授業コード | 30026100 | クラス | |
科目名 | 法社会学 | 単位数 | 2 |
担当者 | 矢野 達雄 | 履修期 | 後期夏季集中 |
カリキュラム | *下表参考 | 配当年次 | *下表参考 |
授業題目 | 法と社会(Law and Society) |
授業の概要 | 今期は集中講義として開講する。 授業では、まず法社会学の成立から今日に至るまでの法社会学の学説史についてふり返る。これによって、法社会学とはどのような学問なのか、イメージをつかんでもらいたい。 次に、法意識・紛争処理さらには裁判過程に関する話題を取り上げながら、法社会学の基礎理論を説明する。紛争研究と裁判研究は、法社会学のメイン・テーマであり、法社会学がもっともその存在意義を主張する領域である。この部分の理解を通して、法社会学的分析の特徴を体得していただきたい。 以上の総論的テーマのあと、各論を取り上げる。最初に法曹三者(裁判官・検察官、弁護士)を取り上げたあと、「司法制度改革」の問題を検討する。さらに、現代日本法の抱える課題(今期は環境保全の問題を取り上げる予定)について、検討を行う。 以上、授業全体を通して、「法と社会」の現状を知り、現状及び将来の課題を考えて行くための基礎的な知識と理解を提供する。 |
学習の到達目標 | (1)法社会学とはどのような学問なのか、説明することができる。 (2)「日本人の法意識」論について、川島武宜説の内容を具体的に述べ、その問題点を説明することができる。 (3)現代日本の司法過程について、実態を分析しその特徴を具体的に説明することができる。 (4)日本社会の直面する諸問題について、法社会学的観点から論評することができる。 |
授業計画 | 第1回 | (1)法社会学とは何か―開講の辞― |
第2回 | (2)法社会学の理論史(その1)法社会学の誕生 | |
第3回 | (3)法社会学の理論史(その2)日本における法社会学の受容 | |
第4回 | (4)隣人訴訟事件が提起する問題 | |
第5回 | (5)「日本人の法意識」論をめぐって | |
第6回 | (6)紛争処理過程― もめごとはどう解決されるか | |
第7回 | (7)裁判過程―裁判の基礎理論 | |
第8回 | (8)法曹(その1) ―裁判官 | |
第9回 | (9)法曹(その2) ―検察官 | |
第10回 | (10)法曹(その3) ―弁護士 | |
第11回 | (11)司法制度改革―その理念と現実 | |
第12回 | (12)慣習法上の権利―入会権とコモンズ | |
第13回 | (13)開発・環境と法(その1)―入会権の環境保全機能― | |
第14回 | (14)開発・環境と法(その2)――原発事故と裁判― | |
第15回 | (15)今期授業のまとめ |
授業外学習の課題 | (1)毎回、予習を心がけ、授業のおおよその内容を把握した上で受講すること。また、参考書・参考文献を適宜利用するなどして、十分な復習に努めること。 (2)日頃から新聞やテレビ、インターネットなどの各種メディアを通じて時々のニュースに触れ、社会の動きにできるだけ関心を持つよう努めること。とりわけ、何らかの形で法がかかわる情報について、小説や映画・ドラマ等まで含めジャンルを問わず、関心の網を張り巡らせるように心がけたい。 |
履修上の注意事項 | 集中講義期間中原則として毎日リアクション・ペーパーを配布し、講師からの質問への解答、また受講者の感想や疑問を書いてもらう。ペーパーの記述は、授業内容にも反映し、成績判定にあたっても考慮するので、積極的に記述してもらいたい。 |
成績評価の方法・基準 | 集中講義最終日に実施する試験の成績で評価する(100%)。定期試験において60点に達しない者については、20%を超えない範囲でリアクション・ペーパーの評価を加味することがある。 |
テキスト | 特定の教科書は使用しない。授業中にプリントを配布する。 |
参考文献 | 村山眞維、濱野亮『法社会学』(有斐閣、2003)ISBN 9784641122055 六本佳平『日本の法と社会』(有斐閣、2004)ISBN 9784641027947 宮澤節生他『ブリッジブック法システム入門』(信山社、2008)ISBN 9784797223217 和田仁孝(編)『法社会学』(法律文化社、2006年)ISBN 9784589029775 塩谷弘康ほか『共生の法社会学』(法律文化社、2014年)ISBN 9784589036025 |
主な関連科目 | 特別講義A(明治の法と裁判)、刑事学、刑事裁判のしくみ、刑事訴訟法、犯罪と法、裁判と法、特別講義B(ADR:裁判外紛争処理)、民事裁判の仕組み、民事訴訟法、日本法制史など。 |
オフィスアワー及び 質問・相談への対応 |
今期は集中講義として開講するので、オフィスアワーを設けることは難しい。なるべく授業時および授業終了時に質問してほしい。またリアクション・ペーパーを活用して質問を述べることも歓迎する。 |
所属 | ナンバリングコード | 適用入学年度 | 配当年次 |
法学部法律学科(基礎法) | - | 2007~2010 | 2・3・4 |
法学部法律学科(基礎法) | - | 2012~2016 | 2・3・4 |
法学部法律学科(基礎法) | FLLA20203 | 2017~2017 | 2・3・4 |
法学部法律学科(基礎法) | FLLA20202 | 2018~2019 | 2・3・4 |
法学部国際政治学科(F群) | - | 2011~2016 | 3・4 |
法学部国際政治学科(F群) | FLIP30603 | 2017~2017 | 3・4 |