授業コード 20055409 クラス 09
科目名 教育学演習Ⅰ 単位数 2
担当者 堀田 哲一郎 履修期 前期授業
カリキュラム *下表参考 配当年次 *下表参考

授業題目 様々な特別なニーズのある人々との関係性・配慮の振り返り Looking back on the relationship and consideration with people with various special needs
授業の概要  特別の支援を必要とする障がいの種類として、視覚障がい、聴覚障がい、知的障がい、肢体不自由、病弱・身体虚弱、言語障がい、自閉症、情緒障がい、学習障がい、注意欠如多動性障がいがあり、加えて、障がいはないが特別の教育的ニーズとして、母語や貧困の問題等を抱えることも含まれることになった。また、インクルーシブ教育への転換も求められており、そのためには、特別なニーズについての専門的知識を学習することに止まらず、教育者・支援者の立ち位置も問い直されなければならない。特別なニーズのある人々の問題は、医学的診断を含んで個人の内部の問題として語られることが多く、教育者・支援者がその問題に影響を与える関与者であることが語られることはあまりなかった。特に二次障がいを負い、他者への攻撃的な言動や自傷行動を取るようになった人々には、そこに到るまでの他者との関係において、同じ言葉を受けたとしても、受け止め方が違ってしまい、傷つき体験となってしまう場合が多々見受けられるように思われるため、関係性を振り返り、望ましい向き合い方や配慮のあり方を模索する必要があると思われる。
 このゼミでは、主として発達障がいのある人々の他者への攻撃的な言動とその背景になっている傷つき体験とのつながりを例に取り、文献を輪読しながら、特別なニーズのある人々とどのように向き合っていくべきかを考察していき、可能な範囲で様々な当事者たちとの交流体験をすることにより、直に体験や実感を聴き取り、望ましい関係性を築き、配慮ができるような教育者・支援者としての資質を培うようにしていきたい。
 随時学外の研究会等への参加の機会を設定する。
 文献検索ガイダンスをはじめとした図書館の学習支援サービス・ツールについて案内する。
学習の到達目標 1.様々な特別なニーズのある人々の抱えている困難について理解することができる。
2.自分が取り組みたい対象を絞ることができる。
授業計画 第1回 ガイダンス
第2回 当事者である「あなた」をとらえる視点
第3回 語られなかった「私たち」のあり方
第4回 「あなた」の内側から立ち上げる「理論(説明モデル)」を聴く
第5回 障がいという言葉に対する「違和感」
第6回 就労についての支援に生じた行き違い
第7回 「傷つく言葉」「救われる言葉」は関係性の中で現れる
第8回 日々の生活を振り返る
第9回 発達障がいがある人の「ネガティヴ・フィルター」
第10回 「あなた」から私たちに伝えたい思い
第11回 発達障がい支援におけるオルタナティヴな物語
第12回 「問題行動」というとらえ方
第13回 当事者が考える「合理的配慮」
第14回 自分が取り組みたい対象を絞る
第15回 まとめ
授業外学習の課題  授業資料の復習をしておく。(1時間)
履修上の注意事項  遅刻・欠席は減点の対象とする。
【非対面授業】有(同時双方向:有)
成績評価の方法・基準  レポートの完成度。
テキスト 指定しない。
参考文献 山本智子『発達障害がある人のナラティヴを聴く』ミネルヴァ書房
主な関連科目 特別なニーズ教育の基礎と方法, 教育学演習Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ, 特別支援教育概論, 重複・発達障害概論
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
Eメール(horitate@gmail.com)にて対応する。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次
人文学部教育学科(演習科目群) 2016~2016 3・4
人文学部教育学科(演習科目群) FHED31101 2017~2020 3・4