授業コード | 20047207 | クラス | 07 |
科目名 | コミュニティ論演習A(理論) | 単位数 | 2 |
担当者 | 河口 和也 | 履修期 | 前期授業 |
カリキュラム | *下表参考 | 配当年次 | *下表参考 |
授業題目 | 新しい「家族」の社会学 Sociology of new "families" |
授業の概要 | 「家族」を研究対象とする社会学の一領域としては、「家族社会学」がありますが、現在の家族をめぐる状況の変化・変容に対して、従来の「家族」という概念で分析することは難しくなってきています。そうした問題に対するオルターナティヴとして、「親密性」「親密圏」という概念が提案されるようになってきました。この用語・概念をめぐっては、様々な定義が与えられてきましたが、この演習ではそうした諸定義と諸理論を整理しつつ、「親密性」「親密圏」の概念をとおして、公的領域以外における様々な関係性を扱います。そのなかには家族関係、友人関係、恋愛関係などが含まれます。 とくに2018年度においては、これまでの典型的な異性愛核家族には含まれない「家族」のあり方を、「親密性」という枠組みをとおして捉えなおしていく。 |
学習の到達目標 | 1.近代家族の成立の過程を説明できるようになり、現代社会の家族問題と関連付けて考えることができるようになる。 2.現代社会の家族をめぐる問題に関する視角を得ることで、「新しい」家族形態を理解することができるようになる。 3.従来の家族社会学のなかで培われてきた「家族」概念やそれをめぐる諸理論を批判的に検討し、現代社会において変容していく家族のあり方を「親密性」という枠組みでとらえなおすことができる。 4.受講生は親密な関係性の意味を多様に考察することができるようになる。 |
授業計画 | 第1回 | イントロダクション:「家族」とは何か |
第2回 | 近代家族の成立 Ⅰ:近代家族と家族概念の成立 | |
第3回 | 近代家族の成立 Ⅱ:家族システ論 | |
第4回 | 近代家族とセクシュアリティ | |
第5回 | 家族から零れ落ちる「家族」Ⅰ | |
第6回 | 家族から零れ落ちる「家族」Ⅱ | |
第7回 | 母であるということ―「母性」再考―Ⅰ | |
第8回 | 母であるということ―「母性」再考―Ⅱ | |
第9回 | ポスト家族の時代―家族と管理社会 | |
第10回 | 家族形態と住居―Ⅰ | |
第11回 | 家族形態と住居―Ⅱ | |
第12回 | 国家に抗する家族―同性婚の社会学 | |
第13回 | シングル家族 | |
第14回 | 高齢者家族 | |
第15回 | セクシュアルマイノリティ家族 |
授業外学習の課題 | 毎回、指定された文献を読んで、レジメを作成し講義に望むこと。 |
履修上の注意事項 | 【対面授業】 文献発表の担当者を決め、報告および議論中心の授業になるので、履修者は指定の文献を必ず読んだ上で出席し、議論に積極的に参加すること。(レジュメやレポートはワープロで作成すること) |
成績評価の方法・基準 | レジュメ作成・報告(30%)、ディスカッションへの積極的態度(30%)、期末レポート(40%)を総合的に評価する。 |
テキスト | デボラ・チェンバース著 (辻大介・久保田裕之・東園子・藤田智博 訳)2015 『友情化する社会―断片化のなかの新たな<つながり>』岩波書店 |
参考文献 | 講義中、適宜指示する |
主な関連科目 | 親密性の社会学、表象文化論、表象文化論演習 |
オフィスアワー及び 質問・相談への対応 |
授業中および授業後、またはオフィスアワーに質問・相談に対して対応します。 |
所属 | ナンバリングコード | 適用入学年度 | 配当年次 |
人文学部人間関係学科社会学専攻(自専攻科目) | - | 2014~2016 | 2・3・4 |