授業コード 90312600 クラス
科目名 教育文化論Ⅱ 単位数 2
担当者 森川 潤 履修期 後期授業
カリキュラム *下表参考 配当年次 *下表参考

授業題目 欧米文化圏における日本の教育文化の展開
授業の概要  古代以来、東アジア文化圏に属する日本は、大航海時代以降、断続的ながら西欧と接触し、日米和親条約の締結(1854)以来、欧米近代世界に後発国として包摂される。やがて、日本は幕藩制国家から近代天皇制国家へと移行し、西欧近代をモデルとして上からの近代化を推進する。その最大の課題は、西欧諸国に対抗するために富国強兵・殖産興業をはかることにある。しかし、性急な施策のもとで、皮相的な近代化を重視するあまり、内面的な近代化をおろそかにする。西欧化政策を推進してきた藩閥政府は、やがて全面的な西欧化政策を見直し、伝統的な文化を基礎とした国民国家を形成しようとする。西欧諸国との交渉によって再構築されつつあった教育文化は、伝統的な教育文化との相剋のなかで展開する。本講義では、東アジア文化圏の一員として築きあげてきた伝統的な教育文化の基盤のうえに、西欧の衝撃のなかで、どのように日本の教育文化が形成されたか検討する。
学習の到達目標 本講義は、下記の 2点をめざす。
①日本の教育文化における歴史的事象を史資料にもとづき把握する。
②日本の教育文化の歴史において特徴的な諸外国の教育文化の受容と変容の過程を対外交渉史の視点から理解する。
授業計画 第1回 講義の基本方針と授業概要
第2回 第1章 神々の明治維新――大学構想
第3回 2章 文明開化
 第1節 学制① 初等教育
第4回 2章 文明開化
 第2節 学制② 中・高等教育
第5回 2章 文明開化
 第3節 欧化主義の思想
第6回 第3章 国家主義の時代
 第1節 教学聖旨・改正教育令
第7回 第3章 国家主義の時代
 第2節 明治十四年政変
第8回 第3章 国家主義の時代
 第3節 森有礼の国家主義的教育
第9回 第3章 国家主義の時代
 第4節 大日本帝国憲法・教育勅語
第10回 第4章 軍国主義への道程 臨時教育会議・文政審議会
第11回 第5章 戦争と教育
 第1節 青年学校
第12回 第5章 戦争と教育
 第2節 国民学校
第13回 第6章 戦後教育
 第1節 占領下
第14回 第6章 戦後教育
 第2節 講和独立後
第15回 終章 現代教育文化へのまなざし
授業外学習の課題  本講義は、日本史や西洋史の学習を前提とするために、受講生は講義の前後に必要な知識をおぎなう必要がある。
履修上の注意事項  受講生があらかじめ日本史・西洋史を学習していることを前提として講義をすすめる。
成績評価の方法・基準 平生の受講姿勢(50%)とレポート(50%)により評価する。
テキスト 使用しない。毎回、レジュメを配布する。
参考文献 必要に応じて文献、資料等を提示する。
主な関連科目 教育文化論演習Ⅰ・Ⅱ、教育文化論研究指導Ⅰ・Ⅱ
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
質問・相談があれば、随時おうじる。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次
人文科学研究科M教育学専攻 2018~2019 1・2