授業コード 20055100 クラス
科目名 国際社会学B 単位数 2
担当者 高田 峰夫 履修期 後期授業
カリキュラム *下表参考 配当年次 *下表参考

授業題目 グローバル化と人の移動 (Globalization and population movement)
授業の概要  グローバル化の時代と言われて、すでに久しくなります。グローバル化は、まさに国際社会学の中心的なテーマですが、他方、グローバル化とは何か、という点については専門家の間でも必ずしも合意があるわけではありません。それどころか、大きな意見の隔たりがある場合さえも見受けられます。

 この授業では、グローバル化の中での「人の移動」に焦点を当て、それを詳しく検討することで、国際社会学の視点からグローバル化について考えてみようと思います。グローバル化と国民国家とがどのように関わるのか、その関係が人々の動きにどのように影響するのか、ぜひ共に考えてください。

 扱うトピックは、人の移動を中心にするとはいえ、国家から都市、観光、アイデンティティまで非常に多岐に渡ります。幅広いトピックに目配りする柔軟な姿勢で授業に臨んでください。

【追加】
コロナ禍を受け、授業の内容に一部変更を加える可能性があります。
学習の到達目標 グローバル化と人の移動の関係について、社会学の視点から、一定の把握・理解と、批判的な視野を持てるようになること。
授業計画 第1回 おおよそ以下のような内容で授業を進める予定です。ただし、現実の社会の変化や状況の推移により、トピックの内容や順番を入れ替えることがあります。了承してください。

1.導入
第2回 2.国民国家と国際システム
第3回 3.官僚と暴力独占
第4回 4.相互承認のシステム
第5回 5.国家、国民、国籍
第6回 6.シティズンシップ
第7回 7.植民地化から冷戦まで
第8回 8.冷戦後の世界での人の動き
第9回 9.移住研究
第10回 10.都市化と人の動き
第11回 11.グローバル都市
第12回 12.知識社会化
第13回 13.国際移住と規制
第14回 14.国民国家の衰退?
第15回 15.まとめ
授業外学習の課題 ほぼ毎回資料を配布するので、授業後に資料を読み込むことが授業の復習と、時間の授業の予習になります。
また、各自で新聞やインターネットの情報に目を通し、授業内で語られる事柄に関連する具体的な知識を得ることが求められます。毎日こまめにチェックすることが望ましいですが、週に1・2回、図書館ないし情報センターを利用して集中的に調べることもできるでしょう。
おおよそ2時間程度は予習復習に時間を費やすことが期待されます。

なお、試験とレポートに関連して、文庫または新書サイズの本、1冊を必読課題とする予定です。
履修上の注意事項 特別な予備知識は求めませんが、複雑な現象を考察対象とするために、真剣に取り組むことを求めます。なお、「国際社会学A」も共に履修することが望ましいですが、「B」単独でも理解できるように話をまとめる予定です。

*コロナ禍のため、進行方式等で変更がありえます。

授業は対面で始めます。
ただし、その後は、コロナ感染状況等を見て、場合によってはオンラインに戻すこともありえます。
その場合は、前期の授業と同様、Meet+Classroomでの双方型になるはずです。
成績評価の方法・基準 授業中に4回程度実施する予定の小レポート(約20%)、映像資料を見た際に記述・提出してもらうカード(約30%)と期末に実施する試験(約50%)を総合して評価を下します。試験はレポート提出で代替する場合があり得ます。
なお、積極的な参加者には若干の加点をします。
(コロナ禍のため、授業方式に変更があった場合には、メモ等の提出方式を変更する場合があります)
テキスト 特に使用しません。ただし、授業中にはほぼ毎回、資料を配布し、授業内容の理解を助けるようにする予定です。
参考文献 現状を知るために、以下の本は参考になります。

西日本新聞社編『新・移民時代―外国人労働者と共に生きる社会へ』明石書店

参考文献は多数になりますので、講義中、その時々に話すトピックに合わせて、提示します。ただ、以下に提示する文献を読んでおくことは、講義の理解を助けるでしょう。

ロビン・コーエン&ポール・ケネディ『グローバル・ソシオロジー』(1・2)平凡社。
ジグムント・バウマン『グローバリゼーション』法政大学出版局。
ウルリッヒ・ベック『グローバル化の社会学』国文社。
吉野耕作『英語化するアジア-トランスナショナルな高等教育モデルとその波及-』名古屋大学出版会
D・ヘルド、他『グローバル・トランスフォーメーションズ‐政治・経済・文化‐』中央大学出版部。
主な関連科目 国際社会学A
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
 できるだけ授業中に質問をしてください。質問のための時間を設けますし、質問は歓迎します。積極的に質問する姿勢を期待しています。また、授業の最中にメモを書いて提出してもらいますから、メモの末尾に質問を記してもらっても構いません。ただし、その場合、回答するのは翌週以後になります。
 授業に関連した相談事項は、可能な場合には授業前後に相談に応じます。ただし、プライバシー等の観点から必要と思われる場合には、それ以外の時間に、内線電話等で事前に時間調整をした上で、相談に来てください。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次
人文学部人間関係学科社会学専攻(自専攻科目) 2011~2016 2・3・4
人文学部人間関係学科社会学専攻(社会学専門科目) FHHS23215 2017~2020 2・3・4
人文学部教育学科(関連学科科目) 2016~2016 2・3・4
人文学部教育学科(関連学科科目) FHED25115 2017~2020 2・3・4