授業コード | 70010400 | クラス | |
科目名 | 政策構想論 | 単位数 | 2 |
担当者 | 中道 壽一 | 履修期 | 後期授業 |
カリキュラム | *下表参考 | 配当年次 | *下表参考 |
授業題目 | 政策構想とは未来をデザインすること。 |
授業の概要 | 本講義では、「ここにあるもの」について考えるばかりではなく、「ここにないもの」について考えることの必要性を前提にしながら、政策を構想するということは、「現在の延長」としてではなく、「未来を発明すること」「未来をデザインすること」であるということについて説明します。具体的には、様々な政策を立案する際に前提とすべき価値や思想について検討しながら、近・未来の政治社会のありうべき姿について考察します。そのためにも、まず、「政策研究の諸段階」や「政策の諸局面」「政策価値の変化」「政策型思考」など、政治と政策にかかわる基礎知識について論述し、次に、「夜警国家の政治デザイン」「福祉国家の政治デザイン」「政治デザイナーの諸モデル」など、政策構想の具体例の分析を行い、最後に、市民による政治デザインの重要性について考察します。 |
学習の到達目標 | 本講義は、現実政治から具体的な政策課題を発見し、分析し、それを政策へと立案すること、すなわち、現在の傾向を未来に延長するのではなく、現在の条件から「未来を発明すること」を目指しています。したがって、「未来を発明する」ためには、「鋭い時代感覚と学際的な総合力と未来への構想力」を必要としますので、本講義では、こうした感覚や能力を身に付けるため、また、一市民として、提示される政策を理解するだけでなく、自ら政策を構想できるようになるための様々な基礎知識の修得を目指しています。 |
授業計画 | 第1回 | 政策構想とは何か 政治と政治状況について:【政治状況のサイクル】【権力】【正当性】【組織化】【諸価値の配分】 |
第2回 | 政治と政策について:【方針】【政策の諸定義】【政策科学】 | |
第3回 | 政治と政策研究について:【政策分析】【政策過程】【政策構想の必要性】 | |
第4回 | 新しい政策研究と政策の諸局面:【政策研究の諸段階】【政策の諸局面】【政策価値】 | |
第5回 | 政策価値の変化について:【夜警国家の政策価値】【福祉国家の政策価値】【政治デザイン】 | |
第6回 | 政策価値の変化について:【夜警国家の政治デザイン】【福祉国家の政治デザイン】【政策価値の変化】 | |
第7回 | 政策型思考について:【政策型思考の必要性】【政策型思考の論理】【制度型思考】 | |
第8回 | 政策型思考について:【目的・手段的認識】【循環的発想】【システム的発想】 | |
第9回 | 市民の政策構想について:【政策構想】【ポリティクス型政策思考】【未来の発明】 | |
第10回 | 市民の政策構想について:【参加革命】【参加民主主義】【生活世界の植民地化】【市民社会論】 | |
第11回 | 政治のデザインについて:【政治デザイナーの古典的モデル】【プラトン・アリストテレスの政治デザイン】【ルソーの政治デザイン】 | |
第12回 | 政治のデザインについて:【社会デザイン構想】【ポパーの社会計画批判】【社会設計・社会計画思想の問題点】 | |
第13回 | 市民による政治デザインについて:【ロールズ『正義論』】【リバータリアニズム】【コミュニタリアニズム】 | |
第14回 | 市民による政治デザインについて:【諸価値の共生を求めて】【価値相対主義】【価値多元主義】 | |
第15回 | まとめ:市民による政策構想全体の総括 |
授業外学習の課題 | テキストの該当箇所をよく読んでおくこと。また、レジュメを配布するので、該当箇所をよく読んでおくこと(少なくとも1時間程度)。 |
履修上の注意事項 | 国内外の政策関連ニュースを読んだり見たりしておいてください。 多くの情報を持っていれば、それだけ講義の内容に興味を持つようになります。 また、多くの講義レジュメを配布しますので、紛失しないようにファイルし、毎回の講義に持参してください。 講義は、moodleを使用し、動画を配信します。 毎回、事前に、moodle上で講義のレジュメを配布しますので、紛失しないようにファイルし、毎回の講義に持参してください。 また、毎回、受講生の講義の理解度を判断するために、moodle上の「大福帳」で、講義の簡単なまとめを行ってもらいます。 「小テスト」と「中間まとめ」を行いますが、「小テスト」は、講義時間内に行います(その場合、コースのアナウンスで事前に連絡します)。 |
成績評価の方法・基準 | 成績は、下記のような配分で、総合評価します。 毎回の授業への取り組み(コミュニケーション・カード「大福帳」) 30% 小テスト(2回程度行います) 20% 授業への積極的参加(中間まとめ)(2回程度行います) 20% 最終試験(レポートあるいはテスト) 30% |
テキスト | 中道『未来をデザインする政策構想の政治学』福村出版。 |
参考文献 | 参考文献は、その都度、講義中に示します。 |
主な関連科目 | 政治理論、政治文化論、民主主義論 |
オフィスアワー及び 質問・相談への対応 |
講義および講義内容についての相談・質問については、大福帳およびalphaメールで受けます。 小テストなどの全体評価および講義に関する講評をインターネット上で行うことによりフィードバックを行います。 |
所属 | ナンバリングコード | 適用入学年度 | 配当年次 |
国際コミュニティ学部地域行政学科(政策領域) | FGRA20501 | 2018~2020 | 2・3・4 |