授業コード | 70007400 | クラス | |
科目名 | 国際法 | 単位数 | 2 |
担当者 | 柳生 一成 | 履修期 | 第3学期 |
カリキュラム | *下表参考 | 配当年次 | *下表参考 |
授業題目 | 国際法 Public International Law |
授業の概要 | 国際法は、主として国家・国際組織間の関係を規律する法と言われますが、現在は個人の生活にも密接に関係します。また規律する領域も、外交関係、海洋、環境、人権、宇宙、国際経済、および武力紛争など多様です。 本授業は講義形式を中心として、海洋や環境など重要な領域に関する基本的な制度および理論を概観するとともに、それらの領域に共通する基礎的な概念や理論などを総論として学びます。つまり、総論的なテーマとして、国際法の存在形式(法源)、条約の成立・解釈、国家責任などを理解します。 |
学習の到達目標 | この授業を履修することによって、 ①国際社会における国家・国際組織などの活動や関係を規律する法の全体像を把握し、その理念や特徴を理解できるようになる、 ②現代の国際社会における時事的な問題の背景を的確に説明し、法的視点に基づいた意見を提示できるようになる、 ことが目標です。 |
授業計画 | 第1回 | ガイダンス 授業の進め方、成績評価、予習・復習の方法などを説明します。その後、国際法とはどのような法か、およびその形成されてきた歴史を見て、国際法を勉強する意義を考えます。 |
第2回 | 国際法の主体(第1章) 国際法によって権利を持つ、または義務を負う者(主体)は誰かを見ていきます。国際社会において国際機構やNGOが活躍する現在においても、主な国際法の主体は国家です。よって、国家と認められるにはどのような条件が必要かなど、国家に関する国際法のルールも見ます。 ※カッコ内の章はテキストの該当範囲です。 |
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第3回 | 国家の主権(第2章) 国家は主権を持つと言われますが、主権とは何か、そこから導かれる国際法のルールとはどういうものかを見ていきます。主権免除や外交特権もここで学びます。 |
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第4回 | 国際法の存在形式(第3章) 国際法はどのような形で存在するのかを見ていきます。そのような国際法の主な法源は条約と慣習国際法です。条約に関するルールや国際慣習法の成立の仕方などについて見ていきます。 |
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第5回 | 国際法の国内的実施(第4章) 国際法は国家間の関係を規律する法と言われますが、各国の国内でも重要な役割を果たします。そこで生じる国際法と国内法の関係などを学びます。 |
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第6回 | 国際法の国際的実施(第5章) 国家もときに国際法に違反します。その時に国家にはどのような責任が生じるのか、また国家が国際法を履行するための手段として国際コントロールを見ます。国際裁判など、国家間で紛争が生じた場合の解決の手段も見ます。 |
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第7回 | 領域(第6章) 国家が領土などの領域を取得できる場合や、その領域に関し国家が持つ権利などを見ます。さらに、領域について国家間で紛争が生じた場合の解決に用いられるルール、日本が抱える領土問題も見ます。 |
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第8回 | 海洋、南極、空、宇宙(第7章) 海に関する国際法として重要な国連海洋法条約の内容を、領海、排他的経済水域、公海などの海域別に見ていきます。その後、領空や防空識別圏など空に関するルール、どの国にも属さない南極や宇宙に関するルールを見ます。 |
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第9回 | 人権(第8章)・中間テスト 現代の国際法において人権の保障はとくに重要となっています。国際法による人権保障の歴史的発展、人権に関する主要な条約、国家による人権保障を確保する国際的な制度などを見ます。 |
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第10回 | 刑事(第9章) 国家間における犯罪人の引渡しから、ジェノサイド(集団殺害)罪などを犯した個人を処罰する国際的な裁判所まで、犯罪に関する色々なレベルの国際法のルールを見ます。 |
