授業コード 50021600 クラス
科目名 環境科学の基礎 単位数 2
担当者 川村 邦男 履修期 前期授業
カリキュラム *下表参考 配当年次 *下表参考

授業題目 環境科学の基礎 Fundamentals of environmental science
授業の概要 社会問題は様々な分野で拡大していますが、国民は有効な声をあげることができません。その原因の一つは、国民の平均的な自然科学の基礎知識が相対的に低下したことにあります。環境問題を理解し、有効な対策を実践するためには、自然科学の基礎は不可欠です。そこで、この科目では環境問題を自然科学的視点から考えるための基礎を学びます。地球は我々にとってゆりかごのような星です。しかし現在の自然環境は大きく破壊されています。その主な原因は人間による大規模かつ無秩序な生産・消費活動にあります。本科目では、自然科学的視点から環境問題を学びます。
学習の到達目標 ①環境問題の基礎を人間活動・自然法則・地球の現状を踏まえて自然科学的な視点から理解し、環境問題を化学などの自然科学的用語を用いて説明できる。
②環境問題に対する興味と高い意識を身につけ、過去と現在における公害問題と環境問題の概要・経緯を説明できる。
③発表・議論・質疑応答の技術および、考えを要約する技術を身につけ、環境問題に対する考えなどを口頭および文章で説明できる。
授業計画 第1回 ガイダンス・サイエンスとは何か
第2回 地球環境の変遷46億年と地球の現状(地殻・海・大気)
第3回 地球環境を支配する物理的因子(太陽・地球・エネルギー)
第4回 文明社会の発展と環境の変遷
第5回 自然・産業におけるエネルギーと物質の流れ(エネルギー概論)
第6回 産業革命以後の公害問題と環境問題の登場(技術革新・人口爆発)
第7回 窒素酸化物・硫黄酸化物の生成と大気汚染
第8回 オゾン層破壊のメカニズムと地球環境への影響
第9回 地球温暖化物質の生産と温暖化メカニズム
第10回 生物資源の利用と生態系破壊
第11回 無機物による公害(水俣病・イタイイタイ病・森永ヒ素ミルク事件など)
第12回 原子力技術と戦争による地球破壊Ⅰ(原子力の基礎)
第13回 原子力技術と戦争による地球破壊Ⅱ(原子力の実態)
第14回 農薬・化学肥料・組換え遺伝子作物・環境ホルモンと環境破壊
第15回 全体のまとめ・授業アンケート
授業外学習の課題 履修期間には、環境を化学などの自然科学的視点で眺めることを心がける。疑問に感じたことを、授業やオフィスアワーで質問することが必要である。各自に課題を割り当て、5分間程度のプレゼンテーションを行い討論する。
履修上の注意事項 この科目は発展科目「水環境の生活化学」の履修前提科目となっている。ただし、2017年度生以前の学生には適用されない。
化学を中心とする自然科学的視点から環境問題を学習するので、化学あるいは関連する理科を履修していることが望ましい。また、高等学校で学習した化学を復習して下さい。暗記中心・知識偏重ではなく、環境問題には自然科学的な視点が必要であるという視点で学んで下さい。ノートをとり、分からないことはその授業時間内に理解するよう積極的に質問して下さい。プレゼンテーションと質疑応答を行うので積極的に参加して下さい。質疑討論の内容にも評価点に加えます。ただし、履修人数が多い場合にはプレゼンテーションを行わない型式で授業を進める場合があります。随時、授業の冒頭あるいは最後に、小テスト・小レポートを行います。
成績評価の方法・基準 レゼンテーションとそれに対する質疑・討論、小テスト・小レポートなどの提出物(合計60%)とともに、期末試験(40%)を評価し、全体で60%以上のポイントを獲得した者に単位を認定する。プレゼンテーションを行わない場合には、授業中の提出物を用いて評価する。出席が8割に満たない者は原則X評価とします。
テキスト 使用しない。
参考文献 木下紀正、八田明夫著、「地球と環境の科学」、東京教学社、2002年。金原 粲 (監修)、「環境科学 (専門基礎ライブラリー)」、実教出版、2006年。深井有、「地球はもう温暖化していない」、平凡社新書、2015年。
主な関連科目 化学、水環境の生活化学
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
講義に関する質問であれば講義中でも講義終了後でも随時受け付けます。小レポートも活用して下さい。その他、自然科学・理科に関する質問を受け付けますので相談して下さい。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次
人間環境学部人間環境学科(基礎科目) FHES23124 2018~2019 2・3・4