授業コード 00024200 クラス
科目名 総合教養講義a(国際社会と法) 単位数 2
担当者 柳生 一成 履修期 前期授業
カリキュラム *下表参考 配当年次 *下表参考

授業題目 国際社会と法 International Society and Law
授業の概要 地球温暖化や武力紛争など、メディアで目にするような国際社会の現状と課題を理解するには、政治などのほかに、法を軸とした視点も必要です。本授業は主として講義形式によって、環境、武力紛争をはじめ、外交など様々な分野における国家などの活動や関係を規律する法規範(国際法)の基本的な内容を概観します。新聞記事などを素材として時事問題を扱い、履修者には現代社会と国際法とのつながりを意識してもらいます。
学習の到達目標 本授業を履修することによって、
①時事的な国際問題を理解するために必要な基礎的な知識を身に着けること、
②国際問題の法的な背景事情を理解できるようになること、
③世界が抱える問題の解決を考察する際に、国際法を基準とした議論を行えるようになること、
が目標です。
授業計画 第1回 ガイダンス
授業の進め方、予習・復習の仕方などに関する説明を行います。
※なお、シラバスの各回の見出しの横のカッコ内はテキストの該当箇所です。
第2回 国際社会と国際法(第1章)
国際法とは何かを大まかに把握してもらうことを目的とし、具体的には、国際法の歴史、国際法は誰の権利義務を定めているかをみます。
第3回 国際法規則の存在形態(第2章)
国際法はどのような形で作られ、どのような形で存在するのかという問題(法源)をみます。また、同じ事項に関するルールが複数あるとき、それらの適用関係はどうなるのかをみます。
第4回 条約法(第3章)
日米安全保障条約など、条約という言葉は日常的に耳にします。実は、TPP協定なども条約です。そこで、条約の定義、条約は取消されたり無効となるのかなど、条約にまつわる問題をみます。
第5回 国際法と国内法(第4章)
「国際法」とはいえ、憲法などの国内法と無関係ではいられません。両者がどのような関係にあるのかをみていきます。
第6回 現代国際法の基本的法原則(第5章)・小テスト(第1回)
国家主権の原則、国家平等の原則など、現代国際法における基本原則のいくつかをみていきます。
第7回 国家(第6章)
「国家」と認められるにはどのような条件を満たせばよいのか。また、国家が分裂または結合したらどうなるのか。そのような、国家の成立や消滅などに関する色々なルールを学びます。
第8回 地球空間の地位──領域・海洋・宇宙・環境(第7章)
地球の空間は、国家に属する地域(領土、領海、領空)と、国際公域(公海など)に分けられます。これらにおいて、国家はどのような権利を持ち、義務を負うのかをみていきます。また、宇宙で国家はどのような活動を行えるのかもここで学びます。
第9回 個人の地位(第8章)
国際法は、おもに国家間の関係を規律する法と言われますが、現代では個人に関するルールも多く存在します。今回は、国籍、外国人の地位、難民の保護、犯罪人の引渡しなどについてみます。
第10回 国際人権法(第9章)
人権は、各国の憲法も保障していますが、第二次世界大戦中の国家による大規模な虐殺などから、国際的な人権保障の必要性が認識されました。現在では、女性、子供、障害者などの権利に関する条約が結ばれています。それらに共通する原則や、人権保護の確保の仕組みを学びます。
第11回 外交・領事関係法(第10章)・小テスト(第2回)
ニュースなどで領事館などの言葉を聞いたことがあるかもしれません。これは大使館(外交使節団の公館)とは違うのでしょうか。領事や外交使節に関するルールを定めた条約の内容をみつつ、それらの問題を考察します。
第12回 国家責任法(第11章)
領空侵犯や違法な武力行使など、国家も国際法に違反します。その場合、違反国は被害国にどのような賠償を行えばよいのでしょうか。そのような国家の責任について、国連国際法委員会(ILC)が作成した「国家責任条文草案」の概要をみていきます。
第13回 国際社会における平和の維持──国際機構・紛争解決・安全保障(第12章)
今回は、平和の維持に関するいくつかの制度をみていきます。具体的には国際紛争の平和的解決、平和を乱した国が出たときの集団的安全保障体制をみます。集団安全保障体制を統括するのは国連の安全保障理事会なので、国際機構に関するルールにもここで触れます。
第14回 武力紛争法・国際人道法(第13章)
