授業コード 63008502 クラス 02
科目名 心理学応用実習Ⅰ 単位数 1
担当者 志和 資朗 履修期 前期授業
カリキュラム *下表参考 配当年次 *下表参考

授業題目 心理学実験実習と心理査定実習
Psychological Experimental Practice and Assessment Practicum
授業の概要  こころを客観的(実証科学的)に評価する方法について、実験実習ならびに心理査定実習により明らかにしていきます。
 実験実習では、個人あるいはグループで研究計画の立案、実験の準備、実験、結果の処理(結果の視覚化)、統計分析を行い、最終的には個別に論文を執筆します。「自分はこの研究で何を明らかにしたいのか(research question)」という視点を持ち、それを明らかにするための研究計画の立案と資料収集、論文執筆ができるようになることに重点を置いています。
 心理査定では、心理臨床現場においてよく使われる心理テストを実施します。各心理テストがどのような目的でどのように行われるのかについて、実際に検査者、受検者になることで理解していきます。また、心理テストで測定される結果を心理指標として用いた研究計画を立案してもらいます。
学習の到達目標 ・仮説検証実験の実験計画が立てられるようになること。
・心理臨床現場においてよく使われる心理テストの目的と施行法を学ぶこと。
・心理テストで測定される心理指標が実験の独立変数あるいは従属変数として研究計画に組み込めるようになること。
授業計画 第1回 授業の概要とガイダンス
実験実習と心理査定実習の進め方
第2回 心理学実験器具を使った実験体験(デモ実験)
第3回 プレゼンテーション資料の作成の仕方
読み手を意識した資料の作成
第4回 リサーチクエスチョン
「心理学ミュージアム」の作品から
第5回 作品のプレゼンテーション
人はなぜ加害者への厳罰を求めるのか?-エラー管理と被害者の非人間化-
西岡一輝 類は友を呼ぶ?(類似性と好意の関係)
第6回 作品のプレゼンテーション
仲良しだから話せる、話せるから仲良くなる(自己開示と対人関係の親密化)
自分も知らない「自信」を測る(顕在的・潜在的自尊心)
性格を言い当てる魔法の術(バーナム効果)
第7回 作品のプレゼンテーション
仲良しだから話せる、話せるから仲良くなる(自己開示と対人関係の親密化)
人はなぜ被害者を責めるのか?(公正世界仮説がもたらすもの)
スポーツファンはなぜ熱狂するか?
第8回 <プレゼンテーションの実際>
ー広島市民病院における音楽療法についてー
・プレゼンする相手は誰か
・伝えたい意図が伝わるか
・実践してもらえるか
第9回 <広島市民病院における音楽鑑賞会のデータ分析>
・データ構造(Excelファイルにデータを入力する)
・記述統計
・クロス集計
第10回 <広島市民病院における音楽鑑賞会のデータ分析>
・データ分析(分散分析)
・図表を論文への記載する方法
第11回 【実験実習】前期オンラインでできる実験
研究計画(実験手続)について
第12回 【実験実習】前期オンラインでできる実験
研究計画(実験手続)立案
第13回 【実験実習】前期オンラインでできる実験
独立変数は? 従属変数は?
第14回 【実験実習】前期オンラインでできる実験
同調実験
第15回 同調実験「手続き」提出
授業外学習の課題 実験実習では、半期間で実験計画の立案から論文作成まで行います。各自4年次の卒業論文を想定し、興味関心のある内容について情報を収集してください。
心理査定では、多くの種類のテストで実習を行います。実習を終えたテストについては内容を系統立てて整理してください。
レポートの書き方については、「心理学研究」執筆・投稿の手引きや「心理学研究」で確認してください。
履修上の注意事項 授業はMoodleでのオンデマンド、ZoomやGoogle Classroomでのオンラインで授業を行います。
無断欠席、自己の過失による遅刻は認めません。
やむを得ず欠席する場合は、事前に必ず連絡をください(事後でも必ず連絡をしてください)。
課題として出されたレポートあるいはレジュメは、指定された期限までに指定された場所に必ず提出してください。
【重要】この実習(特に心理査定)において知り得た他者の個人情報については、守秘義務を課します。心理テストおよびその結果の取扱いには十分注意してください。
成績評価の方法・基準 レポートの内容(50%)、研究発表の内容(30%)、日頃の授業への取り組み方(20%)により総合的に評価します。
テキスト 適宜紹介します。
参考文献 日本心理学会 認定心理士資格認定委員会(編)(2015). 認定心理士資格準拠 実験・実習で学ぶ心理学の基礎 金子書房
森 敏昭・吉田 寿夫 (編著)(1990). 心理学のためのデータ解析テクニカルブック 北大路書房
日本心理学会 (2015).「心理学研究 執筆・投稿の手びき」日本心理学会
主な関連科目 「心理学応用実習II」「演習I」「演習II」
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
授業中に随時質問タイムを設けます。
授業時間外においてはメールやE-Learningシステム(Shudo Moodle)でも随時受けつけます。
小レポート等に記載された質問や意見、教員からの所感については次回授業時にフィードバックします。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次
健康科学部心理学科(専門発展) FHPS37301 2018~2018 3・4