目安に総合的に評価する。
テキスト 滝澤ななみ監修/TAC出版開発グループ著『みんなが欲しかった! 簿記の教科書 日商1級 商業簿記・会計学1 損益会計・資産会計編』TAC出版
滝澤ななみ監修/TAC出版開発グループ著『みんなが欲しかった! 簿記の教科書 日商1級 商業簿記・会計学3企業結合会計・連結会計ほか編』TAC出版
参考文献 『新版 会計法規集』中央経済社
日商簿記1級 網羅型完全予想問題集(TAC出版)
主な関連科目 会計に関連する科目すべて。
特に上級簿記・上級簿記演習とはセットで受講することが望ましい。
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
オフィスアワー:毎週木曜日(1限・お昼休みなど)
メールでも対応する。
試験、レポート課題、小テストの結果については模範解答の配布等でフィードバックを行う。
中間試験については採点後の結果を返却することでフィードバックを行う。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次
商学部商学科(C群) 2016~2016 3・4
商学部商学科(C3群) FCBS33318 2017~2022 3・4
商学部経営学科(C群) 2016~2016 3・4
商学部経営学科(C2群) FCBA33201 2017~2022 3・4