公開用ファイル(授業概要)

授業題目	ファンタジー文学概論　Introduction to Fantasy Literature
授業の概要	ファンタジーを、リアリズムと対立し、「現実には存在しないもの、ありえない出来事を描く文学」と定義すると、8世紀の叙事詩『ベオウルフ』から、15世紀の『アーサー王の死』、現代の『ハリー・ポッター』に至るまで、イギリスには膨大な作品群が数えられ、あたかも人類の創造的営みはファンタジーに始まり、ファンタジーにおいて隆盛を極めている、という観を呈するほどである。この講義では、ファンタジーを上記の定義で捉えつつも、人間とは何か、世界とは何か、生きるとはいかなることかを、高度に文学的な意図をもって読者に問いかけてくる作品として位置づける。はじめにファンタジーの要素を含む文学を歴史的に概観した後、The Lord of the Rings、The Chronicles of Narnia、Alice’s Adventures in Wonderland、の3つの作品について講ずる予定である。
学習の到達目標	1.　講義で学んだファンタジー文学について論ずることができるようになる。 2.　原文を味読することができるようになる。

授業計画	第１回	ファンタジー文学について (1) ファンタジーとリアリズム
	第２回	ファンタジー文学について (2) ファンタジーと神話
	第３回	ファンタジー文学について (3) ファンタジーと伝説、宗教
	第４回	ファンタジー文学について (4) ファンタジーと近代文学
	第５回	The Lord of the Rings (1) 総論
	第６回	The Lord of the Rings (2) 「旅の仲間」
	第７回	The Lord of the Rings (3) 「二つの塔」
	第８回	The Lord of the Rings (4) 「王の帰還」
	第９回	The Chronicles of Narnia (1) 総論
	第１０回	The Chronicles of Narnia (2) 「魔術師の甥」
	第１１回	The Chronicles of Narnia (3) 「ライオンと魔女」
	第１２回	The Chronicles of Narnia (4) 「最後の戦い」
	第１３回	Alice’s Adventures in Wonderland (1) 総論
	第１４回	Alice’s Adventures in Wonderland (2) 第6章まで
	第１５回	Alice’s Adventures in Wonderland (3) 第12章まで

授業外学習の課題	プリントで抜粋を配布するのでよく予習すること。最低２時間を要する。翻訳で全体をきちんと読むこと。（DVDでの鑑賞は各自に任せるが、それだけで理解した気にならないように。）
履修上の注意事項	欠席は4回までとする。（病気、交通機関の乱れ、冠婚葬祭等、一切の事情を含める。）遅刻2回で欠席1回と見なす。 20分以上の遅刻は欠席として扱う。座席指定をする。
成績評価の方法・基準	試験80％、映像資料のメモとまとめ20％を目安に総合的に判断する。欠席は減点対象とする。
テキスト	プリント
参考文献	英語版指輪物語・セット（ジュニア英語名作ライブラリー）Ｊ．Ｒ．Ｒ．トールキン　(Harpercollins Publishers) Chronicles of Narnia Box Set (Harpercollins Publishers) Alice’s Adventures in Wonderland and through the Looking-Glass and What Alice Found There (Oxford World’s Classics) 文庫・新版指輪物語（全９巻）セット　全９巻瀬田貞二訳　評論社ナルニア国物語セット（全７巻）　岩波書店不思議の国のアリス　角川文庫
主な関連科目	他の「英米の言語文化」科目
オフィスアワー及び質問・相談への対応	原則として各時間の終わりに質問・相談をうける。特に時間を要するときは、そのつど面会日時を協議する。

■カリキュラム情報