授業コード 20084400 クラス
科目名 表象文化論演習(応用) 単位数 2
担当者 河口 和也 履修期 後期授業
カリキュラム *下表参考 配当年次 *下表参考

授業題目 音楽社会学入門 Introduction to music sociology
授業の概要 「表象」とは、人間が世界をイメージし、その行為をとおして表現されたものを意味する。その意味において代わりになるもの、あるいは「代表」という日本語の訳語をもつ言葉、すなわちrepresentationということになり、それらのほとんどは表現されたものでもある。たとえば、そのなかには絵画や彫塑などの芸術作品、写真、映画などの映像作品、文学作品、さらには演劇、音楽、テレビ番組なども含まれる。これらの表現は多くの場合、文化領域を形成し、それを分析・考察していく学問領域が表象文化論であるといえる。
そうした幅広い領域のなかでも、この演習では音楽と社会の関係を考察する。まず音楽社会学の創始者であるマックス・ウェーバーによる『音楽社会学』について理解を深めたうえで、近代の音楽社会学を批判理論の立場から進展させたアドルノによる理論について考察する。そのうえで、近年のポピュラー音楽についての諸問題を取りあげ、現代日本における音楽文化の意味について探究する。
学習の到達目標 1.社会における音楽の意味を社会学的に考察できるようになる
2.音楽という表象文化とは何かを理解することができるようになる
授業計画 第1回 イントロダクション:講義概要の説明と「表象と何か」
第2回 マックス・ウェーバーの音楽社会学
第3回 批判理論
第4回 アドルノの社会理論
第5回 アドルノの音楽研究
第6回 ヴァルター・ベンヤミンの「複製技術時代の芸術作品」Ⅰ(文献研究)
第7回 ヴァルター・ベンヤミンの「複製技術時代の芸術作品」Ⅱ(現代社会との関連性)
第8回 ハワード・S・ベッカーの音楽社会学
第9回 映像と音楽
第10回 ポピュラー音楽とは何か
第11回 サブカルチャーと音楽
第12回 カルチュラル・スタディーズと音楽
第13回 フェミニズムと音楽
第14回 音楽ビジネス
第15回 第1回から14回までのまとめ
授業外学習の課題 購読する文献については、履修者全員が必ず読み、理解をしておくこと。報告者はもちろん報告者以外でもわからない用語などについては事前に調べておく。
履修上の注意事項 この授業は演習形式であるので、参加者の報告が中心となる。したがって、遅刻や欠席等は他の履修者にも迷惑をかけるので、十分注意すること。また、報告者はレジュメを作成し、報告をすることになるが、他の参加者は、そうした報告に基づき議論を行うので、報告者以外でも文献の該当箇所は必ず読み内容を理解しておくこと。
成績評価の方法・基準 授業中の発表、グループ作業等における積極性(50%)、学期末に課すレポート(50%)を総合して評価する。欠席は減点することがある。
テキスト 授業のなかで、適宜指示する。
参考文献 毛利嘉孝 2007 『ポピュラー音楽と資本主義』 せりか書房
主な関連科目 コミュニティ論AB・コミュニティ論演習A
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
質問や相談等については、授業中でも、授業終了時でも受け付けますので、遠慮なく申し出てください。また、オフィスアワーを設けますので、そのときに研究室に訪問してくださってもけっこうです

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次
人文学部人間関係学科社会学専攻(専門演習科目) FHHS34276 2017~2019 2・3・4