授業コード 20098100 クラス
科目名 アドバンスト心理学講義B(協力行動の心理学) 単位数 2
担当者 森本 裕子 履修期 後期授業
カリキュラム *下表参考 配当年次 *下表参考

授業題目 協力行動の心理学 Psychology of Cooperative Behavior
授業の概要 一般に、生物は「種の保存」のために生きており、種の利益のためには自己の犠牲もいとわないものと考えられているが、これは誤りである。単純に言えば、種の利益のために自分の生存・繁殖を犠牲にする「協力的な」個体は、世代を超えて自分の子孫を増やすことができない。その結果、世代を経るごとに、種の利益よりも自分の生存・繁殖を優先する「非協力的な」個体が集団内に増えていくはずである。実際、互いに協力し合う種は稀である。
しかし、ヒトは、他の種に比べて、驚くほどお互いに協力し合う傾向を持っている。しかもこの傾向は、親の教育や躾などの影響がまだ及んでいない、生まれてすぐの頃から見られる。本授業では、ヒトがなぜ協力するのかついて、他の種での事例も含めつつ進化論に基づく理論的背景を解説するとともに、これまでに様々な研究で得られてきた実証データを紹介する。
学習の到達目標 ヒトがいかに協力的な種であるかを他の種との比較において理解すること。また、本来ならば生存・繁殖の阻害要因となるはずの協力行動が、なぜ生じうるのかについての様々な理論を理解し、データの解釈ができるようになること。
授業計画 第1回 ガイダンス:「種の保存」のウソ
第2回 血縁淘汰(1)理論的背景
第3回 血縁淘汰(2)血は水よりも濃い?
第4回 親子間の葛藤(1)理論的背景
第5回 親子間の葛藤(2)どの子がかわいい?
第6回 直接互恵(1)理論的背景
第7回 直接互恵(2)裏切り者検知
第8回 中間試験とその解説
第9回 間接互恵(1)理論的背景
第10回 間接互恵(2)評判情報の利用
第11回 大規模集団での協力(1)心理的側面と制度的側面
第12回 大規模集団での協力(2)報酬と罰―2次的な協力行動
第13回 協力行動の基盤(1)ヒトの子どもの協力行動
第14回 協力行動の基盤(2)近縁種との比較
第15回 まとめ
授業外学習の課題 それまでの回の授業内容を理解しておくこと。
履修上の注意事項 第5回の授業では親子間の葛藤の一例として中絶および嬰児殺を取り上げる。授業の受講が難しい場合には事前に相談すること。
成績評価の方法・基準 リアクションペーパー(20%)と、中間試験(40%)および定期試験(40%)を総合的に評価する。
テキスト 毎回講義中に配布する。
参考文献 長谷川・長谷川著『進化と人間行動』東京大学出版会
トマセロ著(橋彌訳)『ヒトはなぜ協力するのか』勁草書房
主な関連科目
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
授業終了時に質問を受け付ける。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次
人文学部人間関係学科心理学専攻(自専攻科目) 2011~2016 2・3・4
人文学部人間関係学科社会学専攻(他専攻科目) 2011~2016 2・3・4
人文学部人間関係学科教育学専攻(他専攻科目) 2011~2015 2・3・4