授業コード 20051200 クラス
科目名 ボランティア論(人文学部) 単位数 2
担当者 山本 恵由美 履修期 後期授業
カリキュラム *下表参考 配当年次 *下表参考

授業題目 ボランティアを学び体感する
授業の概要 ボランティアとは社会(私たちの日々の営み)の中の問題や課題に気づき、その解決のために対価等の見返りを期待することなく、自らの意思で行動を起こす人のことを指す。人類の歴史は多くのボランティアが課題解決の重要な担い手として築かれてきたと言っても過言ではない。ボランティア活動やNPO(非営利活動組織)といった市民活動は社会の中でどのような位置を占め、それはどのような役割をもち、どんな価値を生み出すのか。社会の担い手は市民一人ひとりであるという気づきをもたらし、豊かな生き方にも通じるボランティアについて解説していく。わが国ではボランティア活動や住民自治の重要性といった意識は向上してはいるが、学校におけるボランティア教育や労働条件等の仕組みの欠如によって、日常的に活動に関わる環境づくりができていない。そのため日常的に市民の社会貢献活動に気軽に参加するという意識が低く、ボランティアという言葉の認知度の高さと参加率に開きがあるという現状がある。そのことを認識した上で、ボランティア活動の取組みを現場で活躍する実践例をゲストや映像や資料から学んでいき、わが国の社会像の特質を理解し、一人ひとりが責任を持ち、社会に貢献する意義を見出せる「つなぎ手としての自分の未来像」が描けるような講義を想定している。同時に、受講中にボランティア活動に参加する機会を持つよう指導する。
学習の到達目標 1. ボランティアという言葉の認知度は高いが、未だに時間の制約や既成観念に囚われてボランティアに気軽に参加できない日本社会の現状の中、ボランティアの真の姿とはどのようなものか、またなぜボランティアは必要とされるのかといった「ボランティア」そのものが理解できるようになる。
2. 多くの実践活動の事例を学ぶことにより、社会の課題に対して当事者意識が芽生え、社会的に求められる広い視野、物事の分析力、調整力、組織力の重要性とともに他者理解、社会理解、自己理解といった多くの事に気付くことができるようになる。
3. 社会貢献の意義を深めボランティア意識の高揚を目指すことにより、大学内外でボランティア活動を積極的に行う機会を得ることができるようになる。
授業計画 第1回 (1)ガイダンス
第2回 (2)ボランティアとは ~語源と理念・言葉の認知度と参加状況
第3回 (3)ボランティアの始まり ~歴史と思想の変遷(世界)
第4回 (4)日本におけるボランティアの歴史
第5回 (5)ボランティア活動の事例紹介[Ⅰ] (災害支援・国際・平和分野でのボランティア活動)
第6回 (6)ボランティア活動の事例紹介[Ⅱ] (福祉分野でのボランティア活動)
第7回 (7)ボランティア活動の事例紹介[Ⅲ] (環境分野でのボランティア活動)
第8回 (8)新たな自治の創造~まちづくりとボランティア
第9回 (9)ボランティアは教育にどうかかわるか
第10回 (10)行政と民間企業の社会貢献活動と協働について
第11回 (11)NPO(ボランティア組織)・ボランティアのマネジメント・コーディネート
第12回 (12)ボランティア企画:ワークⅠ「想いをカタチにー社会の課題を絞り込み 組織づくり」(グループワーク)
第13回 (13)ボランティア企画:ワークⅡ「想いをカタチにー課題解決のゴールを導き出す」(グループワーク)
第14回 (14)発表・ボランティア活動の課題と展望
第15回 (15)総括
授業外学習の課題 ボランティア活動体験は授業の課題になるため、昨年度までは学内にあるボランティア活動を紹介するピア・カウンターほか、学外のボランティアセンターや社会福祉協議会といった市民活動を支援する機関において提供されているボランティア情報等を入手し、積極的に活動に参加することを課題としている。※コロナ感染状況によっては、その対策を講じている特定の団体を紹介する等、変更あり。
ボランティア企画のワークではボランティア活動計画を作成するため、取り上げたい地域社会の課題や興味のある分野のボランティア活動を予め調べておくこと。
履修上の注意事項 【対面授業】
(1)この授業では提示する期限内に必ず指定回数のボランティア活動に参加し、「ボランティア活動証明書」を提出す   ることを必修の課題とする。(※提出がない場合は単位は取得できない。※記入用の活動証明書は配布をする。自   作も可。)
(2)ボランティア企画のワークではグループで協力し企画づくりから発表までを貫徹する責任がある。そのために欠席   は減点対象となる。(優秀賞に加点)
   ※3密の状況を避けて行う予定だが、場合によってはレポート課題等に代えます。
(3)ボランティア活動は自発的に社会に貢献する行為であり、日常の生活に密接に関係していることを理解し、ボラン   ティア学習にふさわしい積極的な授業の参加、態度を期待する。(※受講態度が悪い場合は退出を命じることがあ   る)
成績評価の方法・基準 期末試験【対面】(50%)、リアクション・ペーパー(15%)、受講態度及び課題提出(35%)を目安に総合的に評価する。
テキスト 教科書は指定しない。講義ごとに資料を配布する。
参考文献 ・学生のためのボランティア論(岡本栄一・菅井直也・妻鹿ふみ子編:社会福祉法人 大阪ボランティア協会)
・テキスト市民活動論(早瀬昇・水谷綾・永井美佳・岡村こず恵他著:社会福祉法人大阪ボランティア協会)
・ボランティア論 (中嶋充洋著:中央法規)
・市民社会の創造とボランティアコーディネーション(早瀬昇・筒井のり子著:筒井書房)
・大学生のためのボランティア活動ハンドブック(藤田久美編著:ふくろう出版)
・ボランティアのすすめ 基礎から実践まで(岡本栄一監修 守本友美・河内昌彦・立石宏昭 編著:ミネルヴィア書房)
・幸せを届けるボランティア 不幸を招くボランティア(田中優著 河出書房新社)など、
 上記以外も随時授業の中で関連した文献を紹介する。
主な関連科目
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
質問・相談は授業終了後に受付ける。そのほか授業中に配布するリアクション・ペーパーを利用。記載された質問等については、次回の授業で回答し、全体で共有する。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次
人文学部人間関係学科心理学専攻(人文学部総合科目) 2014~2016 1・2・3・4
人文学部人間関係学科社会学専攻(人文学部総合科目) 2014~2016 1・2・3・4
人文学部人間関係学科社会学専攻(人文学部総合科目) FHHS20104 2017~2021 1・2・3・4
人文学部英語英文学科(人文学部) 2014~2016 1・2・3・4
人文学部英語英文学科(人文学部総合科目) FHEN10005 2017~2021 1・2・3・4