授業コード 50007900 クラス
科目名 保全生物学入門 単位数 2
担当者 中野 進 履修期 後期授業
カリキュラム *下表参考 配当年次 *下表参考

授業題目 保全生物学入門
授業の概要 現在地球上のあらゆる場所で、生物の絶滅が問題になっている。これまで地球上で少なくとも5回の大量絶滅が起こり、現在は絶滅のスピードが過去のものよりはるかに速い、6回目の大量絶滅時代だと言われている。保全生物学は、このような生物多様性の危機に対処するために発達してきた新しい科学で、1)人間活動が生物の種、群集、生態系に与える影響を研究し、2)種の絶滅を防ぐための方法を開発することを目標としている。この講義では、毎時間配布するプリントをもとに、保全生物学の基礎を紹介していく。
学習の到達目標 保全生物学の基礎的な用語の意味や考え方が理解できる。本講義で学んだ知識を、適切な専門用語を用いて説明できる。
授業計画 第1回 講義ガイダンス 生物多様性とは何か(1)絶滅の歴史
第2回 生物多様性とは何か(2)生物の分類と生物多様性の意味
第3回 生物多様性とは何か(3)生物多様性の価値と保全生物学の目標
第4回 生物多様性とは何か(4)地球上の生物の種数とその推定法
第5回 生物多様性の危機(1)生息地の破壊
第6回 生物多様性の危機(2)生息地の分断化、生息地の環境悪化と汚染
第7回 生物多様性の危機(3)地球温暖化
第8回 生物多様性の危機(4)乱獲
第9回 生物多様性の危機(5)外来種の移入
第10回 生物多様性の危機(6)病気の蔓延
第11回 生物多様性の保全(1)生息域内保全(保護地域の場所、広さ、個体数)
第12回 生物多様性の保全(2)生息域内保全(保護地域の配置と人の排除問題)
第13回 生物多様性の保全(3)生息域外保全(動物園と飼育繁殖計画)
第14回 生物多様性の保全(4)生息域外保全(植物園と種子バンク)
第15回 授業アンケート、まとめ
授業外学習の課題 予習に関しては次回の資料プリントを読んでくる、語句の意味を調べてくる等の指示を出す。また前回の講義内容を十分理解した上で、新しいことを学ぶ必要があるので、よく復習をし、次の講義に臨むこと。講義の最初に10分程度の復習小テストを実施する。
履修上の注意事項 この科目と「中国地方の自然環境」の2科目は、「自然をみるb」の履修前提科目と
なっている。
講義内容には連続性があるので、欠席や遅刻をしないこと。また、出席が7割に満たない場合は、X評価とする。
成績評価の方法・基準 期末試験の成績(70%)と講義開始時に行う復習小テスト(30%)により評価する。60%以上の得点を合格とする。
テキスト 使用しない。
参考文献 『保全生物学のすすめ―生物多様性保全のためのニューサイエンス』 (改訂版) R.B.プリマック・小堀洋美 
『生物多様性と地球の未来』 朝倉書店
『生物多様性概論』 宮下直、瀧本岳、鈴木牧、佐野光彦 朝倉書店
『最新環境百科』 G.T. Miller, S.E. Spoolman  丸善出版
上記の4冊は講義で扱う問題の概略を知るのに便利である。項目ごとの参考図書についてはリストを作り、講義中に配布する。
主な関連科目 中国地方の自然環境、自然をみるb、環境科学、総合教養講義a(生物多様性保全の
環境問題)
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
講義中でも講義終了後でもかまわないので、疑問点があれば積極的に質問してほしい。疑問点をためこまないこと。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次
人間環境学部人間環境学科(リテラシー形成科目) 2011~2016 1・2・3・4
人間環境学部人間環境学科(リテラシー形成科目) FHES12101 2017~2017 1・2・3・4
人間環境学部人間環境学科(入門科目) FHES11118 2018~2019 1・2・3・4