授業コード 30025800 クラス
科目名 法律基礎B(民事裁判のしくみ) 単位数 2
担当者 豊田 博昭 履修期 前期授業
カリキュラム *下表参考 配当年次 *下表参考

授業題目 民事裁判のしくみ
授業の概要  民事裁判は、民事領域で生じた人々の間の法的な紛争を解決する手段です。
 民事裁判の主役は、当事者(原告・被告)、そして裁判所です。そこでは、原告が裁判所に訴えを提起して、自分に権利ありと主張します。これに対し、相手方である被告が争います。争われる権利とはどのようなものでしょうか。授業では、主として民法に規定された典型的な権利を取り上げます。この権利をめぐって、原告と被告が裁判官の前で攻防を尽くします。裁判官はこれをコントロールしつつ、証拠調べを行い、最後の判決に向けて心証を形成していきます。事件によっては、訴訟の途中で当事者間で和解が成立して訴訟が終わることもあります。裁判所(裁判官)の判決が下されますと、当事者は、それに従って訴訟を終了させるか、または、不服があるとしてさらに上級審の裁判所で訴訟を続行するという選択ができます。

 授業では、前半部分で民事裁判の総論として、民事裁判の世界、わが国の裁判所の構造、裁判所の法的三段論法、民事訴訟の基本構造について、学習します。後半部分では、民事裁判の各論として、最近の具体的な民事裁判例を参考にして、民事裁判の役割やその仕組みを考えていきます。参照する判例は、第一審裁判所の判例を中心にします。事案の内容は、物の売買契約、お金の貸借契約などの契約に関する紛争、自動車事故や医療事故などよる損害賠償紛争、夫婦や親子などの家庭内の身分関係についての紛争、土地や建物など不動産に関する紛争など、受講生のみなさんが分かりやすい事例を取り上げたいと思っています。以下の授業計画で列挙したケースを変更することもありますが、その点はご容赦下さい。
学習の到達目標  具体的な民事裁判の判例を手掛かりに、裁判所で権利を実現するとはどういうことか、そのために当事者はどのようなことをしなければならないか、他方、裁判所が判決で権利ありと宣言するのはどのようにして行うのか、理解してもらいたいと考えています。
授業計画 第1回 講義日程は下記に掲げました事項を中心に展開しますが、各判例の事案ごとに必ずしもその順序通りに進めるわけではありません。
はじめに 民事裁判の世界 最近の民事訴訟の事案から
第2回 実体法と訴訟法のそれぞれの役割 法的三段論法
第3回 民事裁判概論(1)当事者からみて、訴訟の開始から終了まで
第4回 民事裁判概論 (2) 裁判所からみて、訴訟の開始から判決または和解による訴訟の終了まで

第一回中間テストの予定
第5回 民事裁判各論(1)売買契約紛争の判例①  当事者は誰か、裁判所はどこか、訴訟物は何か、当事者はそれぞれどのような主張をしているのか、主張のうちどの点が争いになっているのか、どのような証拠調べが行われたか、裁判所はどのような判決を下したか、このような点を中心に判決文を読み、勉強します。
第6回 民事裁判各論(2)売買契約紛争の判例② 第5回と同様であり、以下の授業も基本的には同じです。
第7回 民事裁判各論(3)お金の貸借契約紛争の判例① 同様です。
第8回 民事裁判各論(4)お金の貸借契約紛争の判例② 同様です。
第9回 民事裁判各論(5)土地・建物に関する紛争の判例① 同様です。
第10回 民事裁判各論(6)土地・建物に関する紛争の判例② 同様です。

第二回中間テストの予定
第11回 民事裁判各論(7)交通事故や医事紛争に関する判例① 同様です。
第12回 民事裁判各論(8)交通事故や医事紛争に関する判例② 同様です。
第13回 民事裁判各論(9)夫婦や親子など家庭内紛争に関する判例① 同様です。
第14回 民事裁判各論(10) 夫婦や親子など家庭内紛争に関する判例② 同様です。
第15回 まとめ 授業で用いた民事判例を振り返りながら民事裁判の総復習
授業外学習の課題 授業では最近の民事判例を読み進める予定です。どのような紛争が発生したのでしょうか。双方当事者の主張はどのようなものですか。裁判所はこれに対して、どのような判決を下しましたか。授業では判例の詳細な部分までは読めませんが、一緒に判決文を読みましょう。そのためには、みなさんがそれぞれ事前または事後に自分である程度は理解できる程度に判決文を読んできてほしい。同時に、六法の条文を、その都度、自分で確認して読んでみましょう。
履修上の注意事項 大きい教室での講義となり、受講者一人一人の理解度をみながら授業を進めることは難しい。昨年度に書きました同じことを繰り返して、以下に書きます。最終試験をしてみますと、出席率が100%で答案も良いAさんから、あまり出席もせずに答案も書けなかったBさんまで受講生はさまざまです。出席率は良いのに答案が書けなかったCさんを不合格にするのは、断腸の思いです。しかし、出席⇒合格に直ちにつながらないことは承知しておいて下さい。ではどうすればよいか。Aさんのように出席して、授業で使用する判例を一緒に読みましょう。六法を引きつつ確認し、考えて勉強して欲しい。試験前にやろうなんて考えていても、それほど安易ではありません。友人のレジュメを借りて後から読んでも、まずは分からない。授業で取り上げます条文も、基本中の基本の条文とします。それを授業中にきちんと読む、確認する作業が大切です。Cさんタイプは文章をまとめる、書くという訓練が必要かなと思います。毎回、授業や判決文のポイントを指摘するようにします。自分でそれについて実際に書いてみて下さい。頑張って一緒に勉強しましょう。過去何回かこの授業を担当して、期末試験の一回だけでは不合格者が沢山でてしまうことを知りました。中間試験を2回予定しています理由です。授業には小型六法(出版社は問いません)を必ず持参してください。なお、授業中スマホを操作しておられる方は、即レッドカードを考えています。この授業にスマホは不要です。
成績評価の方法・基準 主として学期末の筆記試験の点数で評価します(60%)。平常点40%として、中間試験(2回予定)、出欠状況などをそれに加えて判定します。
テキスト 現在のところ、使用する予定はありません。
参考文献 授業中に適宜紹介します。
主な関連科目 実体法の科目や裁判に関する科目。
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
授業終了後に受け付けることを基本とし、必要な場合には、別の日程を調整します。余裕があるときは、学内で歩いているときでもどうぞ。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次
法学部法律学科(法律基礎) 2007~2016 1・2・3・4
法学部法律学科(法律基礎) FLLA10123 2017~2017 1・2・3・4
法学部国際政治学科(F群) 2007~2016 2・3・4