授業コード 20008700 クラス
科目名 教育文化史Ⅰ 単位数 2
担当者 相馬 伸一 履修期 前期授業
カリキュラム *下表参考 配当年次 *下表参考

授業題目 世界を教育の相のもとに――コメニウスをとおして――
授業の概要  近代的な教育学を確立したとされるドイツの哲学者ヘルバルトは、教育学の目的は教育者に教育を見る眼をもたらすことだと言いました。しかし、それは簡単なことではありません。というのは、教育や学習は、どうしても国家の発展や個人の社会的成功といった目的を実現するための手段と見なされがちだからです。とくに、近代的な国民国家が成立した18世紀以降は、教育は国家との関係からとらえられてきました。この授業で、17世紀チェコの思想家コメニウスをとりあげるのは、近代に向かいつつあった混沌とした時代に、教育を手段ではなく目的としてとらえ、そこから世界を見つめたのが彼だったからです。この授業では、哲学・教育・言語・政治・宗教にわたるコメニウスの思想を詳説することをとおして、教育と文化と歴史を考えます。
学習の到達目標 1.コメニウスの思想を深く理解することをとおして、教育的な視点から世界の事象をとらえる思考様式について考えることができる。
2.教育について広く深く考えることのできるリテラシーを高める。
3.世界史や倫理に関する知識を拡大する。
授業計画 第1回 イントロダクション
第2回 コメニウスの生涯
第3回 コメニウスの見た世界
第4回 光の哲学とその世界観
第5回 転回としての教育
第6回 照応としての教育
第7回 教育と言語
第8回 教育と政治
第9回 教育と力
第10回 教育と宗教
第11回 生ける印刷術
第12回 教育としての歴史
第13回 技術のなかの技術
第14回 振り返りレポートの作成
第15回 開かれた心
授業外学習の課題 ①授業前に指定テキストの該当の章を熟読して予習し、授業後にはもう一度熟読して復習してください。分らない用語等は電子辞書やインターネットで調べながら読みましょう。
②授業内で参考文献を紹介するので、それらを読むことも勧めます。
【追記】新型コロナウィルスの感染拡大への対応として、指定テキストから箇所を指定して読了とレポート作成を課します。
履修上の注意事項 ①他の受講者のことを考え遅刻、授業中の私語をしないようにしましょう。
②よき学習者としての態度を身につけることを意識し、授業中はスマートフォンの電源を切るようにしましょう。
③やむを得ず欠席する場合は、事前に欠席届を提出しましょう。
*休講と補講がある場合があります。その場合は、受講生の皆さんの不利益にならないように相談します。
成績評価の方法・基準 ・授業内試験 90%  14回目の授業で作成してもらう小論文によって到達目標の達成度を評価します。
・15回目の授業で行う振り返りを成績評価に反映します
・すべて授業に出席した受講生を成績評価の対象とします。特別な事情がある場合には事情を勘案しますが、少なくとも3分の2以上出席しなければ、成績評価の対象にはなりません。
【追記】上記の15回目の授業での振り返りは実施せず、授業外学習の課題に追記した課題を加味することとします。
テキスト 『ヨハネス・コメニウス――汎知学の光』 相馬伸一 講談社
参考文献 必要に応じて提示します。
主な関連科目 教育史
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
質問・相談があれば授業後に応じます。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次
人文学部人間関係学科心理学専攻(他学科及び他専攻科目) 2014~2016 2・3・4
人文学部人間関係学科社会学専攻(他学科及び他専攻科目) 2011~2016 2・3・4