授業コード 00014000 クラス
科目名 総合教養講義b(生命情報論) 単位数 2
担当者 髙橋 恭一 履修期 前期授業
カリキュラム *下表参考 配当年次 *下表参考

授業題目 視覚情報処理を理解するための生物学
授業の概要 5億3千年程前、生物に眼が現れ、外界の光環境の変化を感知することが可能となった。その後、眼には光感度の調節、波長弁別、そして動きの感知などの高度な視覚機能が加わり現在に至っている。眼の獲得によって、接触、臭い(あるいは匂い)そして物音などに頼っていた生活に『見る』という感覚が加わり、周囲を探索する能力が格段に向上したため、生物の行動範囲は相当拡がったに違いない。
ヒトでは、生活に必要な情報の約80%を視覚から得ているといわれている。昨今のマルチメディア技術の発達とこれを媒体とした情報伝達の現状を鑑みると、他の感覚器に比べ視覚への依存度が高いことは肯ける。
本講義では、眼球内に入った光がどのような生体内プロセスを経て『見る』という感覚を生むのかを、  
(a) 光の性質
(b) 眼の構造と機能
(c) 眼から脳への視覚情報伝達
(d) 脳での視覚情報処理
の順序で、最新の研究成果を交えて解説する。
学習の到達目標 知識・理解の目標
「見る」ために脊椎動物に備わった『眼』と『脳』の構造と機能を理解し、これを踏まえてヒトの光受容と視覚情報処理について説明することができる。
思考・判断の目標
本講義のみならず新聞、雑誌やテレビなどで報道される医学・生物学関連のニュースなどを通じて、生命現象に潜む物理・化学的事象について理解し、生命維持に必要なしくみについて論理的に考えることができる。
関心・意欲の目標
生物(脊椎動物のみならず無脊椎動物も含め)に備わった視覚のしくみ以外に、カメラ、ビデオやプロジェクターなどの視覚機材に活かされた科学技術(レンズ、CCDや液晶画面など)にも関心が生まれ、書籍や文献などで調べ、得られた知識を周囲に発信することができる。
態度の目標
視覚情報を適切かつ効果的に伝えるため、明暗、色調や文字表示(大きさやフォント)などが重要であることを理解し、これらを実生活(家庭の居間や大学の教室の照明、ゼミでのプレゼンテーションなど)に活かすことができる。
技能・表現の目標
医学・生物学に関する知識を、適切な術語(専門用語)を使用し、正しい日本語で論理的に表現することができる。
授業計画 第1回 講義ガイダンス、生命情報の意味
第2回 視覚情報の流れ ~眼と脳の関係~
第3回 光の性質とレンズの働き
第4回 眼球の構造Ⅰ ~涙と角膜の役割~
第5回 眼球の構造Ⅱ ~房水と虹彩の役割~
第6回 眼球の構造Ⅲ ~水晶体の役割~
第7回 眼球の構造Ⅳ ~硝子体とブドウ膜の役割~
第8回 眼球内光学系によるピント調節のしくみ
第9回 網膜の構造
第10回 視野と視力Ⅰ
第11回 視野と視力Ⅱ
第12回 網膜の機能Ⅰ ~視細胞の働きを中心に~
第13回 網膜の機能Ⅱ ~双極細胞を中心に~
第14回 網膜の機能Ⅲ ~神経節細胞を中心に~
第15回 脳における視覚情報処理のしくみ
授業外学習の課題 (a) 講義内容を確認(復習)すると同時に、予習が円滑に行えるよう、講義ノートを作成する(このノートは、講義中に実施するクイズ[小テスト]に答えるために役立つ)。
(b) 講義では生物学や医学で一般的に使われる専門用語を多用するので、これらの意味を生物学辞典や医学辞典などを用いて調べ理解する。
(c) 以下に列挙した参考文献の中で、生物学の基礎的・基本的部分および講義内容に関連する部分を読み理解する。
(d) 高度な内容(最新の研究成果)を教授する際、講義時に学習内容(復習と予習)を指示する。
