授業コード | 70004400 | クラス | |
科目名 | 東洋政治外交史 | 単位数 | 2 |
担当者 | 王 偉彬 | 履修期 | 第1学期 |
カリキュラム | *下表参考 | 配当年次 | *下表参考 |
授業題目 | 中国外交と東アジアの国際政治 |
授業の概要 | 東アジアの国際政治が、かつて「中華秩序」を中心に展開されていたが、西洋の侵入や日本の台頭により「中華秩序」が崩壊していった。日清戦争・日ロ戦争及び日中戦争等が相次いで勃発し、中国がほぼ半植民地の状態に陥った。多くの人々が、救国の道を模索した中に社会主義体制の中華人民共和国を作った。 戦後、冷戦を背景に、中華人民共和国の成立と朝鮮戦争の勃発が、アメリカや西側諸国に大きなショックを与えた。アメリカは、中国に対し「封じ込め」政策をとり、中国は、それを打破しようとした。これを軸に中国外交が展開され、中国と日本との関係や周辺諸国との関係がそれより大きく影響された。 1970年代以後、米中関係の緊張緩和や日中関係の正常化の実現にともない、中国と米国・日本との関係が安定するように見えたが、台湾問題等をめぐる米中関係、歴史問題をめぐる日中関係が摩擦しはじめ、21世紀に入ってから、尖閣諸島(中国名:釣魚島)問題を加え、日中関係が一層複雑になっている。 20世紀末期から中国の台頭が見られ、「中国脅威論」が叫ばれる中、日米同盟の強化や「中国包囲網」の作成が行われているが、中国が軍備の増強でそれに対抗しようとしている。そのうえ、朝鮮半島問題や台湾問題を含め、東アジアの国際関係が複雑な構図になっている。 中国外交や東アジアの国際政治が如何に展開され、これから中米・中日関係や中国と周辺諸国との関係がどう展開していくか。講義ではこれらの問題を中心に解説する。 |
学習の到達目標 | 中国外交や東アジア国際政治の文脈が分かるようになる。 |
授業計画 | 第1回 | イントロダクション |
第2回 | 「中華秩序」と伝統的な東アジアの国際関係 | |
第3回 | アヘン戦争と西洋列強による東アジアへの侵入 | |
第4回 | 外敵と内戦に苦しめられた中華民国 | |
第5回 | 新中国の外交と世界認識 | |
第6回 | 朝鮮戦争からベトナム戦争へ:中米関係の対立と接近 | |
第7回 | 東アジアの同盟関係と中国の対外戦略:「連ソ反米」から「連米反ソ」へ | |
第8回 | 台湾問題と中国の「独立外交」 | |
第9回 | 日中関係:友好交流と摩擦の時代へ | |
第10回 | 日中関係と靖国神社問題 | |
第11回 | 日中関係と尖閣諸島問題 | |
第12回 | 「韜光養晦」と「核心的利益」の狭間に揺れる中国の対外戦略 | |
第13回 | 南シナ海問題を巡る中国とアメリカの攻防 | |
第14回 | 中米貿易戦争 | |
第15回 | まとめ:中国外交と東アジア国際政治の総合検討 (授業の進度や受講生の理解度により変更する場合がある) |
授業外学習の課題 | 教材・配布資料の予習と復習 |
履修上の注意事項 | 「中国研究Ⅱ」と「総合教養講義a(中国の歴史と社会)」の履修が望ましい。 【この科目は、グローバルコース対象科目(2014年度以降生)にもなっています。※ただし、一部の学部・学科では配当されていない場合があります。】 |
成績評価の方法・基準 | ①課題小論文・リアクション・ペーパー 30% ②期末試験 50% ③平常点(授業への取り組み等) 20% |
テキスト | ①中園和仁編『中国がつくる国際秩序』(ミネルヴァ書房、2013年5月)(部分利用) ②配付資料 |
参考文献 | 教室で紹介する。 |
主な関連科目 | 政治と社会(中国)(2017年度以前生は「中国研究Ⅰ」) 総合教養講義a(中国の歴史と社会) 基礎演習01 平和学・地域研究演習BⅠ・Ⅱ |
オフィスアワー及び 質問・相談への対応 |
①授業終了前に設けた「質問の時間」に質問を受け付けます。 ②相談は授業終了時に受け付けます。時間のかかる相談はメール(wangwb@shudo-u.ac.jp)で連絡してください。 |
所属 | ナンバリングコード | 適用入学年度 | 配当年次 |
国際コミュニティ学部国際政治学科(地域研究領域) | FGGP20502 | 2018~2019 | 2・3・4 |
国際コミュニティ学部地域行政学科(政治領域) | FGRA20303 | 2018~2019 | 2・3・4 |