授業コード | 50000600 | クラス | |
科目名 | 生命のしくみ | 単位数 | 2 |
担当者 | 髙橋 恭一 | 履修期 | 後期授業 |
カリキュラム | *下表参考 | 配当年次 | *下表参考 |
授業題目 | 細胞生物学の基礎 |
授業の概要 | 科学技術の進歩と経済の発展は、一方で人間の生活に物質的な豊かさを提供してくれたが、他方で自然の破壊や環境の汚染という厄介な問題(環境問題)を生み、近年悪化の一途を辿っている。今、われわれがこの問題を解決しなければ、生物が安全に暮らせる地球は近い将来消失するに違いない。 本講義では、環境問題を理解し、この解決に向けて取り組むために必要な生物学の知識のなかで、特に『生命の設計図(遺伝子)』に焦点を合わせ、 (a) 生物の構成成分 (b) 細胞の役割 (c) 生命の連続と遺伝子 (d) 発生と分化 (e) 老化 などについて最新の研究成果を交えて解説する。 |
学習の到達目標 | 知識・理解の目標 環境関連分野の諸事象を理解するために必要な生物学の知識、特に生命の連続性に関する基礎的・基本的事項について説明することができる。 思考・判断の目標 本講義のみならず新聞、雑誌やテレビなどで報道される医学・生物学関連のニュースなどを通じて、生命現象に潜む物理・化学的事象について理解し、生命維持に必要なしくみについて論理的に考えることができる。 関心・意欲の目標 クローン技術、遺伝子治療や遺伝子組み換えなどのバイオテクノロジー関連事項に興味・関心を持ち、書籍や文献などで積極的に調査し、得られた知識(安全性や将来性を含む)を周囲に発信することができる。 態度の目標 物質文明の背景にある危うさを実感し、生物が生存可能な地球環境の維持および復元などの活動に参加することができる。 技能・表現の目標 医学・生物学関連の知識を、適切な術語(専門用語)を使用し、正しい日本語で論理的に表現することができる。 |
授業計画 | 第1回 | 講義ガイダンス、生命の成り立ち |
第2回 | 生物を構成する物質Ⅰ ~タンパク質と糖質~ | |
第3回 | 生物を構成する物質Ⅱ ~脂質、核酸とビタミン、微量物質~ | |
第4回 | 細胞の役割 ~細胞小器官~ | |
第5回 | 遺伝の法則 ~メンデルの業績~ | |
第6回 | 遺伝 ~DNA、遺伝子、染色体とゲノム~ | |
第7回 | セントラル・ドグマⅠ ~総論~ | |
第8回 | セントラル・ドグマⅡ ~DNAからRNAへ~ | |
第9回 | セントラル・ドグマⅢ ~RNAからタンパク質へ~ | |
第10回 | 膵臓におけるインスリン合成のしくみ | |
第11回 | バイオテクノロジーの原理 | |
第12回 | バイオテクノロジーの応用 ~遺伝子治療や細胞融合など~ | |
第13回 | 動物の発生 | |
第14回 | 発生と分化 ~シュペーマンの業績~ | |
第15回 | 細胞の運命 ~細胞死と老化~ |
授業外学習の課題 | (1) 講義内容を確認(復習)すると同時に、予習が円滑に行えるよう、講義ノートを作成する(このノートは、講義中に実施するクイズ[小テスト]に答えるために役立つ)。 (2) 講義では生物学や医学で一般的に使われる専門用語を多用するので、これらの意味を生物学辞典や医学辞典などを用いて調べ理解する。 (3) 以下に列挙した参考文献の中で、生物学の基礎的・基本的部分および講義内容に関連する部分を読み理解する。 (4) 高度な内容(最新の研究成果)を教授する際、講義時に学習内容(復習と予習)を指示する。 (5) 成績評価のための課題レポートの詳細(「テーマ」や「提出期限」等)は講義中に指示する。 |
履修上の注意事項 | 講義内容に連続性があるため、毎回出席が基本である。従って、4回(第1回目の授業を含む)以上の欠席は認めない。 講義内容を説明するために視覚教材(ビデオなど)を使用するが、この中には刺激的な内容が含まれることがある。 講義ノートは評価の対象であり、その取り方(評価の基準)と提出方法については講義中に指示する。 講義内容に関連するプリントを講義直前に配布する。配布されたプリントは必ず持参する必要がある。 |
成績評価の方法・基準 | 学習の到達目標の中で、特に「知識・理解」、「関心・意欲」そして「技能・表現」を中心に成績評価を行う。 成績評価の方法は、講義中に実施するクイズ[小テスト]と課題レポート(30%)、講義ノート(10%)および定期試験(60%)とする。単位の認定には、これらの評価方法を総合して60%以上のポイント獲得が必要である。クイズ[小テスト]、講義ノートおよび定期試験では講義内容を理解(知識の正確さ)しているか否か、課題レポートでは「ヒトの遺伝子発現」のしくみを調べ正確に記述できるのか否かを判定する。 定期試験を受けない場合、X評価とする。また、所定の出席に満たない場合にもX評価とする。 |
テキスト | テキストは使用しない。必要に応じて、プリントを配布する。 |
参考文献 | 細胞のはたらきがわかる本(伊藤明夫;岩波書店) 生化学(第4版)(入村ら 監訳;トッパン) 現代生物学(上下)(石川ら 監訳;東京化学同人) 発生学(白井 監訳;西村書店) 発生遺伝学(武田と相賀 著;東京大学出版会) 分子発生生物学(浅島と駒崎 共著;裳華房) ベーシックマスター発生生物学(東中川ら 共編; オーム社) 遺伝子の地図帳(田辺ら 著;西村書店) 現代の分子生物学(鈴木ら 著;講談社) 図説 生物の世界(遠山 著;裳華房) 遺伝子科学入門(赤坂 著;裳華房) 絵とき遺伝学の知識(松澤 著;オーム社出版局) 細胞の世界(村松ら 監訳;西村書店) 3Dで探る生命の形と機能(綜合画像研究支援 編;朝倉書店) アストロバイオロジー(山岸 編;化学同人) |
主な関連科目 | 生物情報と環境、生物学、教養講義(ヒトの生命科学) |
オフィスアワー及び 質問・相談への対応 |
月曜日第1時限目(09:00~10:30)をオフィスアワーとする。オフィスアワー以外でも質問・相談を受けるが、この場合予約が必要である。 |
所属 | ナンバリングコード | 適用入学年度 | 配当年次 |
人間環境学部人間環境学科(リテラシー形成科目) | - | 2011~2016 | 1・2・3・4 |
人間環境学部人間環境学科(リテラシー形成科目) | FHES12103 | 2017~2017 | 1・2・3・4 |
人間環境学部人間環境学科(基礎科目) | FHES23120 | 2018~2019 | 2・3・4 |