授業コード | 20083000 | クラス | |
科目名 | ボーダー・スタディーズ演習(地域) | 単位数 | 2 |
担当者 | 高田 峰夫 | 履修期 | 後期授業 |
カリキュラム | *下表参考 | 配当年次 | *下表参考 |
授業題目 | 香港・台湾と私たち |
授業の概要 | 香港が揺れています。「雨傘運動」の鎮静化後、鳴りを潜めていた状態でしたが、逃亡犯条例反対運動以後、動きが激しくなり、中国側による「国家安全維持法」の押し付け、それに対する反対運動の鎮圧、と事態は急展開しました。香港の若者たちの動きも予想以上の激しさでしたが、それに対する中国政府の動きは想像を超えたものでした。他方、台湾では「ひまわり運動」の成功以後、中国と距離を置く人々が増え、今年の総統選挙では蔡英文氏が圧倒的な支持を受けて再選されるに至っています。非常に対照的な動きではありますが、両者の動きは、ある程度は共通した部分があり、また、連動したものとして理解すべき点も多いのです。また、この2つの地域の動きは日本(国)や私たちにも大きな影響を及ぼす可能性があります。 2020年の世界的なコロナ禍の騒ぎの中で急展開を見せた香港と台湾。私たちはそこから何を学ぶべきでしょうか。この授業では、香港と台湾について、最新の状況を確認しつつ、その背景に遡って学んでみたいと思います。 なお、当初予定していた韓国に関する内容は次年度に繰り越す予定です、ご了承ください。 |
学習の到達目標 | 現代の香港・台湾と、その土地の人々・状況について、可能な限り客観的に知り、理解すること。その上で、自分なりの視点から、この問題について意見を持てるようにすること。 |
授業計画 | 第1回 | 大体、以下のような線で授業を進める予定です。ただし、演習ですので、受講者というよりは「参加者」の関わり方によって、具体的な進め方は変わるということを、あらかじめ了承しておいてください。 1.教員からの簡単な予備知識の説明。 |
第2回 | 2.香港で何が起きているか:雨傘運動 | |
第3回 | 3.逃亡犯条例反対運動以後の急展開 | |
第4回 | 4.香港の歴史 | |
第5回 | 5.香港と中国 | |
第6回 | 6.「本土派」 | |
第7回 | 7.香港内部の亀裂 | |
第8回 | 8.ひまわり運動と台湾 | |
第9回 | 9.台湾の歴史 | |
第10回 | 10.日本との関わり | |
第11回 | 11.中華民国 | |
第12回 | 12.台湾人 | |
第13回 | 13.「天然独」 | |
第14回 | 14.香港と台湾、そして私たち | |
第15回 | 15.まとめ |
授業外学習の課題 | 順次テキストを輪読しながら議論を進めます。そのため、各回の報告担当者だけでなく、参加者全員が事前に十分テキストを読み込んでくることが不可欠になります。また、報告担当者は、分担する報告部分に関連する事柄を独自に図書館やインターネット等を利用して調べておくことが求められます。 なお、授業の全回数が終了する時点で、各自レポートをまとめ、提出してもらう予定です。 ゼミですので時間を明示することは難しいですが、通常の授業以上の予習復習に時間を費やすことが前提です。 |
履修上の注意事項 | 特別の予備知識は必要ありませんが、自ら「知ろう」、「考えよう」とする姿勢が求められます。 授業は対面で始めます。 ただし、その後は、コロナ感染状況等を見て、場合によってはオンラインに戻すこともありえます。 その場合は、前期の授業と同様、Meet+Classroomでの双方型になるはずです。 |
成績評価の方法・基準 | 授業に取り組む姿勢(約20%)、毎回の授業の準備状況(約20%)、報告担当回の報告内容(約20%)、議論への参加程度(約20%)、レポート(約20%) |
テキスト | 小川善照『香港デモ戦記』集英社新書 これを最初に取り上げます。 以後のテキストは議論の進み具合と出版状況を比べつつ決定しますが、以下の参考文献に挙げるものは有力な候補になります。 |
参考文献 | 銭俊華『香港と日本』ちくま新書 倉田徹、他『香港 中国と向き合う自由都市』岩波新書 野島剛『香港とは何か』ちくま新書 『香港を知るための60章』明石書店 若林正丈『台湾』ちくま新書 荒井一二三『台湾物語』筑摩選書 大東 和重『台湾の歴史と文化-六つの時代が織りなす「美麗島」』中公新書 野島剛『台湾とは何か』ちくま新書 李 登輝『新・台湾の主張』PHP新書 司馬遼太郎『台湾紀行』朝日文庫 乃南アサ『ビジュアル年表台湾統治50年』講談社 他 |
主な関連科目 | エリア・スタディーズ演習A ボーダー・スタディーズ |
オフィスアワー及び 質問・相談への対応 |
少人数の授業ですので、授業に関連する質問等は授業中にして下さい。他の受講生と質問・疑問をシェアすることで、むしろ「学び」は深まるはずです。もちろん、授業の前後に直接質問してもらってもかまいません。 なお、プライバシー等の点で、他の受講者の前では言い出しかねる事柄については、教員に直接、授業後に声をかけてください。また、メール・アドレスを授業の最初にお知らせしますから、そちらから連絡をすることも可能です。 |
所属 | ナンバリングコード | 適用入学年度 | 配当年次 |
人文学部人間関係学科社会学専攻(専門演習科目) | FHHS34238 | 2017~2020 | 2・3・4 |