戦争などが違法化された現在においても、現実には国際的な、または1つの国の中で武力紛争が発生します。そこにおいて、不必要に残虐な殺傷などを防ぐために存在する、戦闘の手段や方法に関するルールをみます。
第15回 総括
講義の総復習をしつつ、SDGsなど、身近であり、しかもこれからの国際社会を考えるときに重要な事項に触れます。
授業外学習の課題 ・予習として教科書の該当範囲を読み、分からない部分を見つけておいて下さい。
・復習においては、重要な用語や制度を説明できるようにして下さい。
・授業外の学修は60時間行って下さい。
履修上の注意事項 ・授業においてはスライドを使った講義が中心ですが、履修者数によっては、学生のみなさんに資料などを読んでもらうことがあります。
・そのようなことを行うため、授業中の私語、居眠りまたはスマホ使用などが目にあまる場合、そのような学生には、学生証を提示してもらった上で退室してもらうことがあります。
・配布した資料の再配布は、原則として行わないので注意して下さい。
・小テストに関しては、翌週までに解答を配布します。期末試験に関しては、解答を掲示することを検討しています。
成績評価の方法・基準 小テスト2回(計50%)および期末試験(50%)を基礎として総合的に評価します。
テキスト 杉原高嶺『基本国際法』有斐閣、第3版、2018年、ISBN 978-4-641-04682-5、定価 2,268円
参考文献 ・森川幸一ほか『国際法で世界がわかるーニュースを読み解く32講』岩波書店、2016
・必要に応じて、補助資料としてレジュメを配布します。
主な関連科目 国際組織論、国際人権論、国際法など
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
オフィスアワーまたは授業終了後に質問を受け付けます。それ以外の時間に質問したい場合には、日程調整のために、授業後に声をかけるか、または事前にメールで連絡して下さい。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次
商学部商学科(教養科目) 2008~2016 1・2・3・4
商学部商学科(教養科目) WGEL13605 2017~2019 1・2・3・4
商学部経営学科(教養科目) 2008~2016 1・2・3・4
商学部経営学科(教養科目) WGEL13605 2017~2019 1・2・3・4
経済科学部現代経済学科(教養科目) 2008~2016 1・2・3・4
経済科学部現代経済学科(教養科目) WGEL13605 2017~2019 1・2・3・4
経済科学部経済情報学科(教養科目) 2008~2016 1・2・3・4
経済科学部経済情報学科(教養科目) WGEL13605 2017~2019 1・2・3・4
人文学部人間関係学科心理学専攻(教養科目) 2008~2016 1・2・3・4
人文学部人間関係学科社会学専攻(教養科目) 2008~2016 1・2・3・4
人文学部人間関係学科社会学専攻(教養科目) WGEL13605 2017~2019 1・2・3・4
人文学部人間関係学科教育学専攻(教養科目) 2008~2015 1・2・3・4
人文学部教育学科(教養科目) 2016~2016 1・2・3・4
人文学部教育学科(教養科目) WGEL13605 2017~2019 1・2・3・4
人文学部英語英文学科(教養科目) 2008~2016 1・2・3・4
人文学部英語英文学科(教養科目) WGEL13605 2017~2019 1・2・3・4
法学部法律学科(教養科目) 2008~2016 1・2・3・4
法学部法律学科(教養科目) WGEL13605 2017~2019 1・2・3・4
法学部国際政治学科(教養科目) 2008~2016 1・2・3・4
法学部国際政治学科(教養科目) WGEL13605 2017~2017 1・2・3・4
人間環境学部人間環境学科(教養科目) 2008~2016 1・2・3・4
人間環境学部人間環境学科(教養科目) WGEL13605 2017~2019 1・2・3・4
健康科学部心理学科(教養科目) WGEL13605 2017~2019 1・2・3・4
健康科学部健康栄養学科(教養科目) WGEL13605 2017~2019 1・2・3・4
国際コミュニティ学部国際政治学科(教養科目) WGEL13605 2018~2019 1・2・3・4
国際コミュニティ学部地域行政学科(教養科目) WGEL13605 2018~2019 1・2・3・4