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第11回 | 環境(第10章) 国境を越えて生じる環境への損害と地球全体の環境に与える損害それぞれに対して、国際法は防止のためのルールを発展させてきています。それらの基本的な原則を確認し、ルールを国家が遵守するよう確保する制度を見ます。 |
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第12回 | 経済(第11章) 貿易や投資に関するルールを見ます。貿易に関しては、世界貿易機関(WTO)を協定を中心に、最近多く締結されている自由貿易協定や経済連携協定の概要を見ます。投資については、多くの投資協定に共通する条項および紛争が生じた場合の解決、とくに仲裁に関して概観します。 |
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第13回 | 武力の規制(第12章) 核兵器その他の大量破壊兵器の規制、武力不行使原則とそれを確保するための国連の集団安全保障制度、集団安全保障の機能不全を補う形で発展したPKO、武力不行使原則の例外としての自衛権、さらに現実には数多く発生している武力紛争中におけるルール(国際人道法)などを見ます。 |
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第14回 | 国際法に関する裁判例 国際司法裁判所、国際刑事裁判所など国際的な裁判所が出した重要な判決を中心にみます。くわえて、国内裁判所、とくに日本の裁判所における国際法に関連する重要事件も取り上げて、これまでの授業で得た知識をもとに分析します。 |
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第15回 | 総括 授業において学んだ重要な事項を振り返りつつ、現在の国際法が抱える問題などを考察します。 |
授業外学習の課題 | ・復習を中心に行って下さい。重要な用語や制度を自らの言葉で説明できるようにしておいて下さい。 ・予習については、テキストの該当箇所や指定された配付資料を読み、重要と思う点や分からない部分を明らかにしておいて下さい。 ・授業外の学修は60時間行って下さい。 |
履修上の注意事項 | ・中間テストや期末試験、補講など授業に関する質問は授業で行ってください。授業に出席せずに、教学センターなどに問い合わせるなどの行動は厳に慎んで下さい。 ・遅刻、私語、および途中退室などは行わない、熱意のある学生のみなさんの受講をお待ちしています。 ・中間テスト・期末試験に関しては、翌週までにMoodleなどを使用して解答を配布することを検討しています。 ※履修者数に応じて、グループ・ディスカッションなどアクティブ・ラーニングの授業形式を部分的に導入する可能性があります。 |
成績評価の方法・基準 | 中間テスト(40%)、期末試験(60%)を基礎として総合的に評価します。 |
テキスト | 玉田大ほか『国際法』有斐閣、2017(ISBN:978-4-641-15045-4)、¥1,800+税 ※テキストとは別に国際条約集(出版社を問わない)を授業に持参して下さい(初回授業で説明しますので、それを待って購入して下さい)。 ※必要に応じて、資料(レジュメ)を配布します。 |
参考文献 | 杉原高嶺・酒井啓亘編『国際法基本判例 50』(第2版、三省堂、2014)、渡部茂己・喜多義人編『国際法』(第3版、弘文堂、2018)など授業内において適宜紹介します |
主な関連科目 | 国際法の現代的諸問題、国際人権論、国際組織論など |
オフィスアワー及び 質問・相談への対応 |
オフィスアワーまたは授業終了時に質問を受けます。それ以外の時間に質問を希望する学生は、日程調整のため、授業後に声をかけるか、または事前にメールして下さい。気軽に質問して下さい。 |
所属 | ナンバリングコード | 適用入学年度 | 配当年次 |
人文学部教育学科(教職専門科目群) | - | 2017~2017 | 2・3・4 |
人文学部教育学科(教職専門科目群) | FHED24313 | 2018~2019 | 2・3・4 |
法学部法律学科(国際関係法) | FLLA20301 | 2018~2019 | 2・3・4 |
健康科学部心理学科(心理学) | FHPS42007 | 2018~2018 | 2・3・4 |
国際コミュニティ学部国際政治学科(学科連携科目) | FGGP20704 | 2018~2019 | 2・3・4 |