授業コード 90107500 クラス
科目名 マーケティング論特殊研究 単位数 4
担当者 澄川 真幸 履修期 年間授業
カリキュラム *下表参考 配当年次 *下表参考

授業題目 マーケティング・コンセプトの再考 Theoretical thought of marketing concept
授業の概要 現代のマーケティングを貫いているのは、顧客を中心に置くことを重視するマネジメントの思考と実践だといえる。この顧客志向の主張は、それがマーケティングの中心的発想であることを強調して、「マーケティング・コンセプト」と呼ばれる。実際、これを企業あるいは企業経営者が標榜することも多い。では、どのような組織的実践を実行しているのかを問うと、途端に寡黙になってしまう。一方、マーケティング・コンセプトの論理構造はどのようなものかを、マーケティング研究者に問いかけると、同じく寡黙になってしまう場合がしばしばである。これらの事実を重ね合わせると、いま求められている事は、マーケティング・コンセプトを、思考的にも実践的にも再考してみることの必要性である。授業では、そうした試みの1つであるテキストを素材としながら、この問題に接近することにする。
学習の到達目標 マーケティング・コンセプトに関する専門書が読めるようになります。マーケティングの基盤となる概念が何かを理解できるようになります。ケース研究の仕方が習得できるようになります。論文の書き方も会得できます。
授業計画 第1回 テキストの概要説明と授業の進め方についてのガイダンス
第2回 テキスト序章「状況の志向としてのマーケティング・コンセプト」の輪読と討論 授業のキーワードは「市場」です。
第3回 テキスト序章「状況の志向としてのマーケティング・コンセプト」のまとめと振り返り 授業のキーワードは「マーケティング・コンセプト」です。
第4回 テキスト1章「マーケティングの生成を振り返る」の輪読と討論 授業のキーワードは「事業」です。
第5回 テキスト1章「マーケティングの生成を振り返る」のまとめと振り返り 授業のキーワードは「事業の支配的モデル」です。
第6回 テキスト2章「事業システムの競争プロセス」の輪読と討論 授業のキーワードは「起き上がる秩序」です。
第7回 テキスト2章「事業システムの競争プロセス」の輪読と討論 授業のキーワードは「事業システムの競争プロセス」です。
第8回 テキスト2章「事業システムの競争プロセス」のまとめと振り返り
第9回 テキスト3章「顧客志向の標的」」の輪読と討論 授業のキーワードは「戦略の感度」です。
第10回 テキスト3章「顧客志向の標的」の輪読と討論 授業のキーワードは「依存効果」です。
第11回 テキスト3章「顧客志向の標的」のまとめと振り返り 授業のキーワードは「やわらかい制御」です。
第12回 テキスト4章「プロットで読み解くマーケティング」の輪読と討論 授業のキーワードは「プロットで読み解くマーケティング」です。
第13回 テキスト4章「プロットで読み解くマーケティング」の輪読と討論 授業のキーワードは「法則定立至上主義の限界」です。
第14回 テキスト4章「プロットで読み解くマーケティング」のまとめと振り返り 授業のキーワードは「つながりを読み解くための理論」です。
第15回 テキスト5章「競争行動の罠」の輪読と討論 授業のキーワードは「差別化は第一歩に過ぎない」です。
第16回 テキスト5章「競争行動の罠」の輪読と討論 授業のキーワードは「ニーズの追い越し」です。
第17回 テキスト5章「競争行動の罠」のまとめと振り返り 授業のキーワードは「差別化の空転」です。
第18回 テキスト6章「デザインの罠」の輪読と討論 授業のキーワードは「デザインによる可視化」です。
第19回 テキスト6章「デザインの罠」の輪読と討論 授業のキーワードは「デザインに導かれた思考」です。
第20回 テキスト6章「デザインの罠」のまとめと振り返り 授業のキーワードは「事業単位のデザイン」です。
第21回 テキスト7章「マーケティング・リサーチの罠」の輪読と討論 授業のキーワードは「論理実証主義と批判的合理主義」です。
第22回 テキスト7章「マーケティング・リサーチの罠」の輪読と討論 授業のキーワードは「疑似相関」です。
第23回 ・テキスト7章「マーケティング・リサーチの罠」のまとめと振り返り 授業のキーワードは「非決定論的事象を対象としたリサーチ」です。
第24回 これまでの学習成果についてのまとめと振り返り 授業のキーワードは「2次ルールの諸相」です。
第25回 これまでの学習成果についてのまとめと議論 授業のキーワードは「市場秩序の局所性」です。
第26回 プレゼンテーション前の小論文作成指導 *形式面についての指導
第27回 プレゼンテーション前の小論文作成指導 *内容面についての指導
第28回 提出予定小論文のプレゼンテーション
第29回 プレゼンテーション終了後の小論文の振り返りと再度の作成指導
第30回 小論文の提出と添削指導
授業外学習の課題 当然のことながら、テキストの輪読範囲の予習と復習は必要です。解らない語や専門用語は事前調べが必要です。
履修上の注意事項 テキストは事例も多く、易しそうに見えますが、論理は非常に緻密に組み立てられていますので、テキストを読みこなすのは大変です。マーケティング論に関する知識と思考様式が修士課程修了レベルでない方は、授業についてくるのは困難です。受講に当たっては熟慮を重ねてください。レジュメづくりと議論が徹底的に行われますから、授業途中で挫折・退散とならないように。
成績評価の方法・基準 レジュメの内容、討論への参加度、テキストの予習の度合い、さらに30000字程度の小論文で評価します。
テキスト 栗木 契『マーケティング・コンセプトを問い直す』有斐閣、2012年
参考文献 授業時に適宜紹介します。
主な関連科目 特になし。
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
①木曜日2時限目のオフィスアワーで受け付けます。
②授業時にも受け付けます。
③メールでも対応します。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次
商学研究科D商学専攻 2019~2019 1・2・3