授業コード 70004400 クラス
科目名 東洋政治外交史 単位数 2
担当者 王　偉彬 履修期 第４学期
カリキュラム ＊下表参考 配当年次 ＊下表参考
授業題目 中国外交と東アジアの国際政治　　　　　（非対面型授業 / オンデマンド / Moodle利用）
授業の概要 　東アジアの国際政治が、かつて「中華秩序」を中心に展開されていたが、19世紀中期以後、西洋の侵入や明治維新で成功した日本の台頭によりそれが崩壊した。
　かつて東アジアの大国である中国（清王朝）は、アヘン戦争、日清戦争・日ロ戦争等を経て国力が衰退し、多くの不平等条約等にさせられ、ほぼ半植民地の状態に陥った。多くの人々が「救国救民」の道を模索する中、20世紀に入ってから、辛亥革命によりアジア初の共和国である中華民国が成立し、ソビエトや共産主義の影響で社会主義体制の中華人民共和国が立てられた。
　戦後、冷戦を背景に、中国とアメリカが朝鮮戦争で戦い、厳しく対立したが、中ソ対立や泥沼化になったベトナム戦争で、意外に米中関係が緊張緩和になり、日中関係も国交正常化になった。しかし、台湾問題等をめぐり米中関係が再び対立し、歴史問題をめぐり日中関係も摩擦するようになった。
　1990年代から中国の台頭が見られ、日米同盟の強化や「中国包囲網」の作成が行われているが、中国が軍備増強でそれに対抗しようとしている。
21世紀に入ってから、靖国神社問題や尖閣諸島（中国名：釣魚島）問題で日中関係は複雑化になっており、米中関係はテロ問題や北朝鮮問題で協調する一面があったが、近年、貿易戦争をはじめ、政治、経済、軍事レベルでの様々な問題により両国関係が悪くなっている。東アジアの国際関係は一層複雑な情勢を見せている。
　本講義では、中国外交や東アジアの国際政治が如何に展開され、米中・日中関係等の変化等を中心に解説する。
学習の到達目標 中国外交や戦後東アジア国際政治の文脈が分かるようになる。
授業計画 第１回 「中華秩序」と伝統的な東アジアの国際関係
第２回 「中華秩序」の崩壊
第３回 西洋との衝突：アヘン戦争から義和団運動へ
第４回 第一次世界大戦から満州事変へ
第５回 日中戦争、太平洋戦争から中華人民共和国の成立へ
第６回 新中国の世界認識と外交
第７回 朝鮮戦争と東アジアの国際政治
第８回 東アジアの「冷戦」と米中対立
第９回 ベトナム戦争、中ソ対立と米中接近
第１０回 「独立外交」、「1国2制度」と「台湾問題」
第１１回 日中関係の展開と紆余曲折（1）
第１２回 日中関係の展開と紆余曲折（2）
第１３回 「中国の台頭」、北朝鮮の核問題と日米関係の強化
第１４回 21世紀の米中関係の新展開
第１５回 まとめ　中国外交と東アジアの国際政治

（授業の進度や受講生の理解度により、また、中国や東アジアの国際政治に関する重大な出来事が起きる場合はシラバスを変更することがある）
授業外学習の課題 中国外交や東アジアの国際政治に関する書物等を自分で一冊ぐらい入手して読むこと。
履修上の注意事項 【対面授業】　　無　
【非対面授業】　有　（同時双方向：無、オンデマンド：有〈Moodle利用〉、課題研究：有

＊ 課題提出不足の場合は減点、未提出の回数が50％を超えると単位の認定はできないことがあるので注意してください。
＊欠席の場合は、メール（wangwb@shudo-u.ac.jp）で連絡してください。
成績評価の方法・基準 期末試験　試験又はレポート　　　　50％
課　　題　　　　　　　　　　　　　50％
テキスト ①中園和仁編『中国がつくる国際秩序』（ミネルヴァ書房、2013年５月）（部分利用）
　なお「政治と社会（中国）、「総合教養講義a（中国の歴史と社会）、「文明論研究」等の科目でも同じテキストを使用する。
②授業資料
参考文献 適宜に紹介する。
主な関連科目 総合教養講義a（中国の歴史と社会）
政治と社会（中国）（2017年度以前生は「中国研究Ⅰ」）
文明論研究
オフィスアワー及び
質問・相談への対応		 ①質問はメール（wangwb@shudo-u.ac.jp）で受け付けます。
②相談する場合はメールで連絡してください。
■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次
国際コミュニティ学部国際政治学科（地域研究領域） FGGP20502 2018～2020 2･3･4
国際コミュニティ学部地域行政学科（政治領域） FGRA20303 2018～2020 2･3･4