授業コード | 90312500 | クラス | |
科目名 | 教育文化論Ⅰ | 単位数 | 2 |
担当者 | 森川 潤 | 履修期 | 前期授業 |
カリキュラム | *下表参考 | 配当年次 | *下表参考 |
授業題目 | 東アジア文化圏における日本の教育文化の展開 |
授業の概要 | 東アジア世界は、四大文明発祥地のひとつである中国北部を中心に形成された歴史的文化圏である。東アジア世界に共通する最大の文化的特徴は、漢字、儒教、律令制、仏教である。漢字が隣接諸民族につたえられ、漢字を媒体として中国の思想や学術、すなわち儒教、律令制、仏教がこの文化圏に拡大する。広範な東アジア文化圏における文化形成におおきな影響をおよぼしてきたものとして、儒教をあげなければならない。とくに朱子学は、これらの地域の諸政権に支持され、長期にわたり王朝支配の体制教学の地位を占める。日本では、政治や道徳といった現実の人間社会への関心がたかまる江戸初期以降、明末の朱子学や陽明学が受容され、徳川幕府の封建的支配体制を正当化する理論的拠り所となる。儒学は、民衆教訓書をとおして庶民層にも浸透する。本講義では、儒学を縦糸として、東アジア文化圏に属する日本において、どのように教育文化が形成されたか検討する。 |
学習の到達目標 | 本講義は、下記の 2点をめざす。 ①日本の教育文化における歴史的事象を史資料にもとづき把握する。 ②日本の教育文化の歴史において特徴的な諸外国の教育文化の受容と変容の過程を対外交渉史の視点から理解する。 |
授業計画 | 第1回 | 講義の基本方針と講義概要 |
第2回 | 序章 講義の視点と時代区分 | |
第3回 | 第1章 中国の教育文化の移植(古代) 第1節 渡来人 |
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第4回 | 第1章 中国の教育文化の移植(古代) 第2節 仏教主義 |
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第5回 | 第1章 中国の教育文化の移植(古代) 第3節 律令制 |
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第6回 | 第2章 教育文化の国風化(中世) 第1節 貴族社会の教育文化 |
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第7回 | 第2章 教育文化の国風化(中世) 第2節 武家社会の教育文化 |
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第8回 | 第2章 教育文化の国風化(中世) 第3節 鎌倉新仏教と寺院の教育文化 |
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第9回 | 第2章 教育文化の国風化(中世) 第4節 芸道の教育文化 |
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第10回 | 第3章 教育文化の国風化(近世) 第1節 武士の教育文化 |
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第11回 | 第3章 教育文化の国風化(近世) 第2節 町民・農民の教育文化 |
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第12回 | 第3章 教育文化の国風化(近世) 第3節 市井の教育文化 |
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第13回 | 第3章 教育文化の国風化(近世) 第4節 幕末期の教育文化 |
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第14回 | 第3章 教育文化の国風化(近世) 第5節 教育文化の移植について |
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第15回 | 終章 東アジア文化圏における日本の教育文化の展開――『六諭衍義』の受容 |
授業外学習の課題 | 本講義は、日本史や東アジア史の学習を前提とする。受講生は講義の前後に必要な知識をおぎなう必要がある。 |
履修上の注意事項 | 受講生があらかじめ日本史・東アジア史を学習していることを前提として講義をすすめる。 |
成績評価の方法・基準 | 平生の受講姿勢(50%)とレポート(50%)により評価する。 |
テキスト | 使用しない。毎回、レジュメを配布する。 |
参考文献 | 必要に応じて文献、資料等を提示する。 |
主な関連科目 | 教育文化論演習Ⅰ・Ⅱ、教育文化論研究指導Ⅰ・Ⅱ |
オフィスアワー及び 質問・相談への対応 |
質問・相談があれば、随時おうじる。 |
所属 | ナンバリングコード | 適用入学年度 | 配当年次 |
人文科学研究科M教育学専攻 | - | 2018~2019 | 1・2 |