授業コード 20082300 クラス
科目名 国際社会学演習A(関係) 単位数 2
担当者 高田 峰夫 履修期 前期授業
カリキュラム *下表参考 配当年次 *下表参考

授業題目 現代日本社会のしくみと格差
授業の概要  日本は先進国であり、中流を自認する人が9割に上る平等社会を達成した、と言われます。しかし、2000年前後からは「格差社会」が問題化されるようになりました。一度は平等になった社会が、また格差社会になる? これはどうしたことでしょう。また、そこに雇用・教育・福祉はどう関わっているのでしょう。
 ここでは比較的新しい社会学関連の文献から日本社会と格差について議論しているものを取り上げ、今の私たちの社会がどのように出来上がってきたのか、そこにはどのような特徴があるのか、それが平等と格差という矛盾した現象とどう関わっているのか、等について考えてみたいと思います。
 授業は、テキストを使用し、それを全員で読み込む形で進めます。ただし、事前に各自が個別に読んでおき、当日は、回り持ちの報告者がレジュメを作成・配布し、報告。それを基に参加者の間での質疑応答、議論へと進む形を取ります。
学習の到達目標 日本社会のしくみの成り立ちを理解すること。その中で格差について捉えなおすこと。
授業計画 第1回  演習ですから、講義のように明確な授業計画が事前に立てられるわけではありません。ともあれ、おおよそは以下のような内容で進める予定です。ただし、これはあくまで大まかな目安と考えてください。

1.教員からの概要説明。
第2回 2.日本社会のしくみ
第3回 3.欧米との対比
第4回 4.欧米型の成り立ち
第5回 5.日本型の雇用
第6回 6.日本型雇用の特性
第7回 7.戦前から戦後
第8回 8.高度成長期
第9回 9.1970年代以降―中間的まとめ
第10回 10.格差と日本社会
第11回 11.大きな流れ
第12回 12.戦後から高度成長期
第13回 13.平等の中の格差
第14回 14.新たな貧困
第15回 15.まとめ

 参加者がどこまで自分の問題として深く取り組むことが出来るかにより、内容は変化してゆきます。また、実社会の動きによって、変更が加えられることも考えられます。
授業外学習の課題  授業には事前の準備が欠かせません。報告者がレジュメを用意することはもちろん、全ての出席者が事前にテキストをしっかりと読み込んでくることが求められます。また、授業後には、授業で登場した話題、問題等について各自が改めて調べ直すことが望まれます。
 また、授業の全回数が終了する時点で、一定のレポートをまとめて提出してもらう予定です。

ゼミですので時間を明示することは難しいですが、通常の授業以上の予習復習に時間を費やすことが前提です。
履修上の注意事項 出席は最低限の条件ですが、それだけでは困ります。きちんと考え、積極的に議論に参加し、理解を深める意思を持って授業に参加してください。まずは分からないことを「分からない」と認めることから始めましょう。

追加】なお、コロナ禍のため、進行方式等に変更がありえます。まだ状況が流動的なため、事態の推移を見つつ判断することになることを承知しておいてください。

結局、コロナ禍のために授業はオンラインで実施になりました。
双方向型(Meet+Classroom)。
成績評価の方法・基準 授業に取り組む姿勢(約20%)、毎回の授業に臨む準備状況および事後学習(約20%)、報告担当時の資料と報告の内容(約20%)、議論への参加の度合い(約20%)、レポート(約20%)
テキスト とりあえず、以下の本から取り上げることにします。その後は、参考文献に掲げた図書を中心に、場合によっては授業開始時点(または開始後も途中)までに新たに出版される図書も含めて、徐々に決定することにします。

小熊英二『日本社会のしくみ』講談社現代新書
参考文献 橋本健二『〈格差〉と〈階級〉の戦後史』講談社現代新書
同『アンダークラス』ちくま新書
主な関連科目 国際地域論演習B、エリア・スタディーズ演習A・B
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
少人数の授業ですから、質問は授業中にしてください。質問は歓迎しますから、恥ずかしがらず、どんどん質問して下さい。また、授業に関連した相談は、授業中ないしは授業の前後にして下さい。
 なお、プライバシー等に関わる相談は、別途受け付けます。直接、またはメール等を通じて、教員まで連絡を下さい。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次
人文学部人間関係学科社会学専攻(専門演習科目) FHHS34231 2017~2020 2・3・4