授業コード 50014300 クラス
科目名 環境歴史学 単位数 2
担当者 宇野 伸浩 履修期 前期授業
カリキュラム *下表参考 配当年次 *下表参考

授業題目 環境から見た人間の歴史・歴史から見た環境問題
授業の概要 近年「環境史」が歴史学の新しいテーマとして注目されているが、その新しい動向を紹介し、「環境史」の考え方を解説する。その具体的な例として、日本や世界の歴史を「環境」という視点から再検討する。例えば、イースター島の森林破壊、江戸時代の森林保護政策などがそのよい例である。また、現在の環境問題も50年あるいは100年という歴史的な視点で見ることにより、環境問題を引き起こした社会的なバックグランドに迫ることができる。水俣病問題50年の歴史がその例である。講義では森林破壊の問題を多く取り上げたい。また環境史のモデルとして、ジャレド・ダイアモンドの著書『文明崩壊』を紹介する。
学習の到達目標 歴史的な背景・社会的な背景から、環境問題、自然破壊問題を考えることができるようになることが目標である。
授業計画 第1回 ①イントロダクション
第2回 ②イースター島の森林破壊
第3回 ③開発途上国における森林破壊と日本の企業
第4回 ④襟裳岬の緑化事業の成功(1)森林破壊の発生と草本緑化
第5回 ⑤襟裳岬の緑化事業の成功(2)木本緑化と緑化事業の成功
第6回 ⑥漁師たちの植林
第7回 ⑦水俣病問題50年の歴史(1)水俣病の発生と国・自治体の責任
第8回 ⑧水俣病問題50年の歴史(2)企業の責任と解決しない水俣病問題
第9回 ⑨屋久島の歴史と屋久杉
第10回 ⑩屋久島の森の保護運動
第11回 ⑪江戸の歴史人口学
第12回 ⑫江戸時代の森林保護政策
第13回 ⑬気候変動と歴史
第14回 ⑭気候変動と太陽活動
第15回 ⑮講義のまとめ、授業アンケート、試験の解説
授業外学習の課題 授業内容に関係する課題について、各自がメールを用いて決められた期日までに回答することを授業外の学習として行う。
履修上の注意事項 プリントを配り、それを用いて授業を進める。毎回出席カードを配布する。授業の最後に出される課題・質問に対する回答を出席カードに書いて提出する。正当な理由のない遅刻と早退は厳禁とする。

成績評価の方法・基準 出席カードの内容(26%)、メールによる課題提出および定期試験(あわせて74%)を総合的に評価する。ただし、出席状況が著しく悪い場合は採点の対象としない。
テキスト 使用しない。
参考文献 コンラッド・タットマン『日本人はどのように自然と関わってきたのか』築地書館
コンラッド・タットマン『日本人はどのように森をつくってきたのか』築地書館
ドナルド・ヒューズ『環境史入門』岩波書店
広島修道大学人間環境学部編『人間環境学入門』中央経済社
ジャレド・ダイアモンド『文明崩壊』上下、草思社
クライブ・ポンティング『緑の世界史』上下、朝日選書
宇井純『きみよ歩いた考えろ』ポプラ社
速水融『歴史人口学の世界』岩波書店
鬼頭宏『環境先進国江戸』PHP研究所
相神達夫『森から来た魚』道新選書
主な関連科目
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
質問・相談は基本的に授業終了時に受け付ける。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次
人間環境学部人間環境学科(基礎科目) 2011~2016 1・2・3
人間環境学部人間環境学科(基礎科目) FHES13112 2017~2017 1・2・3