授業コード 20095700 クラス
科目名 教育原理 単位数 2
担当者 宮崎 康子 履修期 前期授業
カリキュラム *下表参考 配当年次 *下表参考

授業題目 「教育」を再考する
授業の概要  教育を人間に固有の社会的営みとして捉え、教科書の内容に加え、具体的なテキストや資料を手がかりに、「教育とはなにか」「人間(子ども)にとってなぜ教育が必要なのか」といったテーマについて、教育の基本的な理念・歴史・思想を再考する。さらに、その考えをもとに議論を通しての教育についての理解を深めていく。講義は主にパワーポイントを使用して行うが、毎回、それぞれのテーマに関わる参考資料(文献やデータ、映像などのメディア作品を含む)を紹介しながら、ワークシートを用いた省察や、受講生同士のディスカッションの時間を設ける。これにより、各回の講義内容について、受講生が主体的に学びを深めるための機会を提供することで、あらためて教育の魅力と不思議を再発見することが目指される。
学習の到達目標 1. 教育の理念・歴史・思想に関する基本的な知識を習得すること。
2. 生きた事象である教育について、学ぶ側と教える側の両方の観点から、あらためて教育の魅力と不思議について考察する。
3. 考察した内容を自分の意見として、論拠や具体例を示しつつ、相手に伝えることができるようになること。
授業計画 第1回 オリエンテーション:授業概要説明
第2回 教育の意義と目的
第3回 子ども観・教育観の思想と歴史――プラトン・ルソー・コメニウス・ロック・ペスタロッチ、「子ども」の発見
第4回 教育と人間の関係についての思想――カント、デュルケム、バタイユを中心に
第5回 学校はどのような時空間か――モニトリアム・システムと学制からみる学校の歴史
第6回 日本の近代学校教育制度の誕生と変遷
第7回 教師論の歴史――フレーベル・モンテッソーリ・シュタイナー、デューイを中心に
第8回 教科書と指導法をめぐる思想と実践の歴史――教授法中心型から学習者中心型の教育へ
第9回 道徳性の育成に関わる思想と歴史――公教育、シチズンシップ教育、コスモポリタニズム
第10回 子どもの成長・発達と変容をめぐる思想史――「発達としての教育」と「生成としての教育」
第11回 教育内外の労働と遊びをめぐる思想――シラー、ニーチェ、ホイジンガ、カイヨワ
第12回 教育環境のグローバル化と多様化に関わる思想と実践――『学習指導要領』の変遷、異文化理解、オルタナティブスクール
第13回 教育のメディア・リテラシーの変遷――毛筆からタブレット型PCに至る学習方法の相違
第14回 学びと身体の関わりをめぐる思想と実践――芸道(世阿弥)と体育、教師としての身体
第15回 なぜ学ぶのか(まとめ)、確認のための小テストもしくは小レポート、アンケート
授業外学習の課題 予習シートを配布するので、指示された回にはテキストの該当章を予習し、シートに必要事項を記入してくること。
履修上の注意事項  聴講ではなく、積極的な参加を期待します。授業時の態度(私語や内職の禁止)も評価の対象とします。
 また、受講状況や休講によって、シラバス記載の授業内容が前後する可能性もあります。次回授業内容についての連絡事項の確認を必ず行なってください。
成績評価の方法・基準 予習シート・授業後の考察シート(25点)、小レポート3回(25点×3回)=100%(最後の小レポートは小試験に変わる場合もあります)。以上を考慮して総合的に判断する。
テキスト 井藤元編『ワークで学ぶ教育学』(ナカニシヤ出版、2015年)
参考文献 適宜紹介します。
主な関連科目
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
質問・相談は、基本的に授業終了時に受け付けます。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次
人文学部教育学科(専攻科目A群) 2016~2016 1・2・3・4
人文学部教育学科(専攻科目A群) FHED12103 2017~2019 1・2・3・4