授業コード 30037925 クラス 25
科目名 ゼミナールⅡ 単位数 2
担当者 伊永 大輔 履修期 後期授業
カリキュラム *下表参考 配当年次 *下表参考

授業題目 経済法(独占禁止法)事例をもとに模擬法廷で争ってみよう
独占禁止法)事例をもとに模擬法廷で争ってみよう
授業の概要 【演習の目的】
 本ゼミでは、独占禁止法の事例を通して、社会における経済活動を規律する基本法の仕組みを学ぶことを目的としています。独占禁止法は、経済憲法とも呼ばれ、競争を通じて消費者が良質廉価な商品を選ぶことができるようにするという意味で消費者主権を確保する法律でもあります。そのため、公共事業や企業活動を行う上で必須となる法務の基本事項を学ぶことができるとともに、賢い消費者になるための登竜門としても重要な意義を持っています。
 本ゼミでは、独占禁止法の主要な事例を多く扱います。実際に起きた事件を法的に処理した事例を勉強することにより、経済社会における様々な制度・慣行が存在することを知るとともに、どのような論点(争点)が存在し、どのような議論(主張)がなされているかを学び、討論技術を身につけるのが目的です。また、独占禁止法の事例を通して、現代の経済社会における規制の実態を知り、規制のあり方を考えるヒントを得ることも、本ゼミが目的とすることの一つと考えています。

【演習の内容】
 最初に4人ごとに5つのグループを作り、グループごとに「裁判官」「公正取引委員会審査官(原告)」「違反企業側弁護士(被告)」「陪審員A」「陪審員B」という議論における役割を割り付けます(この役割は毎週交代します)。
 各グループは、あらかじめ提示された事例について、事実と論点を文献等から調査し、事前にグループ内で議論した後、与えられた立場から主張をまとめなければなりません。ゼミ当日では、既にまとめられた主張に基づき、「弁護士」が主張を開始し、それに対する回答(主張)を「審査官」が主張するなど、それぞれの主張を論点ごとにやり取りし、どちらがより説得的で妥当な主張といえるのかを戦わせるかたちで討論します(「裁判官」は論点や主張を整理しながら、論理的なやり取りとなるように議事を進行させます)。最終的に、法的判断を行う材料が調ったところで、「陪審員A」及び「陪審員B」の役割にある各人が個人の判断で「審査官」と「弁護士」のいずれが説得的であったか、勝ち負けを判断して表明します。これを踏まえ、「裁判官」が合議して判決(結論と理由)を述べます。
学習の到達目標  本演習を通じて、経済社会において問題となっている事件のポイントを理解・説明することができるようになるとともに、会社員・公務員・消費者として日常の業務等で直面する独占禁止法をめぐる諸問題への基本的な対処方法を理解し、問題解決への道筋を示すことができるようになることを到達目標としています。
 また、本演習ではグループワークが学習の中核を担っており、現代社会において最も必要とされ、強く期待されているものの一つとして、各グループで自分の個性を発揮するとともに、他人の発言をしっかり聞いてその内容を注意深く考察し、的確に応答するという能力を身につけることをもう一つの到達目標としています。
授業計画 第1回 インストラクション、グループ分け
第2回 事例1ー滋賀県生コン事件(事業者団体規制)
第3回 事例2ーLPガス事件(差別対価)
第4回 事例3ー中部読売新聞事件(不当廉売)
第5回 事例4ーヨネックス事件(取引妨害)
第6回 事例5ーNTT東日本事件(取引拒絶)
第7回 事例6ーJASRAC事件(排他的取引)
第8回 事例7ーニプロ事件(排他的取引)
第9回 事例8ー元詰種子事件(カルテル)
第10回 事例9ー新潟タクシー事件(カルテル)
第11回 事例10ー相互OEM供給事件(事業提携)
第12回 事例11ー共同調達事件(事業提携)
第13回 事例12ーオリジナル事件(拘束条件付取引)
第14回 経済法の諸問題(まとめ1)
第15回 経済法の諸問題(まとめ2)
授業外学習の課題  経済法、特に独占禁止法が絡む問題は、日常生活の場においても知らず知らずのうちに遭遇します。たとえば、公正取引委員会の取りあげる事件は新聞等で大きく報道されていますし、皆さんも社会に出て企業で働くと、様々なビジネスシーンで独占禁止法・下請法・景品表示法等の経済法が問題となる場面に遭遇し、どうすべきか判断を迫られることもあるでしょう。そのような場合を想定し、日頃から新聞等でニュースに接した際には,授業で学習した知識を使って情報を読み解き、自分を守り会社を守るにはどうすればよいか,考えてみてください。
履修上の注意事項 (1) 前期開講科目の「経済法」について、2年次に既に履修したか、3年次に「ゼミナールⅠ」と並行して履修することを念頭に置いています。
(2)事前のグループでの準備活動及びゼミナール中の積極的発言等によって成績評価を付けるため、やむを得ない事情によってゼミナール当日を欠席する場合でも事前準備に参加できる者であることを求めます。
(3)その他、講義に関して必要な事項は最初の授業で説明します。

【この科目は、地域イノベーションコース(2014年度以降生)対象科目にもなっています。】
【この科目は、地域イノベーションコース(2014年度以降生)のPBL科目です。】
成績評価の方法・基準 次の評価要素に基づいて、各個人のゼミにおける発言を評価して成績を決めます。

【評価要素】①討論の事前準備状況、②発言の内容(適切な理解に基づいているか、よく考えられた発言か、オリジナルの発想に基づくか、議論によい影響を与えているかなど)、③主張の論理性・明確性・網羅性、④チームワーク(グループ内での個性の発揮、適切なコミュニケーションなど)、⑤積極的姿勢(議論に貢献しようとする姿勢)
テキスト 大久保直樹=伊永大輔=滝澤紗矢子編著『ケーススタディ経済法』有斐閣(2015年)
参考文献 金井貴嗣・泉水文雄・武田邦宣編『経済法判例・審決百選[第2版]』有斐閣(2017年9月)
白石忠志『独禁法事例の勘所[第2版]』有斐閣(2010年)
泉水文雄・長澤哲也編『実務に効く 公正取引審決判例精選 (ジュリスト増刊) 』有斐閣(2014年)
主な関連科目 経済法(法学部向け):前期月曜2限
経済法(他学部向け):前期月曜4限
基礎演習:前期・後期木曜2限
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
 7号館(法科大学院棟)4階に研究室があります。オフィス・アワーの時間以外も基本的におりますので、お気軽に質問・相談をしに来てください。もちろん、授業後の質問やメールでの質問でもかまいません。
 疑問に思ったら、そのままにせず、友達と議論したり一緒に質問にきたりして疑問を解消するようにしましょう。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次
法学部法律学科(演習) 2007~2016 3・4
法学部法律学科(演習) FLLA20804 2017~2017 3・4