授業コード | 20031300 | クラス | |
科目名 | 性現象論A | 単位数 | 2 |
担当者 | 河口 和也 | 履修期 | 第1学期 |
カリキュラム | *下表参考 | 配当年次 | *下表参考 |
授業題目 | セクシュアリティの社会学 Sociology of sexualities |
授業の概要 | この講義では、セクシュアリティの問題について学ぶにあたり、必要とされる基本的な概念やその枠組みを概説していきます。そこには、セックス/ジェンダー/セクシュアリティのとらえ方、異性愛と同性愛、トランスジェンダーや性同一性障害というカテゴリー、ホモフォビアやヘテロセクシズムという構造やイデオロギー、カミングアウトの実践やクローゼット、ホモソーシャリティという概念などが含まれます。ここでは、概念を説明する際の事例として、できる限り日本で生起したケースを取り上げ、受講生のみなさんに、これまで学問として考える機会があまりなかったであろう性をめぐる諸問題について、身近に考えてもらうようにします。 また、後半部分では、日本社会で起きた、あるいは進行中のセクシュアリティをめぐる諸問題について取り上げます。レズビアン/ゲイ・スタディーズあるいはクィア・スタディーズの知見を参照しながら、同性愛者差別事件をめぐる裁判事例、近年テレビなどを通じて可視化されるようになったオネエタレント、レズビアン/ゲイ/クィア映画、同性婚の事例やクィア家族の諸問題、クィアの労働問題などに触れ、実際に現代日本の社会において生じている現実や諸問題をクィア的な視点から論じていきます。 |
学習の到達目標 | 基本的なセクシュアリティをめぐる概念について理解し、新たな見方ができるようになることですが、さらに個人の研究や将来の人生や仕事のなかで、ここで得た考え方を活用できるようにする。 |
授業計画 | 第1回 | イントロダクション―「セクシュアリティ」とは? |
第2回 | セックス/ジェンダー/セクシュアリティ | |
第3回 | 同性愛/異性愛のポリティクス | |
第4回 | 異性愛の無意識 | |
第5回 | 「心の性」「からだの性」とは何か?―「性同一性障害」の社会学 | |
第6回 | 「心の性」「からだの性」とは何か?―「Xジェンダー」の社会学 | |
第7回 | ホモフォビアとヘテロセクシズム | |
第8回 | カミングアウト/クローゼット | |
第9回 | ホモソーシャリティという考え方 | |
第10回 | セクシュアリティをめぐる法の言葉―同性愛者差別事件を分析する | |
第11回 | クィア/セクシュアリティの表象Ⅰ:クィア映画を題材に | |
第12回 | クィア/セクシュアリティの表象Ⅱ:テレビ番組を題材に | |
第13回 | クィアと家庭 | |
第14回 | クィアと仕事 | |
第15回 | 第1回から第14回までのまとめおよび試験 |
授業外学習の課題 | テキスト・参考文献・授業中に配布される資料は授業前・授業後によく読んでおいてください。授業前後に1時間程度の学習をすることが望ましい。【追記】15回目の授業は課題図書を読んで、1200字のレポートを提出する。詳細は授業において指示する。課題図書は、『教養のためのセクシュアリティ・スタディーズ』か『同性愛と異性愛』とする。 |
履修上の注意事項 | この授業は性に関する現象を取り上げるので、こうした内容に抵抗のある方は、受講はお勧めできません。 また、この授業は2コマ連続で行います。したがって、1日欠席すると2コマ分の欠席となりますので、十分注意してください。 授業はzoomによって行い、資料や課題等はMoodleにアップしますので各自ダウンロードしてください。また、授業コメントやレポートなどはMoodle上で提出してください。 【修正】14回目(7週目)の授業内で試験を行う。 |
成績評価の方法・基準 | 授業内で課すレポー課題(100%)により評価します。 |
テキスト | 風間孝・河口和也 2010 『同性愛と異性愛』 岩波書店 風間孝・河口和也・守如子・赤枝香奈子 2018 『教養のためのセクシュアリティ・スタディーズ』法律文化社 |
参考文献 | 授業中に適宜指示します。 |
主な関連科目 | クィア・スタディーズ |
オフィスアワー及び 質問・相談への対応 |
授業中あるいは授業後に質問を受け付けます。また、オフィスアワーには研究室に質問・相談にきていただいてもかまいません。 |
所属 | ナンバリングコード | 適用入学年度 | 配当年次 |
人文学部人間関係学科社会学専攻(自専攻科目) | - | 2011~2016 | 2・3・4 |