(e) 成績評価のための課題レポートの詳細(「テーマ」や「提出期限」等)は講義中に指示する。
履修上の注意事項 講義内容に連続性があるため、毎回出席が基本である。従って、4回(第1回目の授業を含む)以上の欠席は認めない。
生物学のみならず化学と物理学の基礎的事項を理解していることが望ましい。
講義内容を説明するため視覚教材(ビデオなど)を使用するが、この中には刺激的な内容が含まれることがある。
講義ノートは評価の対象であり、その取り方(評価の基準)と提出方法については講義中に指示する。
講義内容に関連するプリントを講義直前に配布する。配布されたプリントは必ず持参する必要がある。
成績評価の方法・基準 学習の到達目標の中で、特に「知識・理解」、「関心・意欲」そして「技能・表現」を中心に成績評価を行う。
成績評価の方法は、講義中に実施するクイズ[小テスト]と課題レポート(30%)、講義ノート(10%)および定期試験(60%)とする。単位の認定には、これらの評価方法を総合して60%以上のポイント獲得が必要である。クイズ[小テスト]、講義ノート、課題レポートおよび定期試験では講義内容を理解(知識の正確さ)しているか否かを判定する。
定期試験を受けない場合、X評価とする。また、所定の出席に満たない場合にもX評価とする。
テキスト テキストは使用しない。必要に応じて、プリントを配布する。
参考文献 細胞のはたらきがわかる本(伊藤明夫;岩波書店)
光・眼・視覚(水野 著;産業図書)
生体情報論(福田 著;朝倉書店)
標準眼科学(清水 編;医学書院)
どうしてものが見えるのか(村上 著;岩波新書)
視覚のメカニズム(前田 著;裳華房)
感覚の地図帳(山内ら 監修;講談社)
眼の生理・生化学(岩田 著;廣川書店)
脳と視覚(福田と佐藤 共著;共立出版)
生き物はどのように世界を見ているか(日本動物学学会関東支部 編; 学会出版センター)
視覚の光生物学(河村 著;朝倉書店)
瞳孔の生物学と神経学(正村 著;弘前大学出版会)
眼に効く栄養学(水野 著;米田出版)
眼のサイエンス 視覚の不思議(根木 編;文光堂)
生体電気信号とはなにか(杉 著;講談社)
これでわかるニューロンの電気現象(酒井 著;共立出版)
もっとよくわかる! 脳神経科学(工藤 著;羊土社)
主な関連科目 生物学、教養講義(ヒトの生命科学)、総合教養講義a(病気の生物学)
オフィスアワー及び
質問・相談への対応
月曜日第1時限目(09:00~10:30)をオフィスアワーとする。オフィスアワー以外でも質問・相談を受けるが、この場合予約が必要である。

■カリキュラム情報
所属 ナンバリングコード 適用入学年度 配当年次
商学部商学科(教養科目) 2007~2016 2・3・4
商学部経営学科(教養科目) 2007~2016 2・3・4
経済科学部現代経済学科(教養科目) 2007~2016 2・3・4
経済科学部経済情報学科(教養科目) 2007~2016 2・3・4
人文学部人間関係学科心理学専攻(教養科目) 2007~2016 2・3・4
人文学部人間関係学科社会学専攻(教養科目) 2007~2016 2・3・4
人文学部人間関係学科教育学専攻(教養科目) 2007~2015 2・3・4
人文学部教育学科(教養科目) 2016~2016 2・3・4
人文学部英語英文学科(教養科目) 2007~2016 2・3・4
法学部法律学科(教養科目) 2007~2016 2・3・4
法学部国際政治学科(教養科目) 2007~2016 2・3・4
人間環境学部人間環境学科(教養科目) 2007~2016 2・3・4